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【2026年最新】年末調整とは?令和8年分の変更点をやさしく解説|基礎控除104万円・178万円の壁・扶養136万円・書き方の注意点まで今さら聞けない目線でまとめた

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全体要約

2026年(令和8年分)の年末調整は、ここ数年でも特に変更が多い年です。基礎控除は最大104万円、給与所得控除の最低保障は74万円に上がり、所得税がかからない年収ラインは160万円から178万円へ。家族を扶養に入れられる年収の目安も123万円から136万円に広がりました。改正は12月1日施行で、11月までの給与は変わらず、年末調整でまとめて精算します。精算のタイミングは会社によって12月や翌年1月とさまざまです。そもそも年末調整って何?というところから、書類の書き方まで整理しました。


この記事を見つけてくださり、ありがとうございます。

毎年11月ごろ、総務から「年末調整の書類を出してください」というメールが届きます。そのたびに、去年の控えを横に置いて、同じ数字をそっと書き写す。中身はよくわからないまま、ハンコを押して提出する。そんな40代のうだつの上がらない社畜エンジニアが、今回はITとはまったく関係ない年末調整について調べてみました。

調べ始めて最初に出た声は「え、去年の書き写し、今年はダメなの?」でした。2026年は税金のルールが大きく変わり、書類の数字や欄の名前まで新しくなっているからです。

この記事は、こんな方に向けて書いています。

  • 年末調整を毎年「なんとなく」で出している
  • 「扶養」「控除」「所得」の違いを、正直よくわかっていない
  • 今年なにが変わったのか、ざっくり知りたい

この記事でわかること

  • 年末調整は、会社が1年分の所得税を最後に精算してくれる手続き
  • 2026年は基礎控除が最大104万円、給与所得控除の最低保障が74万円に
  • 所得税がかからない年収の目安は160万円から178万円へ
  • 家族を扶養に入れられる年収の目安は123万円から136万円へ
  • 改正は12月1日施行。11月までの給料はそのままで、年末調整でまとめて精算(精算月は会社しだい)

ひとことで言えば、2026年の年末調整は、去年の書類を写すと損をするかもしれない年です。

では、そもそもの話から順番に見ていきましょう。

※税金は専門性の高い分野です。本記事は国税庁の公開資料をもとに一般的な仕組みを整理したもので、個別の判断は会社の担当者や税務署、税理士にご確認ください。


年末調整とは?新社会人でもわかる仕組みをゼロから解説

まずは「そもそも年末調整って何のためにあるの?」という話から。社会人1年目の方でもわかるように、給与明細の見方からゆっくり進めます。

年末調整とは、会社が毎月の給料から天引きしてきた所得税を、年末に1年分の正しい金額で計算し直し、払いすぎや不足を精算する手続きです。

まずは給与明細を見てみよう

初めての給料日、明細を見て「あれ、思ったより少ない…」と感じた方は多いはずです。筆者も20年以上前、同じ顔をしていました。

給与明細は、ざっくり次の3つでできています。

欄 中身 ひとことで
支給 基本給、残業代、通勤手当など 会社が払ってくれた金額
控除 健康保険、厚生年金、雇用保険、所得税、住民税など 給料から引かれた金額
差引支給額 支給 − 控除 実際に口座に振り込まれる金額(手取り)

このうち、年末調整に関係するのは控除の欄にある「所得税」です。所得税は、働いて得たお金にかかる国の税金。会社が毎月の給料から先に差し引いて、本人のかわりに国へ納めてくれています。

このしくみを源泉徴収と呼びます。

毎月の所得税は「とりあえずの金額」

ここが年末調整のいちばん大事なポイントです。毎月引かれている所得税は、正確な金額ではありません。

会社は毎月、「この人はこのペースで1年間働くだろう」と仮定して、早見表をもとに税額を決めています。ところが、本当の税額は1年が終わらないと決まりません。

  • ボーナスや残業代で、1年間の給料の合計が変わる
  • 結婚や出産で、養う家族が増えたり減ったりする
  • 生命保険などに入って、税金を安くできる支払いが増える
  • 年の途中で入社・転職して、働いた月数が12か月より少ない

