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Oracle Base Database Service(BaseDB)のEasy Createを試す

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Last updated at Posted at 2026-09-10

OCIのOracle Base Database Service(BaseDB)で、最小限の入力からDBシステムを作成できる「Easy Create」という新機能が追加されました。

Easy Createは、コンピュート、ストレージ、ライセンス、データベース設定に標準構成(つまり、事前に決められたテンプレ)を適用し、DBシステム作成時の入力を減らす機能です。
Easy Create a DB System

image.png

本記事では、Easy Createで指定できる項目、通常作成との違い、および作成後のOS・データベース構成を確認します。

結論

Easy Createは、開発、検証、PoCなどで標準構成のDB Systemを迅速に準備したい場合に適しています。

一方で、シェイプ、CPU数、ストレージ管理方式、ノード数、DBイメージ、ネットワーク詳細、バックアップ、暗号化鍵などを要件に応じて設計したい場合は、通常のDBシステム作成の方が向いています。

今回の検証環境では、DBシステムは約15分で作成完了しました。

Easy Createで指定する主な項目

Easy Createでは、主に次の情報を入力・選択します。

  • データベース名(DB_NAME
  • Oracle Database Software Edition
  • SYS ユーザーのパスワード
  • VCNおよびクライアント・サブネット
  • 必要に応じてTDE Wallet用パスワード

OCIコンソールに表示されるDBシステム名、シェイプ、ストレージ、DBイメージなどには標準構成が適用されます。

image.png

通常作成とEasy Createの比較

通常のDBシステム作成では、要件に応じて構成要素を選択できますが、Easy Createでは選択肢を最小限にし、標準構成を適用します。

分類 通常のDBシステムの作成 Easy Create
DB System名 指定可能 自動生成
DBエディション 指定可能 指定可能
ライセンス・タイプ License includedまたはBYOLを選択可能 License included
DBイメージ Oracle提供イメージまたはカスタム・イメージを選択可能 事前定義されたOracle提供イメージ
DBバージョン 19c/26ai指定可能 19c
シェイプ プロセッサ、シェイプ、ECPU数を選択可能 VM.Standard.E5.Flex
メモリ、ネットワーク帯域、理論IOPS シェイプとECPU数に応じて選択 4コアOCPU, 64 GBのメモリー, 4 Gbpsのネットワーク帯域幅, 64K IOPS
ストレージ管理 LVM LVM
ストレージ性能 BalancedまたはHigh Performanceを選択可能 High Performance
VCN/クライアント・サブネット 指定可能 指定可能。簡易VCNの作成も可能
NSG、ホスト名、ドメイン名、固定IP 指定可能 最小入力画面では省略
SSH鍵 作成時に追加可能 作成後に追加可能
DB一意名サフィックス、PDB名 指定可能 標準構成
文字セット 指定可能 AL32UTF8/AL16UTF16
Unified Auditing 作成時に有効化可能 純粋なUnified Auditingモードは未有効化

通常作成で設定できる項目の詳細は、公式ドキュメントを参照してください。
Create a DB System

作成されたOSとDBの構成を確認

今回の検証では、Enterprise Edition - High Performanceを選択しました。

OSとコンピュート

Operating System: Oracle Linux Server 8.10
Architecture: x86-64
nproc: 8
Memory: 63 GiB

Easy Createの標準構成はVM.Standard.E5.Flex、4 OCPU、64 GBメモリです。

ストレージ

ストレージ管理方式はLVMでした。主なマウントポイントは以下のとおりです。

領域 マウントポイント 検証時の容量
DBデータ /u02 約256 GB
リカバリ領域 /u03 約256 GB
DBソフトウェアなど /u01 約200 GB

DBデータ、リカバリ領域、バイナリ領域が論理ボリュームとして分離されていることを確認できました。

データベース

SQL*Plusで確認した主な結果は次のとおりです。

項目 検証結果
DBバージョン Oracle Database 19c
実際のRU 19.32.0.0.260721
DB構成 CDB
PDB xxx_PDB1
ログモード ARCHIVELOG
FORCE LOGGING 有効
文字セット AL32UTF8
各国語文字セット AL16UTF16

画面上では19cのDBイメージとして表示されますが、今回作成した環境では19.32 RUが適用済みでした。利用可能なDBイメージやRUは、作成時期やリージョンによって変わるため、各環境で確認することを推奨します。

/u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/OPatch/opatch lspatches

Unified Auditingの確認

V$OPTION では、Unified AuditingはFALSEでした。

SELECT value
FROM v$option
WHERE parameter = 'Unified Auditing';

一方で、UNIFIED_AUDIT_TRAILにはDB作成時のSYS操作が記録されており、ORA_SECURECONFIGおよびORA_LOGON_FAILURESのポリシーも確認できました。

このため、Easy Createでは純粋なUnified Auditingモードは有効化されていないものの、19cの混在モードにおける監査関連の記録・ポリシーは確認できる、という結果になりました。

初期パラメータの確認

作成後のDBでV$PARAMETERを確認したところ、メモリ、プロセス数、Large Pages、DBブロックサイズなどが初期構成として設定されていました。

パラメータ 検証値
sga_target 31,232 MiB
pga_aggregate_target 7,808 MiB
pga_aggregate_limit 15,616 MiB
processes 800
use_large_pages ONLY
db_block_size 8 KB

これらは検証時点の観測値であり、Easy Createの固定仕様ではありません。実際の設定値は、環境ごとにV$PARAMETERで確認できます。

OSへのSSH接続

Easy Createで指定するSYSパスワードは、Oracle Databaseへの接続に使うパスワードです。OSユーザーopcのSSHログイン用パスワードではありません。

OSへ接続するには、SSH公開鍵をDB Systemへ追加し、対応する秘密鍵を指定します。

ssh -i ~/.ssh/<private-key> opc@<public-ip-address>

SSH公開鍵は、DB System詳細画面の Actions → Add SSH keys から作成後にも追加できます。

まとめ

Easy Createは、標準構成のDB Systemを迅速に作成するための選択肢です。今回の検証では、OS、メモリ、LVMストレージ、DBパラメータ、DBバージョン、監査関連設定まで、標準構成が適用されていることを確認できました。

開発・検証・PoCで素早く利用開始したい場合はEasy Create、詳細な設計要件がある場合は通常作成、という使い分けがよさそうです。

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