はじめに
「Azure IoT Hubと出会い」の記事で、クラウドとIoT、そしてエッジコンピュータについて触れました。読んでいない方は、先に下記リンクの記事を一読することをお勧めします。
クラウドとは何から始めれば良い?
上記は、クラウドコンピューティングのサービスを提供しているAzureクラウドのサービス概要です。アイコンの中の文字が小さくて読みにくいと思いますが、4K解像度でブラウザのズームを65%まで調整すれば全てのサービスが一つ画面で確認することができます。
各サービスがどのカテゴリーに属しているか、逆に各カテゴリーがどのサービスに属しているかを把握できますが、まず「SaaS、PaaS、IaaS」というクラウド用語を理解しておく必要があります。各サービスがどの分類にされているかによって、できることやできないことが明確に把握できます。
「SaaS、PaaS、IaaS」というクラウド用語は、いまさら人に聞けない用語の一つです。とはいえ、検索してみると山ほど情報が溢れていますので、説明は割愛し、関連イメージのみ貼り付けておきます。
イメージ Cloud Service Models (IaaS, PaaS, SaaS) Diagram
最近は「SaaS、PaaS、IaaS」の3つの分類だけでは足りなくなり、いろんな分類用語が出ていますが、とりあえず上記の用語をしっかり理解しておけば他の関連用語を理解することは難しくありません。
IoTサービスの候補リスト
AzureクラウドでIoTの起点となるのが「Azure IoT Hub」です。Azure IoT Hubを使うことでIoTデバイスはもちろん、IoTエッジデバイスに対して様々なシナリオを実現できるサービスを提供しています。サービス分類ではPaaSに属しているため、どうしても開発コストが発生します。もっと手っ取り早くスタートできるIoTサービスとして、「Azure IoT Central」があります。サービス分類ではSaaSに属していますが、PaaSやIaasとしても使える汎用IoTサービスです。IoTデータを可視化したいとき、Azure IoT Hubだとクラウドまで上がったテレメトリーデータを可視化することはできず、他の可視化サービスを使わなければいけません。Azure IoT Centralだとある程度カスタマイズできる可視化機能が含まれています。
素早くシステムを立ち上げて動かしたいお客様には、まずAzure IoT Centralで構築して運用し、必要に応じてAzure IoT Hubに移行することを提案しています。
まずは試してみてはいかがでしょうか?
どちらも無料で試すことができます!
Azure IoT HubはFreeプランが提供されています。下記のイメージのように価格設定で「F1」を選択して作成してください。ただし、クラウドと送受信できる量は1日8,000メッセージまでに制限されています。
Azure IoT Centralは複数のFreeプランが提供されています。使用期間、デバイス数、メッセージ送受信量に差があるので、自身に適したものを選んでください。
最後に
Azure IoT HubとAzure IoT CentralのどちらでもIoTを始められます。そしてエッジコンピューティング環境まで拡大することもできます。
「誰かに相談しながらやってみたい。」という方は、弊社やAzureクラウドパートナーに相談するのが良いでしょう。Azureの使用量(費用)によってはマイクロソフトのAzureクラウド営業の方から直接サポートを受けることもできます。
この記事はエッジコンピューティングとクラウドコンピューティング環境を備えて皆さんにかかわっている環境でイノベーションができるようなヒントになる記事になることを願ってます。