そこで年末に、1年分の本当の税額を計算し直して「答え合わせ」をします。

  • 払いすぎていた → 差額が戻ってくる(還付)
  • 足りなかった → 差額を追加で差し引く(徴収)

これが年末調整の正体です。たとえるなら、1年間ずっと概算で払ってきた飲み会代を、最後に幹事がレシートを見てきっちり精算してくれるようなもの。幹事役が会社というわけです。

精算されるタイミングは、会社の給与計算のスケジュールによって異なります。12月の給料で精算する会社もあれば、翌年1月の給料にずれこむ会社もあります。給与明細に「年調還付」「年末調整」などの欄が出ていれば、それが精算の結果です。

社会人1年目は「戻ってくる」ことが多い?

4月に入社した新社会人は、1〜3月は会社から給料をもらっていません。それでも毎月の天引きは「1年間フルで働く前提」に近い形で計算されるため、結果的に払いすぎになり、年末調整でお金が戻ってくるケースが多いと一般的に言われています。

ただし、これは収入や保険の加入状況などによって変わるので、必ず戻るとは限りません。

もうひとつ、1年目の方が気をつけたいことがあります。

  • 同じ年の1〜3月に学生アルバイトで給料をもらっていた場合、そのバイト先の源泉徴収票を会社に出すよう求められることがあります。年末調整は、その年にもらった給料をすべて合算して計算するためです
  • 手元にない場合は、バイト先に発行を依頼しましょう

ちなみに、もうひとつの天引きである住民税は、前の年の所得をもとに計算されるしくみです。そのため社会人1年目は住民税が引かれず、2年目の6月ごろから天引きが始まるのが一般的。「2年目の夏に手取りが減った…」というあるあるの正体は、だいたいこれです。

自分がやることは「書類を書いて出す」だけ

年末調整という言葉は大げさに聞こえますが、従業員がやることはシンプルです。

  1. 11月ごろ、会社から書類(またはWebシステムの入力案内)が届く
  2. 家族の状況や、払った保険料などを記入する
  3. 保険会社から届いた「控除証明書」などを添えて提出する
  4. あとは会社が計算して、給料で精算してくれる

自分で税務署に行ったり、税額を計算したりする必要はありません。正しい情報を、期限までに会社へ渡す。これだけ覚えておけば大丈夫です。

年末調整と確定申告の違い

似た言葉に「確定申告」があります。こちらは、会社ではなく自分で税務署に申告して、税金を精算する手続きです。違いを表にまとめました。

比較項目 年末調整 確定申告
だれが手続きする? 会社(従業員は書類を出すだけ) 自分で税務署に申告
主な対象 会社員・パート・アルバイト 個人事業主、副業がある人など
時期 書類提出は11月ごろ、精算は12月〜翌年1月ごろ(会社による) 翌年2月中旬〜3月中旬が一般的
使える控除 保険料・扶養・配偶者・住宅ローン(2年目以降)など 医療費控除やふるさと納税なども含め、ほぼすべて

会社員の多くは、年末調整だけで税金の手続きが終わります。ただし、医療費控除のように年末調整では扱えない控除もあります。この点は後半でくわしくふれます。

「控除」「収入」「所得」をやさしく整理

年末調整の書類には、聞き慣れない言葉がたくさん出てきます。最低限、この3つだけ押さえておきましょう。

  • 控除:税金を計算する前に「この金額は差し引いていいですよ」と認められる金額。控除が多いほど、税金は安くなる
  • 収入:給与明細の「総支給額」を1年分足したもの。いわゆる額面の年収
  • 所得:収入から「経費のようなもの」を引いた金額

会社員には、仕事用の服や道具代などの経費を細かく計算するしくみがありません。そのかわり、収入に応じて自動で一定額を引いてくれるのが「給与所得控除」です。

給与収入(額面の年収)
  − 給与所得控除(会社員の経費のようなもの)
  = 給与所得
  − 基礎控除・扶養控除・保険料控除など
  = 課税所得(ここに税率がかかる)

