はじめに
こんにちは、2025年6月25日,26日に開催されたAWS Summit JAPAN2025に両日参加しました。
タイトルの通り、良い刺激を受けることができましたが、改めて、自分の中で整理するためにもレポート(ブログ)を残します。
アジェンダ
時系列で思い出しながら書きます。
当日までの準備
・資格取得
AWS Summitの存在を知ったのは2024年12月頃でした。参加してみたいなと思いつつ、最低限AWSサービスの知識が無ければ楽しめないだろうと思い、AWS認定資格取得に向けて勉強を始めました。
結果、2025年6月までにCLF、SAA、SAPを取得しました。
・AWS Skill Buildersを活用した、ハンズオンでサービスの学習
6月からはハンズオン形式で主なサービス(ELB,Lambda,DynamoDB等...)を学習しました。
・Qiitaで2024年のSummitのレポートを読んで予習
先着順でクッションや弁当券が配布されること、資格保有者限定の配布があることなどを調査しました。
1日目
会場入り口の様子
去年のレポートを参考に、どうしてもクッションと弁当券が欲しかったので、7:45に到着したのですが、既に行列ができていました。悪天候&受付開始8:30だぞ...
こちらは、全冠保有者限定の金ブルゾン配布列
SAP取った後は、正直資格はもういいかな~と思っていましたが、「どうしてこの列に並べないんだろう、、、」と悔しい思いをしました。12冠くらいSummitまでに軽く取って見せろよと、、自分に喝をいれました。
さて、無事、基調講演の指定席を取ることができ、念願のクッションをゲットしました!
正直、リサーチ不足で基調講演とは、、?と思っていましたが、早くきて良かった良かった。
基調講演の様子
最も印象に残った言葉です。毎週のように新しいAIモデルが発表されている今、躊躇した瞬間において行かれてしまうのではないか、
Aurora DSQL一般提供の発表もありました!マルチリージョン構成が可能で、グローバル規模でデータの一貫性を備えた読み書きができるらしいですね。
生成AI関連についても発表がありました。
生成AIモデルの競争が過熱する中、モデルそのものだけでなく、Amazon BedrockやGPU値下げによって、モデル開発/活用のためのインフラ/プラットフォームの市場を狙っているのかなと思いました。
日本国内だと、AIモデルではなく、これまで大学や研究機関で行われていた大規模な計算が必要な研究でメインに使われそうな気がしています。。国産AIモデルは出てくるのかな。
今話題のClaude Codeからも発表がありました。
Amazon BedrockでClaude sonnet4が利用できるとのことでした。私は、Amazon Bedrock自体今回のSummitで知ったので、その場では話について行けていませんでした。。
また、話がズレますが、英語でのスピーチも多かった中、全然聞き取れなくて、同時通訳頼りになってしまったことも個人的には非常に悔しかったです。このぐらいの英語通訳なしで聞き取って見せろよ、、こんなレベルじゃ12月のラスベガスre:Inventなんて到底無理だぞ、、そう自分に喝をいれました。
ここからは、セッションのレポートになります。
1日目は以下のようにセッション中心のスケジュールでした。
生成AI with GitLab出切り開く次世代ソフトウェア開発の醍醐味
内容としては、Gitlab duo with Amazon Qサービスの説明+実際に使ってみてのソニービズネットワークスさんからのフィードバックでした。
コード生成は勿論、マージリクエスト要約やコードレビュー、脆弱性修正までやってくれるなんて凄い!!
