はじめに
測地成果2011から測地成果2024の改定では高さのみ改定され、国土地理院の数値標高モデル(DEM)は、令和7年7月31日以降、測地成果2024の標高改定が反映されました。
とはいえ、測地成果2011ベースの標高データもまだまだ現役のため、QGISで標高パラメータファイルを使って測地成果2024を2011に変換する方法を整理しました。
このページでは、国土地理院の数値標高モデルより作成した図を使用しています。
入力データ
測地成果2024DEM
国土地理院の基盤地図情報ダウンロードサービスから数値標高モデルをダウンロードし、MIERUNE Inc.のQuickDEM4JPプラグインを使って、ラスタ(tif)に変換します。
令和7年度全国の標高成果改定に伴う標高補正パラメータファイル
パラメータファイルhyokorevBM_jgd2024_h.par (水準点標高補正)を入手します。
標高補正パラメータのメッシュポリゴン、ラスタの作成
パラメータファイルの読み込み
zipからパラメータファイル(par)を解凍して、QGISのメニューから、 レイヤ→レイヤを追加→CSVテキストレイヤを追加 を選択します。
パラメータファイルは、最初の15行が説明で、16行目がヘッダ、17行目以降がデータ(基準地域メッシュ、補正標高)となっています。
ファイル名にパラメータファイルを指定して、文字コードをShift JISにします。
データ形式は固定長のですが、QGISのCSVの読み込みに固定長はないので、ファイル形式は正規表現区切りを選んで、' +'を指定します。これは、1文字以上の連続した半角スペースを示しています。
レコードとフィールドのオプションは、破棄するヘッダ行数に説明文の15行を指定し、最初の行(16行目)は属性名にチェックを入れます。
ジオメトリ定義は不要なので、ジオメトリなしを選びます。
サンプルデータの所でフィールド型を指定できるので、MeshCodeをテキストにします(後で作成する基準地域メッシュポリゴンのcodeがテキストであるため)。dH(m)は倍精度浮動小数点型にします。
基準地域メッシュ(第3次地域区画)の作成
MIERUNE Inc.の Japanese Grid Mesh プラグインの 地域メッシュを作成 を使って基準地域メッシュのポリゴンを作成します。
- 地理座標はJGD2011
- メッシュの作成範囲は補正したいDEMより1km以上大きく指定します(小さな▼ボタンからキャンバス描画で範囲を選択)
- 出力は 基準地域メッシュ(第3次地域区画) を出力します。
基準地域メッシュに補正データを結合
属性テーブルで結合 を使ってパラメータファイルを結合します。
基準地域メッシュ(補正標高結合)をラスタに変換
基準地域メッシュ(補正標高結合)をそのままの形でラスタに変換します。
- 入力レイヤ 基準地域メッシュ(補正標高結合)
- 焼きこむ値の属性 dH(m)
- 出力ラスタの単位 地理単位
- 水平方向の解像度 0.012500 45秒のため45/60/60で計算
- 鉛直方向の解像度 0.0083333333333333 30秒のため30/60/60で計算 入力欄では丸められていますが、たくさん3を入力すると下のGDAL/OGRコンソールコールには反映されており、有効です。
- 出力領域は入力レイヤと同じにします。▼→レイヤから計算→入力レイヤ を指定します。
測地成果2024から2011に変換
補正対象DEMのピクセル幅の確認
ラスタレイヤのプロパティを使って、補正対象のDEMの PIXEL_WIDTH を確認します。基本的にPIXEL_WIDTH≒PIXEL_HEIGHTである必要があります(一応、追加のコマンドラインパラメータを指定すれば、縦横比の異なるラスタも作成できます)。

ラスタレイヤのプロパティ出力
アルゴリズム 'ラスタレイヤのプロパティ' を開始しています...
入力パラメータ:
{ 'BAND' : None, 'INPUT' : 'C:/qgis/測地成果2011to2024/FG-GML-513345-DEM5A-20250620.tif' }
Execution completed in 0.09 秒
Results:
X_MIN: 133.625
X_MAX: 133.75
Y_MIN: 34.333333333
Y_MAX: 34.416666667
EXTENT: 133.6250000000000000,34.3333333329999988 : 133.7500000000000000,34.4166666670000012
PIXEL_WIDTH: 5.555555555555556e-05
PIXEL_HEIGHT: 5.555555600000161e-05
CRS_AUTHID: EPSG:4326
WIDTH_IN_PIXELS: 2250
HEIGHT_IN_PIXELS: 1500
HAS_NODATA_VALUE: False
BAND_COUNT: 1
補正標高ラスタを数値標高モデルDEMに位置揃え(バイリニア内挿)
ラスタ計算するために、補正標高ラスタを、補正したい標高DEMの形状に変換します
ラスタ計算機で引き算
以上で標高補正されたDEMが出力されます。
チェック
最後に、計算サイトでチェックします。
https://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/surveycalc/patchjgd_BMh2024/index.html
1mm差でした。目的によっては、きちんと地理院のプログラムを使用した方が良さそうです。