つまり、税金は「年収そのもの」ではなく、いくつもの控除を引いて残った金額にかかります。たとえば年収が同じでも、養っている家族がいる人や、生命保険料を払っている人は控除が増えるぶん、税金が安くなるわけです。

2026年の改正は、まさにこの控除がまとめて増えたのがポイントになります。


2026年(令和8年分)の年末調整は何が変わった?2025年との違い

ここからが本題です。2026年は「令和8年度税制改正」により、控除の金額や扶養の条件がいくつも変わりました。

令和8年分の年末調整の主な変更点は、基礎控除の引き上げ、給与所得控除の最低保障額の引き上げ、扶養親族などの所得要件の改正、23歳未満の扶養親族がいる場合の生命保険料控除の特例の4つです。

改正はいつから?ポイントは「12月1日施行」

まず、いちばん勘違いしやすいタイミングの話から。国税庁の資料によると、今回の改正は原則として2026年12月1日に施行され、令和8年分の所得税から適用されます。

  • 2026年11月までの毎月の天引き額は変わらない
  • 年末調整で、新しいルールにもとづいて1年分をまとめて計算し直す(精算が12月か翌年1月かは会社しだい)
  • 新ルールが毎月の天引き額(源泉徴収税額表)に反映されるのは、2027年1月の給料から

「11月の給与明細を見たけど、何も変わってないぞ」と思っても、それは想定どおりです。変化が出るのは、年末調整で精算される月から。人によっては、戻ってくる金額が例年より多くなる可能性があります(金額は年収や家族構成しだいです)。

① 基礎控除の引き上げ(最大104万円に)

基礎控除は、ほぼすべての人が無条件で受けられる控除です。2026年はこの金額が上がりました。

  • 法律の本則部分:58万円 → 62万円
  • 令和8・9年分だけの上乗せ(特例加算):所得に応じて42万円または5万円
  • 合計所得金額489万円以下(給与収入だけなら年収約665万円以下)の人は、104万円

所得ごとの金額は次のとおりです。

合計所得金額 給与収入だけの場合の年収の目安 令和8年分の基礎控除 令和7年分(参考)
132万円以下 206万円以下 104万円 95万円
132万円超〜336万円以下 206万円超〜約475万円以下 104万円 88万円
336万円超〜489万円以下 約475万円超〜約665万円以下 104万円 68万円
489万円超〜655万円以下 約665万円超〜850万円以下 67万円 63万円
655万円超〜2,350万円以下 850万円超〜約2,545万円以下 62万円 58万円

※国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」の表をもとに、筆者が見やすく整理したものです。年収の目安は概算のため、境目の正確な金額は必ず原典でご確認ください。

去年は所得によって95万円・88万円・68万円・63万円と細かく分かれていました。今年は所得489万円以下なら一律104万円と、だいぶすっきりしています。

ただし、104万円はすべての人に当てはまる数字ではない点に注意しましょう。上乗せ部分は令和8・9年分の期間限定で、所得が489万円を超えると5万円、655万円を超えるとゼロになります。

② 給与所得控除の引き上げと「178万円の壁」

先ほど出てきた「会社員の経費のようなもの」、給与所得控除も変わりました。

  • 最低保障額:65万円 → 74万円
  • 内訳は、本則の69万円+令和8・9年分だけの特例5万円
  • 年収190万円以下の人は、一律で74万円を差し引ける

この2つの引き上げが組み合わさって生まれたのが、ニュースでよく聞く「178万円の壁」です。計算はシンプルです。

【令和8年分】年収178万円の人の場合
  給与収入   178万円
  − 給与所得控除  74万円
  = 給与所得   104万円
  − 基礎控除   104万円
  = 課税所得     0円  → 所得税はかからない

同じ計算を去年に当てはめると、95万円+65万円で160万円でした。つまり、所得税がかからない年収の目安は160万円から178万円へと広がったわけです。

ただし、これは所得税だけの話です。住民税や社会保険(いわゆる106万円・130万円の壁など)は別のルールで動いています。「178万円までなら何も気にしなくていい」とは限らない点に注意しましょう。

