はじめに
最近、エンジニアのコミュニケーションに関する記事を拝読したのですが
その内容を読み進める中で、次のように感じました。
記事に書かれている考え方や行動は、自分もほとんど同じように実践している
一方で、同時に強い違和感も覚えました。
自分は、これをここまで言語化できていない
考え方の方向性は近いはずなのに、
「それを説明してください」「文章にしてください」と言われると、うまく言葉にできない。
そして、さらにもう一段深く考えてみると、次の疑問に行き着きました。
暗黙知でできてしまっていることに、後から気づくのは、とてももったいないのではないか
この記事では、
暗黙知でできてしまっている行動を、強みとして取りこぼさないために考えたこと
を整理していきます🙇
暗黙知でできてしまう人ほど、強みを把握しづらい
振り返ってみると、自分は以前から次のような行動を無意識に取っていました。
- 議論が詰まりそうだと感じたら、自然と整理役に回っている
- 誰かが不安そうなとき、先に選択肢をまとめて提示している
- 正論を言うべき場面と、言わない方がよい場面を感覚的に切り分けている
ただ、その瞬間に
「今、自分は価値を出している」
と強く意識しているかというと、そうではありません。
多くの場合、
- 特に問題が起きなかった
- なんとなく話が前に進んだ
という感覚で終わってしまいます。
そして後になってから、
今振り返ると、あれは結構重要な動きだったのではないか
と気づくことが多くありました。
「言語化が苦手」だと思っていましたが、原因は別にありました
当初は、
自分は言語化があまり得意ではないのだろう
と考えていました。
しかし、改めて整理してみると、問題はそこではないと感じました。
本質的な問題は、強みを認識するタイミングが遅いことだったのだと思います。
行動している最中は、
- 相手の状況
- 時間的制約
- チームの空気
などを同時に処理し、
判断だけが直感的に出てくる状態になります。
「なぜそうしたのか」を考える前に、行動が終わっているため、
振り返らなければ強みとして意識されません。
このままでは、強みを取りこぼし続けてしまう
この状態を放置すると、次のような状況に陥ると感じました。
- 自分の得意分野をうまく説明できない
- なぜか期待されるが、その理由が分からない
- 他人に再現方法を伝えられない
これは、強みがないのではなく、強みを把握できていないだけなのですが
本人としては常に言語化できないもどかしさが残ります。
それはやはり、非常にもったいない状態だと感じました。
「全部拾う」ことをやめる
最初は、
うまくいったことを、すべて振り返ろう
と考えていましたが、これは現実的でありませんでした。
そもそも「うまくいった」と感じにくく、問題が起きなかったことは記憶に残りにくいからです。
そこで、視点を変えることにしました。
成功ではなく「危なかった兆し」に注目する
注目する対象を、次のような瞬間に絞りました。
- 空気が悪くなりそうだと感じたとき
- 議論が詰まりかけたとき
- 「このままだと少し危ない」と思った場面
成功したかどうかではなく、失敗しそうだった未来を察知した瞬間に注目します。
このタイミングには、必ず何らかの判断や介入があるはずです。
リアルタイムで強みを拾うために行っていること
① トリガーは「違和感」
「うまくいった」と感じた瞬間ではなく、
- 「今のは少し危なかった」
- 「一歩間違えれば揉めていたかもしれない」
こうした違和感をトリガーにします。
② その場で、数行だけメモする
深く考えず、逃さないことを優先します。
【兆し】議論が発散しそうだった
【自分の一手】判断軸を先に提示した
5秒程度で書ける内容に限定しています。
後で丁寧に書こうとすると、ほぼ確実に忘れてしまうので😇
③ 週に一度、行動に名前をつける
メモを見返しながら、
- 何度も出てくる行動
- 反射的に行っている判断
に、簡単な名前をつけます。例としては、
- 温度調整
- 正論の保留
- 選択肢の圧縮
などです。
名前がつくことで、「これは自分の強みかもしれない」と認識しやすくなります。
強みは「再現性」より「出現条件」で捉える
最初からフレームワーク化する必要はありません。
まず意識しているのは、
- どのような場面で自然に動けるのか
- どのような状況で自分が呼ばれるのか
という出現条件を集めることです。
これを続けていると
今の場面は、自分の得意分野だ!
と、行動中に気づける瞬間が少しずつ増えてくるかなと思います。
終わりに
暗黙知でできてしまうことは、弱点ではありません。
ただし、
観測しなければ、強みとして蓄積されない
という側面があります。
自分は現在、
「できることを増やす」よりも
「できていることを逃さない」ことを意識しています。
もし、なんとなくうまくやれている感覚はある
しかし、自分の強みを言語化できない
という方がいれば、
まずは 「危なかった兆し」に注目する ところから始めてみるとよいかもしれません。
以上です🙇