実際に、ソニービズネットワークスさんでは開発における人手不足が解消され、開発スピードとコード品質向上があったようです。
一方で、AIと一緒に開発したコードの品質を最終的に担保するには「人間」ということも説明されていました。
ローカル開発ではAmazon QDeveloperを活用し、高速な開発を行い、GitLabへのプッシュ前に必ず、Amazon Q Developerにレビュー&テストさせる、GitLabでは全てのコミットに対して、必ずコードレビュを行う&全てのマージに対して必ずテストを実施する、つまり、クオリティゲートとして活用することで、品質も保てるのではないか?といった事が説明されていました。
説明やデモを見ていると、確かに良さそうに思えた一方で、私はAmazon Q Developerを使った事が無かったので、「どのぐらい品質が担保されるのだろうといった疑問」と「最新の開発サイクルを触れていないことへの不安」が生まれました。具体的な削減工数、デプロイ後の不具合件数、カバレッジ等、数値的なデータも知りたかったです。
というか、Git Labのことも何も知らないんだなと。clone、pull、pushだけ覚えてるくらいじゃ全然ダメです、か。
セッション間にAFEELAを見ました。45個のカメラ・センサーが搭載されていることに驚きました!確かに至る所についていますね。
カメラ・センサーからのデータ収集/管理にAWSが使われているそう。
2つ目に拝聴したセッションは「クラウド環境への移行課題、AWSのハイブリッドcloudサービスが解決できるかも」です。
AWS Outpostを使ってseamlessに移行していきましょうという内容でした。AWS Outpostsは勉強していたので話について行けました!ただ、やっぱり実際に触ってみたりしていないので、「seamless」というのが肌感覚で分からなかったところがありました。。
3つ目は「コーエーテクモの"覇道"を支えるAWS活用術」を拝聴したかったのですが、、、2つ目のセッションの終了時刻と開始時間が被っていまして、到着したときには満席で立ち見でした。。遠くで音もよく聞こえなかったので退散しました。全セッションにいえることですが、10分前には席が埋まり始めるのでセッションの間隔はできるだけ空けておきましょう。(特に人気なセッションは事前予約していても座れないことが多々あります。)
4つ目は「PayPay の AI Data Cloud が目指す最先端のアーキテクチャ」です。
ネームバリューに惹かれてこのセッションを選んだのですが、規模がでかすぎる!!ということしか分かりませんでした。。。AWSとSnowflakeを利用して、日々の膨大なデータを捌いているということはなんとなく理解できたのですが、そもそもSnowflakeを知らなかったので全くイメージが沸きませんでした。。DataWarehouseというものは聞いたことはありましたが、実際大規模なサービスでどう使われているのか全く分かっていませんでした。。
Table/Viewが2000+ってどういうこと?!しかもリレーショナルなんですよね?!ER図あっても理解できる気がしません。。己の無知さと経験の無さを改めて実感しました。
4つ目に拝聴したセッションは「AI によってシステム障害が増える!? ~AI エージェント時代だからこそ必要な、インシデントとの向き合い方~」です。
今後AIエージェントの活用増加に伴い、どのようなことが予想されるか、また、それに対してどのように対処していくかといった内容でした。
具体的には、AIエージェント活用で起こる事として、
・開発の高速化
・少数精鋭のチーム構成
・アプリケーションの民主化
が上げられていました。1つ目のセクションGitLab with Amazon Qのフィードバックでもあった内容ですね。
このセクションでは更に踏み込んで、「開発の高速化によってデプロイが増える→インシデントも増加するだろう」というところまで議論していました。
少数生成のチームよって生み出されるサービスの連携によって、複雑性が増加する点、エンジニア、非エンジニアどちらにおいてもコードの増加する点の2点がインシデントの原因になり得るだろうとのことでした。
確かにあり得そう。。容易に想像できる。
増加するインシデントへの対策として上げられていたのがPagerDutyという製品。
インシデントが起きた際へのアラートや、その後の分析、同じインシデントの予防を行うツールのようです。
「最適な担当者へ通知する」機能あったら確かに便利かも。デモ動画では、インシデントを自動で修正し、対応完了通知を投げるようなシーンもありました。
インシデントが起きた時に絶対パニックになりそうな私からしたら、やるべきタスクを自動生成&支援してくれるだけでありがたい気がしました。
最後のセッションは「 セキュアなソフトウェア開発ライフサイクルのための生成 AI」です。
こちらはAmazonサービスを活用してセキュアなCI/CDを実現しようといった内容でした。私、CICDすらやったことがなく、、、資格勉強時の知識をフルに動員し、話について行きました。Amazon Q Developerでコーディングをアシスタントして貰いながらデプロイまでセキュアに持っていけるなんて!私のやっている開発サイクルとはかけ離れていて、ショックを受けました。やっぱり自分で触ってみないとダメですね。おいて行かれてます。
