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Low-Code/No-CodeAdvent Calendar 2018

Day 15

プログラミング/システム開発のパラダイムシフトという視点

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この投稿は、Low-Code/No-Code Advent Calendar 2018 12月15日担当分となります。
##はじめに
いくつかのサービス/プロダクトを検証しながら、Low-Code/No-Codeという潮流について少し俯瞰的な目で考察してみたいと思います。

##とりあげるサービス/プロダクト
この記事では、以下の4つのサービス/プロダクトを見て行きます。今現在の、「Low-Code/No-Code」とはなんぞやということは置いといてw、従来型のコーディングスキルがないエンドユーザー層ても習得/利用ができるものという視点で選んでみました。

###サイボウズ kintone(キントーン)
image.png

まず日本でこれは、はずせないだろうということで、サイボウズさんのkintone(キントーン)です。最近は業務改善プラットフォームという位置づけにもなっており、エンドユーザーが自分たちのお困りごとを解決するために業務システムを自分たちで作れるのが特徴です。
ただ、問題がないわけではありません。
標準機能をかなり整理して実装されているため、ちょっと痒いところに手が届かないこともあったりします。その足りない部分をどうしたらいいんやろというのが、課題でした。
これを解決する1つの方法が、続く「gusuku CUSTOMINE」です。

###gusuku CUSTOMINE
image.png
先に触れたkintoneの足りないところを実現しようとすると、今まではJavaScriptによる開発が避けて通れませんでした。
そういえば、前にこんな妄想を投稿していたのですが、本当にこれを作っちゃった会社がでたのです!
kintoneのJavaScriptカスタマイズをもっと簡単に!?Blockintone(仮称)を妄想してみた

というわけで、紹介するのが、R3さんが開発・運営されている「gusuku CUSTOMINE(グスク カスタマイン)」です。優しい日本語のメニューから「やりたいこと」と「条件」を組み合わせてkintoneに機能を付加していくことができます。裏側ではJavaScriptのコード生成などされているそうですが、作っている側はそれを意識する必要はありません。
このgusuku CUSTOMINEについては、このAdventカレンダー12/10分の記事としても紹介されているので、詳しくはこちらを見て頂くのがよいでしょう。
システム開発会社が行うNo-Code開発

###Microsoft Flow
image.png
Microsoftさんもこの分野での存在感をじわじわと増してきましたね。特に個人的には、「Flow」がお気に入りです。豊富な自社サービス(まったくどんだけあるんだか)だけでなく、他社サービスとの連携が充実してくれると楽しみなんですが、はてさて。
システム間連携という小難しいところの敷居を一気に下げてくれた気はしています。日本語だし(笑)。

###Scratch 3.0
image.png
先に取り上げた3つとは少し毛色が違いますが、最後にScratchも取り上げたいと思います。ご存じない方もいるかもしれませんが、子供用のプログラミング環境として11年を超える歴史のあるものです。テキストで命令を記述するのではなくブロックを組み合わせてプログラミングをしていきます。
現行バージョンはWeb上のサービスとして提供されていて、全世界で3400万人を越える登録ユーザーがいます。国内でも毎年約1.7倍の伸び率で増えており、12月現在で34万人を越えています。
このScratchは、年明けの1月2日に新しいバージョン3.0がリリースされる予定でこの8月からパブリックベータテストが続けられています。
Scratch3.0では、機能を拡張するためのインターフェースが一新され、例えば、翻訳ブロックや音声合成ブロックといったWebサービスを組み合わせた機能や、micro:bitやLEGO MIND3などのSTEAM教材との接続が既にできるようになっています。
初心者にも親しみやすいブロック型プログラミングの世界でも、より複雑で現実世界とつながるようなプログラムが作れるようになりつつあるのです。

##Low-Code/No-Codeをどう見るか
4つのサービス/プロダクトを簡単にとりあげてみました。このように、従来の専門的なスキルが必要だった世界から、そこまでのスキルを必要とせずにプログラミングやシステム開発ができるように広がってきていることがわかります。
ここ数年、2020年度からの小学校におけるプログラミング教育必修化の話題が続いていますが、小学校だけでなく、中学・高校のプログラミング教育も新しい学習指導要領に基づいて順次強化されていく予定です。多くの子ども達が自分たちで何かを開発する経験をしていくことになるのです。そのために使われるツールは、Low-Code/No-Code的なものが多いかもしれません。

この広がりが今後どうなっていくかは、わかりません。しかし、個人的にはプログラミングやシステム開発のパラダイムシフトのはじまりと期待しています。

素晴らしいサービス/プロダクトを提供している皆さんに感謝を込めて。

##関連リンク
kintone
gusuku CUSTOMINE
Microsoft Flow
Scratch
※ScratchはMITメディアラボのライフロングキンダーガーテングループのプロジェクトで、無償で提供されています。

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