③ 扶養に入れる年収の目安が136万円に

家族を扶養に入れると、税金が安くなります。その条件となる家族側の所得の上限も引き上げられました。

対象 令和7年分(昨年) 令和8年分(今年)
扶養親族・同一生計配偶者 所得58万円以下(年収123万円以下) 所得62万円以下(年収136万円以下)
特定親族(19歳以上23歳未満) 所得58万円超〜123万円以下 所得62万円超〜123万円以下(年収136万円超〜197万円以下)
配偶者特別控除の対象の配偶者 所得58万円超〜133万円以下 所得62万円超〜133万円以下(年収136万円超〜207万円以下)
勤労学生 所得85万円以下(年収150万円以下) 所得89万円以下(年収163万円以下)

※年収の目安は、収入が給与だけの場合の金額です。

たとえば、配偶者や子どもがアルバイトで年収130万円だった場合。去年は扶養の対象外でしたが、今年は扶養控除などの対象になる可能性があります。

「うちは対象外だったから」と去年の書類を写すと、受けられたはずの控除を取りこぼすおそれがあるわけです。

ちなみに「特定親族」は、2025年分から始まった新しい区分です。19歳以上23歳未満の子どもなどが、扶養の上限を超えて働いても、段階的に控除が受けられるしくみになっています。大学生の子どもがアルバイトをがんばっている家庭は、要チェックです。

④ 生命保険料控除の特例(23歳未満の扶養親族がいる場合)

子育て世帯向けに、生命保険料控除にも特例ができました。

  • 対象:23歳未満の扶養親族がいる人
  • 内容:新しい契約の「一般生命保険料控除」の上限が、4万円 → 6万円に
  • 期間:令和8年分と令和9年分の2年間
  • 合計の上限(一般・介護医療・個人年金をあわせて12万円)は変わらない

控除額の計算は次のとおりです。

1年間に払った新生命保険料 控除額
3万円以下 払った全額
3万円超〜6万円以下 払った額×1/2+1.5万円
6万円超〜12万円以下 払った額×1/4+3万円
12万円超 一律6万円

⑤ ついでに知っておきたい:通勤手当の非課税枠

年末調整そのものの変更ではありませんが、マイカーや自転車で長距離通勤している方に関係する改正もあります。

  • 片道65km以上の人の非課税限度額を引き上げ(区分を新設)
  • 一定の駐車場代を自分で払っている人は、月5,000円を上限に非課税枠へ上乗せ
  • 適用は2026年4月1日以後に支払われる通勤手当から

通勤手当は2025年にも見直しがあり、「2年連続の改正」と紹介されることもあります。給与明細の非課税欄が変わっていたら、この改正の影響かもしれません。

2025年と2026年の比較早見表

ここまでの内容を、1枚の表にまとめます。

項目 令和7年分(2025年) 令和8年分(2026年)
基礎控除(最大) 95万円 104万円
給与所得控除(最低保障) 65万円 74万円
所得税がかからない年収の目安 160万円 178万円
扶養に入れる年収の目安 123万円以下 136万円以下
勤労学生の年収の目安 150万円以下 163万円以下
一般生命保険料控除(新契約)の上限 4万円 23歳未満の扶養親族がいれば6万円
施行タイミング ― 2026年12月1日

出典


令和8年分の申告書の書き方|新しくなった書類と記入のコツ

ルールが変われば、書類も変わります。ここでは、会社から配られる主な書類と、今年とくに気をつけたいポイントを見ていきましょう。

令和8年分の年末調整では、扶養控除等申告書の欄の名前が変わり、基礎控除申告書や保険料控除申告書も新しい金額にあわせて様式が改められています。

年末調整で出す主な書類は4種類

会社によって呼び方は少しちがいますが、一般的には次の書類を提出します。

書類の名前 よく呼ばれる略称 ひとことで言うと
扶養控除等(異動)申告書 マル扶 家族の情報を伝える書類
基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書 基・配・特・所 自分と配偶者などの所得を見積もる書類
保険料控除申告書 保険料控除 生命保険や地震保険の支払いを伝える書類
住宅借入金等特別控除申告書 住宅ローン控除 住宅ローン控除の2年目以降に出す書類