一日目は最後のセッションを拝聴した後は、早々に退散しました。帰りの電車で今日分からなかったサービスについて調べながら、、、
2日目
2日目は以下のようにセッションは抑えめに、企業の展示をメインに見て回りました。
1日目でAWSと連携するサービスのことを知らなすぎると感じていたので、全展示に名刺を配るつもりで話しを聞きに行きました。
AWSスタッフの方々、各企業さんから、Amazon Bedrock、Snowflacke、CICD等など、1日目よく分からなかった事を基本的なことから全て聞き、学ぶ事ができました。親切に教えて頂いてありがたかったです。
AWSスタッフの方とお話させていただいた際、以下のような開発サイクル
・朝自宅からSlackにてDevinへタスクを依頼
↓
・通勤(通勤中に裏でDevinがタスクを処理)
↓
・出差し、Devinの処理したタスクを確認(修正があれば追加で依頼)
↓
・日中、クライアントとのミーティングで要件を詰める(裏でDevinに朝の修正や別案件の開発を進めて終わる)
を回し始めているという話聞き、衝撃を受けました。
私が普段やっている開発タスクは一体何だったんだ、、、
AIエージェントを利用した開発をしたことが無かったため、同じ目線で話せなかった事が非常に悔しかったです。普段からAIエージェントを活用していれば、もっとリアルな悩みを共有&解決できたかも知れなかったですね。惜しいことをしました。プライベートの時間でAI使って開発くらいやっとけよって話ですね。
ここから2日目のセッションです。
1つ目は「オンラインゲーム開発におけるプラットフォームエンジニアリングと Amazon EKS による実装例」についてなのですが、、、展示会周りに夢中になっていて拝聴していませんでした。すみません。
2つ目の「いま、あらためて考える Java アプリケーションのモダナイズアプローチ」についてはしっかり聞いてきました。
普段Javaを使った開発業務をやっていたので、拝聴したセッションの中で最もイメージが沸きやすく理解できたものでした。
現状のjavaアプリケーショをどのようにモダナイゼーションしていくべきかといった内容で、オンライン処理とバッチ処理を例に説明がありました。
オンライン処理については、モダナイゼーションのためのアプローチとして「段階的なバッグエンド移行」が提案されていました。ステートレスにできそうな部分であったり、静的な部分であったり、分離、変更しやすいところから徐々に切り出していくトのこと。知っているサービスやアーキテクチャが出てきて良かったです。
バッチ処理に関しては、AWSマネージドサービスを活用しましょうといった内容。実行時間によって実行処理環境の使い分けを行うことは、資格勉強時によく見たパターンでしたね。
サポート期限気にしてますか?という話題ですね。
Amazon Correttoとは、Amazonが提供するOpenJDKをベースにしたJDK配布パッケージ、つまり、Javaでアプリを作るために必要な開発キットのようです。(知らなかった。。)
Amazon Correttoを使ってないとしても、OracleやEclipseからもJDKは出ていて、それぞれサポート期限があると。
例えば、Amazon Corretto 11だとサポート期限が2032年1月まで。「意外とまだ猶予があるのでは?」と一瞬思いましたが、(↓画像のように)バージョン毎の変化点を考慮した段階的なバージョンアップを考えると意外と時間がないとのこと。バージョンアップによって使用できない/非推奨なAPIもありますし、記述方式も変わってきているとのことで、影響範囲を考えただけで大変な作業に感じました。
バージョンアップに向けたアプローチとして以下のようにAIエージェントの活用が提案されていました。どのセッション、どの企業の展示でも何かとAIの話題がでますね。
Amazon Q Developer Transform for Javaというコード変換ツールを活用した依存関係の修正やコードの修正例も説明がありましたが、膨大になるであろうテストはどうするのか気になりました。(セッション後に質問したところ、AIエージェントによるレビューを活用することも手であると、、、全部AIになるのか、、)
以上で2日間のセッション&イベントが終了しました。
おわりに
今回初参加し、己の無知さ、力の無さを実感しました。特にAIエージェントやMCPなど、流行っているけど自分は触ったことがない、みたいなものに対する理解度の浅さが浮き彫りになりました。。資格取って遊んでいる場合じゃないですね。プライベートな時間でAIエージェント使って開発しないと、おいて行かれてますね。
また、英語でのスピーチやAWSスタッフの方のセッションを拝聴し、英語力、プレゼンテーションスキルの不足も感じました。レベル高すぎるよ。。
ショックを受けて、不安になりましたが、その分、学んだことも多かったです。
サービスや技術については勿論、名刺も渡したことが無かったので、今回の名刺配りで少しはマシになったかと思いますね。
また、同時に開発モチベーションも上がりました。
今までアイデアで止まっていたものが、AIエージェントを活用して形になりやすそうだなと。
次回はプロダクトの記事が書けるよう頑張るぞ!!
開発やるぞ!!!