はじめに
2024年9月にServiceNow XanaduリリースがGAとなり,システム管理者として触れることの多い Next Experience もいくつかの機能がアップデートされました.
本記事では,その中でもハイライトされていた Theme Builderを実際にPDIで触りながら,Xanadu新機能を確認してみます1.
本記事は執筆(2024年10月)時点の情報です.最新の情報は製品ドキュメントを参考にしてください.
Product Documentation | ServiceNow
前提
本記事は以下の記事の続きの内容です.XanaduリリースにてアップデートされたTheme Builderの新機能について整理します.
本記事のまとめ
- ユーザーメニューに複数のテーマを表示できるようになり,よより多くの選択肢が表示されるようになった
- 複数の公開済みテーマの順序を入れ替えられるようになった
- 代替カラーパレットのダークパレットを活用することで,既存テーマからダークテーマを簡単に作成できるようになった
Xanaduリリースの新機能
以下,Theme Builderのリリースノート2やNow Communityの記事3をもとに,Washington DCの画面と比較しながら,Xanaduの新機能について整理します.
カラーパレットがグループ化された複数のテーマ表示
Theme BuilderのManagerページから複数のテーマを公開することができるようになり,テーマメニュー画面により多くの選択肢が表示されるようになりました.
Select a theme in Next Experience
Washington DC時点では単一の公開されたテーマの中に登録された代替カラーパレットから選択する方式でしたが,XanaduからはTheme Builderで複数のテーマを公開することによって,より多くのテーマを選択できます.
Washington DC | Xanadu |
---|---|
単一のテーマのみ選択可 | 複数のテーマから選択可 |
公開済みテーマ順序の入れ替え
複数のテーマを公開できるようになったこともあり,Theme BuilderのManagerページから表示順を並べ替えられるようになりました.
Set the presentation order of your themes
Washington DC時点ではそもそも単一のテーマのみを公開できる仕様だったため,並べ替えはできません(そもそも不要)でしたが,Xanaduからは複数のテーマ公開ができるようになったこともあり,表示順を自由に入れ替えられます.
Washington DC | Xanadu |
---|---|
公開済みテーマは一つのみ | 公開済みテーマの入れ替えが可能 |
以下の画像は実際に並べ替えてみた場合のテーマメニュー画面です.Default「Xanadu Theme Group」が左上,2nd「U.S. Web Design System」が右上,そして,3rd「Polaris」が右下,と順序に沿って表示されていることが確認できます.
既存テーマからダークテーマ作成
代替カラーパレットの機能を用いて,既存のテーマから簡単にダークテーマを作成することができるようになりました.
Add an alternate color palette
代替カラーパレットを追加する際,Washington DC時点ではベースのパレットの選択肢はなく,デフォルトのライトパレットで作成していく必要がありますが,Xanaduではダークパレットの選択肢が出現し,簡単にダークテーマを作成できます.
Washington DC | Xanadu |
---|---|
ベースのパレットの選択肢が無い | ベースとしてダークパレットを選択可 |
以下の画像は実際に作成したダークテーマです.テーマメニュー画面にて,新たなカラーパレットとしてダークパレットを選択できることが確認できます.
代替カラーパレットを追加する際,Theme Builder画面で適切なスコープを選択しないと [Add alternate color palette] が表示されないので,要注意です.筆者はそこで詰まりました.
おわりに
本記事では Theme Builder の前リリースのWashington DCと比較しながら,Xanadu新機能を整理してみました.
これまで通りにガバナンスは効かせながら,よりユーザーのテーマ設定の自由度が高まった印象です.上記で紹介した以外にも,そもそもTheme BuilderのManagerページのUIにも変更が加わっており,「Webテーマとモバイルアプリテーマの個別管理」や「代替カラーパレットのグループ表示」により,テーマ管理もしやすくなっていますので,気になる方はぜひ実機で確認してみてください!
今回の調査でServiceNowテーマ周りも奥が深いことが分かってきたので,またどこかで取り上げられればと思います!!
参考
以下に,本記事では取り扱わなかったその他参考リソースを示す.