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Snowflake AI Data Meetup WEST レポート

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Last updated at Posted at 2026-03-28

イベント概要

 関西のSnowflakeユーザーコミュニティ「SnowVillage WEST」が主催する Snowflake AI Data Meetup WEST が,グランフロント大阪タワーにて開催された.「Snowflake × 生成AI」をテーマに,現地33名+オンライン20名という多くの参加者の中,ロングトーク1本+LT3本という充実した内容で,あっという間の2時間であった.普段,東京在住ということもあり,本コミュニティのイベントに参加したことはなかったが,訳あって,今回から運営メンバとして会の企画から関わらせていただいた.

開催日時: 2026年3月26日(木)18:30〜21:00
開催場所: 株式会社アシスト 西日本支社(〒530-0011 大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪タワーA 13F)
イベントページ: https://techplay.jp/event/992867

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登壇内容

ロングトーク:Snowflakeと歩む身近なAI活用

喜田 紘介 氏(エクスチュア株式会社)

 Snowflake Data Superheroes 2026 / 日本PostgreSQLユーザ会 理事長という顔を持つ喜田氏によるロングトークである.

 話の軸は ChatGPTのような「チャット型AI」とClaude Codeのような「ファイル操作型AI」をどう使い分けるか という実践的な問いかけであった.チャットツールは「空中戦になりやすく,指示が抜け落ちる」という課題感を率直に語りつつ,Claude Codeで「中間成果物を積み上げてブレをなくす」という "バイブワーキング" 的な仕事の進め方を提案した.

 Snowflakeの文脈では Cortex Code(Snowsight上で動くClaude Code的なコーディングエージェント)の可能性に熱く語っていた.「Snowflakeを触れる権限さえあれば誰でも使える」という敷居の低さと,SnowsightにファイルやNotebookを書き残せるという特性が,チャットとの決定的な違いとして語られた.さらに AI Functions(AI SQL) を「日陰者」と表現しながらも,アプリケーション層に組み込んで"ピンポイントで少量データに使う"ことで真価を発揮するという視点は,現場で頭を抱えていた方に刺さったのではないだろうか.

 出張手配業務への適用デモは,"BIで人が読み取る"から "業務アプリの裏側にAIがシレッと効いている" という新しいデータ活用の形として,会場の想像力をかき立てていた.

 また,6月のSnowflake Summit(サンフランシスコ)への登壇も決定しているとのことで,SnowparkコンテナサービスでOLTPアプリを構築し,現場の業務を支えながらその行動ログをSnowflakeへ蓄積・分析していくというビジョンも語られた.今後の発信からも目が離せない.


LT1:私とSnowflakeで創る新時代技術の進化と深化

高須賀 将秀(NTT西日本株式会社)

 今回,「私とSnowflakeで創る新時代技術の進化と深化」というタイトルで登壇させていただいた.普段は東京在住のため,WESTのイベントにはなかなか参加できていなかったのだが,今回は東京から足を運んでの参加となった.

 発表の中で特に伝えたかったのは,数理最適化 という専門領域と,現場の実務をどうつなぐか,という点である.「制約条件の中で最も良い答えを最大化・最小化する」というシンプルな定義ながら,生成AIでは"最適解の保証ができない"(あくまで推論) というポイントを,まず会場の皆さんに整理してお伝えしたかった.

 実務適用の事例としては,NTTのインフラ保全要員の巡回ルート最適化を紹介した.従来は担当者が頭の中で考えながら手動で行っていた配車作業を数理モデル化・システム化することで,「0.5時間かかっていた配車作業が5分に短縮,年間1億円規模のコスト削減」につながったという内容である.社会人ドクターとして週3徹夜を4年間続けながら研究と仕事を並走させた経験が,ようやく現場に根ざした形で実を結んだと感じている部分でもある.

 「西日本は製造業が多いので数理最適化が刺さるシーンが多いはず」という話もさせていただいたが,実際に会場でも数理最適化を知っているという方が予想以上に多く,素直に嬉しかった.専門領域を「誰もが使える技術」として届けていくというビジョンは,引き続き追いかけていきたいテーマである.次回はより踏み込んだ内容でお話できればと思っているので,ぜひ楽しみにしていていただきたい.


