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VMware Cloud Sizer で VMware Cloud on AWS の外部ストレージのサイジングもできるようになった!

Last updated at Posted at 2023-04-10

はじめに

VMware Cloud on AWS は VMwareが提供している VMware Cloud Sizer を使う事で簡単にサイジングが可能です。

この度 VMware Cloud Sizer にて外部ストレージのサイジングが可能になりました。これは、VMware Cloud Sizerによる機能拡張によるものであり、これまで以上に VMware Cloud on AWS の設計やプランニングをより正確かつ迅速に行えるようになりました。

新しい VMware Cloud Sizer を使って、実際に外部ストレージを含めたサイジングを実施してみます。

目次

これまでの経緯

2022年8月まで VMware Cloud on AWS では、ストレージ領域として、標準提供される vSAN のみが利用可能でした。この為、ストレージを大量に必要とする場合、ストレージの容量確保の為だけにホストを追加する形になり、CPU、メモリに空きが出て、コスト効率よく利用できないという課題がありました。
これに対応する為に、外部ストレージのサポートができるようになりました。

現在、Amazon FSx for NetApp ONTAP と VMware Cloud Flex Storage を NFS データストアとして利用する事ができます。

これまでは VMware Cloud Sizer ではベアメタルインスタンスのホスト数のみのサイジングをサポートしていた為、ストレージ容量の多い環境の場合、どの程度ストレージをオフロードするとコスト効率よく利用できるのかは VMware Cloud Sizer 単体ではサイジングできませんでした。

FSx for NetApp ONTAP とのサイジングについては NetApp が提供する VMC and FSx for ONTAP TCO というサイトがあるのですが、入力項目が少し多い為、どう入力すべきかパッとわからない、VMC Sizer で一括でサイジングしたいという声がありました。

3月30日に VMware Cloud Sizer のアップデートがあり、外部ストレージのサイジングも一括して実施できるようになりました!

サイジングしてみる

実際に外部ストレージのサイジングをステップバイステップで見ていきたいと思います。

  1. まず VMware Cloud Sizer にアクセスし、[開始]をクリックします。

  2. 外部ストレージのサイジングを行うには "高度 Sizer (新規)" を利用します。
    [高度 Sizer (新規)] -> [インポート] -> [RVTools] または [Live Optics]を選択します。
    今回はLive Opticsのデータを使ってみます。
    image.png

    デフォルトで表示されるQuick Sizer(手動入力画面)では現時点では外部ストレージのサイジングは行えません。

  3. Live Optics のファイルを選択し、[アップロード] をクリックします。
    この際、正確なストレージ容量をサイジングする為に[考慮対象のストレージ]は 利用 を選択しましょう。

  4. Live Optics のデータがロードされます(緑色で囲った部分です)
    [推奨の取得]をクリックします。
    image.png

  5. i4i.metal 49 ホスト + VMware Cloud Flex Storage 414.58 TB とサイジングがされました!
    image.png

    vSANのみだと i4i.metal 82 ホストの構成になる為、外部ストレージと組み合わせる事で大幅なコスト削減を行う事ができる事がわかるかと思います。

サイジングしてみる - FSx for NetApp ONTAP編

高度 Sizer ではデフォルトでは、VMware Cloud Flex Storage との連携でのサイジングを行います。

ここで、同じデータを使って Cloud Flex Storage ではなく FSx for NetApp ONTAP との連携のサイジングを行なってみます。

FSx for NetApp ONTAP を外部ストレージとして利用してサイジングを行うには、[プロファイル設定]のボタンをクリックした後、プロファイル設定画面にて[外部ストレージ]として[Amazon FSx for NetApp ONTAP]を指定して、[保存]ボタンをクリックするだけです。

image.png

外部ストレージを使わない場合の見積もりは [ストレージの設定] の部分を [vSAN のみ] を指定する事でサイジングができます。

推奨の取得を行うと Cloud Flex Storage の時とほぼ同じサイジング結果が出てきます。
image.png

Live Optics ではパフォーマンスデータも取得できるので、合計の IOPS や 推定データ転送 の見積もりもできます。 FSx for NetApp ONTAP を NFS データストアとして利用する場合、現状 VMware Managed の Transit Gateway である VTGW 経由での通信が必須となる為、そのデータ処理費用の算出に利用する事ができます。
image.png

RVTools ですとパフォーマンスデータの取得はできないので、外部ストレージのサイジングの際は Live Optics の利用を検討しましょう。

RVToolsでサイジングを行なった場合

RVTools でも Live Optics のデータと同様のステップで外部ストレージのサイジングは行えるのですが、パフォーマンスデータの取得はできないので、以下の通り、合計 IOPS や推定データ転送は該当なし と表示され、データ処理費用の算出は行えません。

image.png

おまけ

[vSAN および外部ストレージ] を指定してサイジングした場合でも、vSAN でストレージ容量が足りる場合は、ベアメタルインスタンスのみ(外部ストレージなし)できちんとサイジングしてくれます。

image.png

まとめ

VMware Cloud Sizer のアップデートにより、外部ストレージまで一気通貫でサイジングが可能になりました。VMware Cloud on AWS 自体のでアップデートではないですが、見積もりの際に非常に楽になるアップデートと言えます。
私自身これまでは手動または RVTools を使ってサイジングをする事が多かったですが、今後は外部ストレージの見積もりの為に Live Optics でのデータ取得が多くなってくると感じました。

次回以降 Live Optics について記事としてまとめようと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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参考文献

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