自身が開発しているQiita Team PlusというChrome拡張をアップデートしようとしたところ、なかなか審査が通りませんでした。
ここでは、審査がリジェクトされてから通るまでに行なったことについて記します。
Chrome拡張の審査が通らずに悩んでいる人の参考になればと思います。
Qiita Team Plusとは
Qiita Team Plusは、Qiita Teamに便利な機能を追加するChrome拡張です。
まだ機能は少ないですが、Qiita Teamを利用されている方はぜひインストールしてみてください。
何をしたのか
ヘッダーにストックボタンを追加する機能を追加しました。1
また、もともとはQiita:Team Plusという名前でしたが、サービス名称の変更にともない、拡張の名前もQiita Team Plusに変更しました。2
それらの変更をくわえたパッケージをChrome ウェブストアのDeveloper Dashboardからアップロードし、アップデートの申請をしました。
Qiita Teamのヘッダーにストックボタンを追加する機能を追加しました。現在Googleの審査待ちです。
— ムニエル (@munieru_jp) February 15, 2020
munierujp/qiita-team-plus: Qiita Teamに便利な機能を追加するChrome拡張 https://t.co/ra1ysHLUJR pic.twitter.com/2Iop31sKQI
何が起きたのか
Chrome Web Store Developer Supportから、「Chrome Web Store: Removal notification for Qiita Team Plus」というタイトルのメールが届きました。
Qiita Team PlusというChrome拡張のアップデートをしようとしたら、「アイテムの一部の説明フィールド、アイコン、スクリーンショットが提供されていないため、不審なアイテムと判断されています」とのことでリジェクトされました😭 pic.twitter.com/YD6zNfEviK
— ムニエル (@munieru_jp) February 16, 2020
内容としては、以下のようなものでした。
- 「Qiita Team Plus」はGoogleのポリシーに準拠していなかったため、Chrome ウェブストアから削除された
- このアイテムは、Googleのプログラムポリシーの次の条項に準拠していない
- 「ストアでのスパム行為と掲載順位」
- アイテムの一部の説明フィールド、アイコン、スクリーンショットが提供されていないため、不審なアイテムと判断されている
- 「ストアでのスパム行為と掲載順位」
- ポリシーに沿ってアイテムを修正したら、再掲載をリクエストできる
- アイテムは、ポリシーに沿っているかどうか審査されたうえで再掲載される
- Chrome ウェブストアで繰り返し、もしくは悪質なポリシー違反を行った場合、デベロッパーアカウントが停止されたり、Chrome ウェブストアの利用が禁止されたりすることがある
- その結果、同じGoogleアカウントで利用中の他のGoogleサービスも停止されることがある
なにやら不穏な文言がありますが、ひとまず修正したうえで再申請をすることにしました。
プログラムポリシーに準拠させる
さて、くだんのメールに掲載されていたプログラムポリシーの条項からすれば、考えられる修正箇所は以下の3つです。
- アイテムの一部の説明フィールド
- アイコン
- スクリーンショット
アイコンは設定済みなので、それ以外の2つにターゲットを絞りました。
スクリーンショットを追加
Chrome ウェブストアでChrome拡張を公開する場合、少なくとも1枚のスクリーンショットを掲載する必要があります。
とはいえ、実際のスクリーンショットではなくコンセプトイメージを載せている拡張も多く存在するため、自分もそれにならって以下のような画像を掲載していまいした。
既存のウェブサイトに対して機能を追加するという特性上、実際のスクリーンショットを載せてもいまいち伝わらないのではないかという考えからでしたが、機能ごとに3つのスクリーンショットを載せて再申請しました。
その結果、まったく同じ内容のメールが届きました。
メールに返信して問い合わせる
「ご不明な点がある場合は、このメールへの返信にてお知らせください」と書いてあったので、次のようなメールを送りました。
こちらのChrome拡張について、一度リジェクトされた後にスクリーンショットを追加したうえで申請しましたが、全く同じ理由によりリジェクトされました。
具体的にどの項目を修正すればよいのか教えていただけますでしょうか。
すると今度は、最初のメールとほぼ同じ内容のメールが英語で届きました。
詳細説明を更新する
Chrome ウェブストアでChrome拡張を公開する場合、詳細説明を掲載する必要があります。
当初、詳細説明にはGitHubのURLしか記載していませんでした。
これは、パッケージに含まれる「Qiita Teamに便利な機能を追加します。」という概要も自動的に表示されるからそれでいいだろうという考えからでしたが、ちゃんと以下のように説明を載せて再申請しました。
Qiita Team(https://*.qiita.com/)に便利な機能を追加します。
以下の機能があります。
## すべての画面
- ヘッダーを固定
- ヘッダーにストックボタンを追加
## 記事編集画面
- 同時スクロールを自動的に有効化
Qiita Team PlusはOSSです。
https://github.com/munierujp/qiita-team-plus
すると、申請が通ったようで無事にChrome ウェブストア上に更新が反映されていました
Chrome拡張の審査が厳しくなっている
数年前は、申請をしたらすぐに公開されるほどのガバガバ審査でした(おそらく何も審査していなかったのでしょう)。
それゆえにユーザーの個人情報を収集するような悪質な拡張がはびこる結果となり、2018年頃から審査が厳しくなっているようです。3
もちろん審査を厳しくするのはセキュリティー上好ましいことですが、審査結果をもう少し分かりやすくしてほしいものです。