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iOSアプリで、Google AnalyticsのABテスト機能を使う その2

Last updated at Posted at 2015-06-23

今開発中のPlayer!というiOSアプリでABテストを行うために、各種サービスを検討したり自前で何とかしようか迷いつつ、Google Analyticsを利用することにしました。

iOSアプリで、Google AnalyticsのABテスト機能を使う その1 - Qiita の続きです。

Google Tag Managerの設定

ABテスト用の変数を作成

Tag Managerのcontainer作成直後は変数が空なので、ABテスト用の変数を作りましょう。

Screen Shot 2015-06-23 at 17.01.05.png

こんな感じで条件など設定します。
この例だと、'cut'がtrueの時はある画面をスキップさせる試みです。
2通りになっていますが、複数パターンを一気に試せます。
(後述の通り、バンディットアルゴリズムで効率良く)

Screen Shot 2015-06-23 at 17.06.08.png

無事に一覧に現れました( ´・‿・`)

Screen Shot 2015-06-23 at 17.09.45.png

Puslish

Publishという、変更をコミットするような操作を行います。

Screen Shot 2015-06-23 at 17.15.23.png

また、アプリに配置するために、Containerファイルをダウンロードしましょう。

GTM-XXXXXX_v1 のようなファイル名のバイナリファイルですが、GTM-XXXXXX のようにリネームしておきましょう。

Screen Shot 2015-06-23 at 17.15.55.png

クライアント実装

ざっくりこんなイメージです。

  • GTM-XXXXXX という設定ファイルのようなものをローカルに持って取り急ぎそれを参照
  • 起動直後に最新の設定ファイルをダウンロード
  • 設定ファイルは、TAGContainerのインスタンスとして読み取って、その値を元にクライアントの挙動を変える

import

これらをimportしましょう。

#import <TAGManager.h>
#import <TAGContainer.h>
#import <TAGContainerOpener.h>

GTM-XXXXXXをプロジェクトに追加

所望のものをファイルTargetに設定すればパスはどこでもOKです。

AppDelegateで諸々記述

必要なところのみ貼ります。

@UIApplicationMain
class AppDelegate: UIResponder, UIApplicationDelegate, TAGContainerOpenerNotifier {
    private lazy var tagManager = TAGManager()
    private var tagContainer: TAGContainer?

    func application(application: UIApplication, didFinishLaunchingWithOptions launchOptions: [NSObject: AnyObject]?) -> Bool {    
        TAGContainerOpener.openContainerWithId("GTM-XXXXXX", tagManager: tagManager, openType: kTAGOpenTypePreferFresh, timeout: nil, notifier: self)
        return true
    }

    // MARK: - TAGContainerOpenerNotifier
    func containerAvailable(container: TAGContainer!) {
        // 試したらこの時点でメインスレッドで返ってきたけど、ドキュメント通りに一応
        dispatch_async(dispatch_get_main_queue()) {
            self.tagContainer = container
            // こんな感じで値が取れる
            let value = container.stringForKey("ex")
            return
        }
    }
}

これで無事にABテスト環境が整いました。
Google Analyticsの「行動」の「ウェブテスト」に、項目が現れるはずです。

Tag Manager周りは他にも色々機能があり、けっこう奥が深いです。

気づいた点など

  • どの設定が適用されるかは、再起動などしても固定
    • インストールし直すと変わる
  • Variationsに設定できる値は後から編集出来ない
    • 変更したい場合、作り直し

いまいちな点

テストの指標が4つから選べますが、例外・クラッシュはABテストで測ることってあまり無いはずなので、実質、スクリーンビューとセッション時間の2択です(´・ω・`)
本当は継続率を測りたかったのですが、スクリーンビュー数でも大体似てくるかなと妥協しました(´・ω・`)

Screen Shot 2015-06-23 at 17.02.58.png

余談: 本当は「ABテスト」ではなく「多腕バンディットテスト」

分かりやすさのために「ABテスト」と表現していますが、「多腕バンディットテスト」という表現が正確なようです。

多腕バンディット テスト - アナリティクス ヘルプに詳しく書いてあって面白いです( ´・‿・`)

ざっくりいうと、テスト対象の分布を最適に配分調整して、効率を高めていくというものです。
また、パフォーマンスが良い方に傾斜配分していってくれるので、テストでUXが下がっちゃうユーザーも減ります。
自前実装だとけっこう大変だと思うので、そこのあたり面倒見てくれて助かります。
オプションで等配分にしたりも出来ます。

このあたりの記事も有名かと思います。

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