LT2:SnowflakeとClaude Codeで"みんなの"夢が広がる

小宮山 紘平 氏(株式会社truestar)

 Snowflake Data Superheroes 2023〜現在継続選出,コミュニティでは "こみぃ" の名で親しまれる小宮山氏によるLTである.「安心してちょっとふざけようかなと思います」という宣言通り,ドラえもんとある巨大ロボットアニメのAIキャラを軸に,「人類のAIへの夢」 をユーモアたっぷりに語ってくれた,会場の空気を一変させるセッションであった.

 冒頭,「一番右に映っているロボットが何かわかる方,手を挙げてください」という問いかけに会場がざわつく一幕もありつつ,「SnowflakeはフルマネージドDWHとして,企業データだけでなく"個人のデータ基盤"にもなれる」 という未来像にあった.Claude Codeにウェブ情報だけでなくSnowflake上のデータを参照させることで,一般的な作業から"自分・自社の事情に合わせた作業"へと進化するというビジョンは,なるほど確かにドラえもん的である.

 現在進行形でSnowflakeに自分のタスク管理DBを作り,毎朝Claudeに「今日やるべきこと」を突っ込まれながら議論してから仕事を始めているというエピソードには,笑いとともに「これ真似したい」という空気が漂った.「データをしっかり整理して持っている人こそ,AIの恩恵をより多く受けられる時代になる」というメッセージは,エンジニアだけでなく全参加者に向けた力強いエールであった.4月17日のdbt Labs大阪初開催イベントの無許可宣伝も含め,コミュニティを盛り上げる存在感はさすがである.


LT3:AIを活用したStreamlitアプリ開発のTipsと、ほかのAI機能との棲み分け

鈴木 那由太 氏(クラスメソッド株式会社)

 Snowflake Partner Champion AI/ML,2025 Japan AWS Top Engineers(AI/ML Data Engineer)という肩書きを持つ鈴木氏によるLTである.ゴリゴリの開発者目線から「ダッシュボードをどう作るか」という実装レベルの話を丁寧に届けてくれた.

 まずSnowflake Intelligenceの台頭で「もうダッシュボード要らなくない?」論が社内でざわついたエピソードから入り,「問い合わせスキルへの依存」「モニタリング用途への向き不向き」「特殊な可視化への限界」 の3点からStreamlitアプリはまだまだ現役だと整理した.ダッシュボードを「モニタリング型」「課題解決型」「分析探索型」の3種類に分けるフレームワークは,インテリジェンスとStreamlitの住み分けをスッキリ理解するための良い道具となっていた.

 実践編では,可視化設計書(グラフ種別・追加集計・カラムマッピング) をきちんとドキュメント化してからCursorに渡すことで,アクションにつながるダッシュボードが5分でできたという体験談が光った.Jackle Shopの販売データを題材に,Snowflake Intelligenceで課題を探索してから施策シナリオを立て,設計書を経てStreamlitアプリへ落とし込むという一連のフローは,再現性が高く明日から試せる内容であった.

 クラスメソッドのDevelopersIO で記事を出されているため、詳細についてはこちらを参照いただきたい.

今回のサマリー

 Snowflake AI Data Meetup WEST は,関西のデータコミュニティの熱量を改めて感じさせてくれるイベントであった.4人の登壇者それぞれが異なる切り口から「AIをどう実務に落とし込むか」を語りながら,不思議と同じ方向を向いていたのが印象的であった.

 次回もぜひとも運営メンバとしてイベントを企画していきたい.次回は6月下旬から7月上旬に開催予定である.WESTのコミュニティは東京側とはまた違った雰囲気で,WESTらしいコミュニティを今後拡大していく一役を担いたいと考えている.

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次回予告

 次回の Snowflake AI Data Meetup WEST6月下旬〜7月初旬 を予定している.テーマや詳細はSnowVillageのSlackで随時発信されるので,ぜひチェックしていただきたい.

また,登壇者の皆さんから紹介された関連イベントも見逃せない.

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