2つめの書類の名前が長すぎて、読むだけで疲れますよね。中身は「自分や家族の1年間の所得を見積もって、受けられる控除を計算する紙」と考えれば大丈夫です。

扶養控除等申告書:「源泉控除対象親族」の欄に注意

扶養控除等申告書では、欄の名前が変わりました。

  • 旧:控除対象扶養親族
  • 新:源泉控除対象親族

新しい欄には、次の人を書きます。

  • 16歳以上の一般的な扶養親族
  • 19歳以上23歳未満の特定親族のうち、所得が一定額以下の人

ここに書いた特定親族は、毎月の給料の天引き額にも反映されます。これまでは年末調整のときにしか反映されなかったので、ちょっとした進化です。対象となる所得の上限は年分によって異なるため、会社配布の記載例で確認しましょう。

もうひとつ混乱しやすいのが、2年分の扶養控除等申告書を同時に扱うことです。

  • 令和8年分:今年の内容に変わりがないかの確認(異動があれば修正)
  • 令和9年分:来年の分を新しく提出

「どっちの年の紙を書いているんだっけ?」と迷ったら、右上の年分を確認してください。筆者は毎年ここで一度は迷子になります。

今年の改正で、新しく扶養の条件を満たす家族がいる場合は、令和8年分の申告書の異動として届け出が必要になります。年収123万円超〜136万円以下の家族がいる方は、特に見直してみてください。

基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書:判定表が丸ごと新しく

この書類には、自分の所得から基礎控除額を判定する表や、配偶者の所得を書く欄があります。

  • 基礎控除の判定区分が、最大104万円を前提とした新しい表に
  • 配偶者控除・配偶者特別控除の判定ラインも62万円基準に
  • 特定親族特別控除の欄も、新しい所得要件(62万円超〜123万円以下)に対応

つまり、計算表そのものが去年とちがうということ。去年の控えを見ながら数字を写すのは、今年は特に危険です。

保険料控除申告書:23歳未満の扶養親族がいる人は確認を

生命保険料控除の特例を受けるには、23歳未満の扶養親族がいることを前提に、新しいルールで控除額を計算します。

  • 保険会社から届く「控除証明書」を準備する
  • 新契約か旧契約かを証明書で確認する
  • 23歳未満の扶養親族がいる場合は、令和8年分の様式と記載例に沿って記入する

会社によっては、Webの年末調整システムが自動で計算してくれます。紙で出す場合は、国税庁の記載例PDFを横に置いて書くのがおすすめです。

書き方でやりがちな失敗4選

最後に、筆者が実際にやらかした、または総務の人に聞いた「あるある」を共有させてください。

  1. 去年の書類をそのまま写す
    • 今年は金額も欄の名前も変わっています。必ず令和8年分の最新様式を使いましょう
  2. 「収入」と「所得」を取りちがえる
    • 家族の判定に使うのは、額面の年収ではなく合計所得金額です。年収136万円は、所得にすると62万円です
  3. 家族の年収見込みを確認しない
    • パートやアルバイトをしている家族には、12月までの見込み額を聞いておきましょう
  4. 修正液や修正テープを使う
    • 紙の書類を書き損じたら、二重線で消して余白に正しく書くのが一般的です。Webシステムなら画面の指示に従って入力し直します

出典


年末調整で損しないために|よくある勘違いと確定申告が必要なケース

ルールがわかっても、思い込みで損をしてしまうのが税金のこわいところです。ここでは、よくある勘違いと「年末調整だけでは終わらない人」をまとめます。

勘違い①「178万円の壁」で全部の壁がなくなった

先ほどもふれましたが、178万円はあくまで所得税がかからない年収の目安です。

  • 住民税:所得税とは別の計算で決まります。くわしくはお住まいの自治体の情報をご確認ください
  • 社会保険の扶養:年収130万円などの基準は、税金とは別のルール
  • 会社の家族手当:会社ごとの規定によって「扶養」の基準がちがう場合がある

