統計検定2級受験・合格から1年半ほど経ち、統計検定準1級を受験し、なんとか合格しました(2級の時は不合格の辛酸をなめましたが、今回はなんと一発合格でした!)
2級同様、CBTと紙のテストの傾向の違いをひしひしと感じる試験だったので、この記事では勉強法だけではなくCBTに向けた対策についても紹介します。
【参考】2級の合格体験記はこちら↓
自己紹介
- データサイエンティスト2年目
- 理系院卒のくせに大学で統計学未履修・統計使用経験なしであることに焦り、昨年統計検定2級取得(※一回落ちました...)
- 2級を取るも、統計数理に弱いコンプレックスを払拭しきれず準1級受験を決意
- なんとかして給料を上げたい、自分の市場価値を上げたいという野望がある(小声)
受験結果
点数
試験の総括
基本的には、2級で学んだ統計の基礎を利用しつつ、データ分析の現場でも使うような応用的な内容を理解しているかどうかが問われる試験だったと思います。公式サイト記載の「大学において統計学の基礎的講義に引き続いて学ぶ応用的な統計学の諸手法の習得について検定します」という内容通りですね。
一方で、2級同様にCBTと紙試験(PBT)の傾向がなかなかに異なっているので、「傾向と対策」を掴みにくい試験ではあると思います。
CBT形式とPBT形式の違いについて
あくまで個人の所感ですが、CBT形式はPBT形式と比べ、以下のような違いがあるように思いました(難易度はあまり変わらない印象を受けました)。
- 数学っぽい理論の問題の数が多い
- 公式を覚えていないと解けないような問題も多い
- 試験問題はプールされたものがランダムで出題されるため、紙の試験ほど出題テーマに一貫性がない
勉強について
教材は特別なものを使わず、王道なものばかりを選んだかなと思いますが、勉強の流れに今回の合格の決め手があったと思っています。
使用した教材
教材名 | 難易度 | 重要度 |
---|---|---|
統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック | ★★★ | ★★★ |
統計検定 準1級 公式問題集 | ★★☆ | ★★★ |
統計検定準1級 チートシート | ★★☆ | ★★☆ |
勉強に使用した教材はシンプルにこの3つだけでした。
※ただ、基礎を忘れかけた場合は2級受験時に参考にした教材を読み返したりもしました(詳細はこちら)
勉強の流れ
1. とりあえず、ワークブックを1周
とにかくこの1周は辛かったです。2級受験直後であっても、中々理解に及ばない内容もあります。
この1周を進める中で良かったと思ったポイントは以下です。
- 難解なところは完璧な理解を目指さず、あっさりとした理解にとどめて次に進む
- 例題や章末問題に出てくる計算はなるべく自分の手でやってみる(分からない場合は調べる)
- 問題演習をしていて、ワークブックの解説だけでは理解できなければ「統計検定準1級 ワークブック ○○章」と検索して、分かりやすい解説がないか探す
上述の通り、試験本番は数学チックな理論的な問題の出題もあったので、2つめの「手計算してみる」アプローチは特に重要だったと思っています。
2. 公式問題集の過去問にチャレンジ(記述・選択方式のみ)
論述問題は難易度が高いので、まずは記述・選択形式のみ解きました。あんなにつらかったワークブックと比較すると、意外と解ける!というのが第一印象でした。
この過去問たちは応用的な内容が多いので、「ワークブックで学んだ内容が実際の分析でどう使われるのか」というイメージがつき、理論と応用が結びつくと思います。この過去問演習をやるだけで、ワークブックの内容への理解度も上がったように思います。
上述の通り、CBT紙試験と紙試験では傾向が違うので、この問題集で高い正答率を取れても、実際の試験でも上手くいくわけではないように思います。公式問題集は、あくまでワークブックの内容を深く理解するためのツールと思って勉強するのが良いかと思います。
3. ワークブック2周目
公式問題集を一通り解いて、理解が深まったところでワークブック2周目に入りました。ただ、2周目とは言いつつも、理解できているであろう一部の章(2級に近い内容の章など)は飛ばしました。また、1周目で意識していたポイントはここでも継続しています。
この時、1周目はよく分からなかったワークブックも、意外と理解できるようになっていました!
4. 公式問題集の論述問題をチラ見
最初はスキップした公式問題集の論述問題も何個か様子を見てみました。数学的にハイレベルな計算が必要なものを除き、理解できるように心がけました。また、公式を使った簡単な式変形のみで解ける問題は自分の手で解いてみるようにしました。
ここでも、手計算をしたことが効果的だったと思います。公式も見ているより、使ってみた方が頭に入るので、忘れにくくなりました。
5. 試験直前は「統計検定準1級 チートシート」を見て復習
最後にチートシートが活躍しました。このチートシートは試験に必要そうなエッセンスだけ詰まっている&スマホで簡単に見られるので、試験直前に見直しました。公式や定義の確認にピッタリでした。
まとめ
数学的素養の少ない自分でもなんとか合格できたのは、愚直に手を動かして計算するアプローチと、応用的な問題の演習を通して難解な概念の理解を目指したのが効いたのだと思っています。この記事が、これから準1級を受ける方の参考になれば幸いです。
(1級は数学レベルが大幅にアップするようなので、受験を迷ってしまっています…もし受けることがあればまた記事にするかも?)