AWSのAmazon BedrockにOpenAIのgpt-ossが利用できるようになりました。
gpt-ossはOpenAIが公開したオープンウェイトモデルで、Apache 2.0 ライセンスが適用されるとのことです。
gpt-ossの特徴
gpt-ossは2種類提供されています。OpenAIのニュースによると、gpt-oss-120bがo4-miniに匹敵するレベル、gpt-oss-20bがo3-miniに匹敵するレベルとのことです。(ほんまか?)
モデル名 | BedrockのモデルID |
---|---|
gpt-oss-120b | openai.gpt-oss-120b-1:0 |
gpt-oss-20b | openai.gpt-oss-20b-1:0 |
リーズニングモデルなので、回答を生成する前に思考するタイプです。
どちらのモデルもインプットと合うプットはテキストのみです。(画像のインプットには対応していません)
Bedrockで提供されているのでInvokeModel
APIとConverse
APIで利用可能ですが、gpt-ossはこれらに加え OpenAIのChat Completions API でも利用可能です。(今のところgpt-ossだけです)Chat Completions APIで呼び出す場合は、最近追加されたAPIキーを使用します。
とにかく安い
gpt-ossをAnthropicのモデルと比較したグラフです。
見えません。。Claude Sonnet 4とgpt-oss-120bを表で比較しました。
入力/出力(1000トークン) | Claude Sonnet 4 | gpt-oss-120b | 比率 |
---|---|---|---|
入力 | $ 0.003 | $ 0.00015 | 20 : 1 |
出力 | $ 0.015 | $ 0.0006 | 25 : 1 |
安いです!(一時期話題になったDeepSeek-R1よりも安いです。)
Amazon Novaとの比較です。Nova Liteの前後って感じです。
OpenAI Codex CLIで使ってみる
OpenAIのChat Completions APIとして利用できるので、OpenAIのCodex CLIから使用してみました。
Codex CLIは、OpenAIが公開しているコーディングエージェントです。
BedrockにアクセスするAPIキーを生成する
まずはBedrockにアクセスするためのAPIキーを生成します。
マネジメントコンソールを開き、オレゴンリージョンのBedrock画面を開きます。
APIキーはリージョンごとに発行されます。gpt-ossはオレゴンリージョンでのみ提供されているため、APIキーもオレゴンリージョンで生成する必要があります。
メニューの「API keys」をクリックします。
Short-term APIキーは12時間だけ有効なAPIキーで、Long-term APIキーは1日~期限なしまで期限を指定できるAPIキーです。用途に合わせて発行してください。
発行されるAPIキーをメモしておきます。
Codex CLIをインストールする
GitHubのリリースページからバイナリをダウンロードします。私はWindows環境なので、codex-x86_64-pc-windows-msvc.exe.zip
をダウンロードします。
ダウンロード後、
- 好きなフォルダーに展開する
- 展開したフォルダーを環境変数のPathに追加する
- exeファイルの名称を「codex-x86_64-pc-windows-msvc.exe」から「codex.exe」にリネームする
先ほど取得したBedrockのAPIキーも、AWS_BEARER_TOKEN_BEDROCKという変数名で環境変数に登録します。
これでインストール完了です。
Codex CLIの設定を行う
Codex CLIは標準でOpenAIが提供するAPIへリクエストを送信ので、Bedrock宛に送信する設定を行います。
設定ファイルはC:\Users\「ユーザー名」\.codex\config.toml
です。
profile = "bedrock"
[model_providers.bedrock]
name = "AmazonBedrock"
base_url = "https://bedrock-runtime.us-west-2.amazonaws.com/openai/v1"
env_key = "AWS_BEARER_TOKEN_BEDROCK"
[profiles.bedrock]
model_provider = "bedrock"
model = "openai.gpt-oss-120b-1:0"
model_reasoning_effort = "high"
model_context_window = 128000
設定の詳細はこちらのドキュメントを参照してください。
これで準備完了です。
使ってみる
作業フォルダーを作成しそのフォルダーまで移動した後、codex
コマンドを実行します。
どちらか好きな方を選択します。デフォルトが2なのでそのまま進めます。
こんな感じでお願いしてみました。
HTMLとJavaScriptとCSSのみでテトリスを作ってください。今のフォルダーにソースコードを生成してください。
無事テトリスが生成されました!(実際に動く様子は皆さんお試しください!
Clineでも使える
ClineはAPIプロバイダーとして「OpenAI Compatible」というものがあるので、これを選ぶとBedrockのgpt-ossを使用できます。
Base URLは「https://bedrock-runtime.us-west-2.amazonaws.com/openai/v1
」です。