「税金の扶養」と「社会保険の扶養」は、名前は似ていても別ものです。家族の働き方を決めるときは、それぞれの基準を確認しておくと安心です。

勘違い②「年末調整をすれば税金の手続きは全部終わり」

会社員でも、次のような場合は自分で確定申告が必要になったり、申告したほうが得になったりします。

  • 年収が2,000万円を超える人:そもそも年末調整の対象外
  • 副業の所得が年20万円を超える人:原則として確定申告が必要
  • 医療費控除を受けたい人:年末調整では扱えない
  • 住宅ローン控除の1年目の人:初年度は確定申告が必要
  • ふるさと納税でワンストップ特例を使わない人:確定申告で寄附金控除を受ける

ちなみに筆者は、病院代のレシートを1年分ためた紙袋を、毎年押し入れの奥で熟成させています。医療費控除の申告までたどり着いたことは、まだありません。

勘違い③「書類を出さなくても会社がなんとかしてくれる」

扶養控除等申告書を出さないと、毎月の天引き額が高めの税率で計算されるのが一般的です。年末調整も受けられず、自分で確定申告をする必要が出てきます。

会社が締め切りを設けているのは、年末調整を行う月の給料計算に間に合わせるためです。「あとで出せばいいや」は、総務の人の残業を増やすだけなので気をつけましょう。かつて提出が遅れて、総務の人に笑顔で詰められた経験から言っています。

提出前のチェックリスト

最後に、書類を出す前に確認したいポイントをまとめました。

チェック項目 確認すること
様式の年分 令和8年分(と令和9年分)の最新の様式か
家族の年収見込み 配偶者・子どもの年収が136万円以下などのラインに入っていないか
19〜22歳の子ども 特定親族として、源泉控除対象親族の欄に書く必要はないか
生命保険料 23歳未満の扶養親族がいて、特例の6万円上限が使えないか
控除証明書 保険料や住宅ローンの証明書がそろっているか
確定申告の要否 医療費控除・副業・住宅ローン1年目などに当てはまらないか

出典


まとめ:2026年の年末調整は「去年の書き写し」をやめるところから

最後に、この記事のポイントをふり返ります。忙しい方は、ここだけ読んでも大丈夫です。

  • 年末調整は1年分の所得税の答え合わせ:毎月の天引きは仮払いで、年末に会社が精算してくれる
  • 基礎控除は最大104万円に:ただし所得によって金額は変わり、上乗せ部分は期間限定の特例
  • 給与所得控除の最低保障は74万円に:あわせて、所得税がかからない年収の目安は160万円から178万円へ
  • 扶養に入れる年収の目安は136万円に:去年は対象外だった家族が、今年は対象になる可能性あり
  • 23歳未満の扶養親族がいれば、生命保険料控除の上限が6万円に:令和8・9年分の特例
  • 施行は12月1日:11月までの給料は変わらず、年末調整でまとめて反映(精算月は12月か翌年1月など会社しだい)
  • 書類の様式も新しく:扶養控除等申告書は「源泉控除対象親族」の欄に

税金の話は、正直なところ読むだけで眠くなります。とはいえ、今年は去年の控えを書き写すだけで、もらえるはずのお金を取りこぼすかもしれない年です。

全部を理解する必要はありません。まずは家族の年収見込みを聞いて、令和8年分の新しい紙で書く。それだけで十分だと、今日も総務からの催促メールを見ながら思います。


最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

「去年の書類を写すところだった…」「やっと年末調整の意味がわかった」と思っていただけたら、いいねをいただけるととても励みになります。ITやネットワークの話はもちろん、社会人が今さら聞けないことも、これからも泥臭い目線で発信していきます。よければフォローもお願いします。


参考情報・出典一覧

公式情報(国税庁)

専門メディア・解説記事(二次情報)

※本記事の情報は2026年10月12日時点のものです。税制や様式は変わることがあるため、実際の手続きでは勤務先の案内や国税庁の最新情報をご確認ください。

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