最近、エンジニア界隈を中心に、LLMが自律的に外部ツールを呼び出して実行するための共通規格であるMCP(Model Context Protocol) の活用事例をよく目にするようになりました。
手元のAIにTableau ServerやTableau Cloudのメタデータを理解させることができれば、チャット経由でデータソースの定義を調べたり、ダッシュボードの構成を把握したり、あるいは、現在の構造を元に新しいダッシュボードの構成案を提案してくれる強力なアシスタントが作れるようなので、試してみます!
参考記事
今回は、私と同じように 「普段データ分析でTableauは使っているけど、OpenCodeやMCPサーバーを触るのはこれから」 という方を対象に、完全無料かつセキュアなローカル完結型の構成について記事にしていきたいと思います。
なお、本記事は、さくらインターネット主催の記事投稿キャンペーン「OpenAI・Anthropic互換APIを無料で使おう!「さくらのAI Engine」3,000リクエスト使い切りチャレンジ」への参加記事です。
全体構成:ローカル完結型のセキュアな接続
今回は、自身のPC、さくらのAI、Tableau Server/Cloudの3つで実現できる構成となっています。
「MCPサーバー」と聞くと、どこか外部にサーバーを別途用意するイメージを持つかもしれませんが、実際には自身のパソコン(ローカル環境)上で動かす軽量なプログラムです。
上記の図で、①は人間がプロンプトを入力しますが、残りは自動的に進みます。また、図では省略していますが、④の後、Tableauから返ってきたメタデータをさくらのAIに送って最終的な回答が画面上に表示されます。
クライアントUIに「OpenCode」を選定した理由
Claude Desktopなど、MCPに対応したクライアントはいくつか存在しますが、今回の検証においてはOpenCodeが最も適していると判断しました。理由は大きく3点あります。
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さくらのAI(外部LLM)を標準機能で統合できる
OpenCodeには「OpenAI互換」の設定欄が標準で用意されています。さくらのAIはOpenAI互換のAPIを提供しているため、OpenCodeのチャットのバックエンド(LLM)を「さくらのAI」へスムーズに切り替えることができます。
2. 完全無料・回数制限なしでのMCP検証
エージェントやTool Call(ツールの呼び出し)の実行回数に制限がないため、開発者やデータアナリストがローカルMCPサーバーを試行錯誤しながら納得いくまでテストできます。
3. VS Code互換
VS Codeをベースに構築されているため、操作感はVS Codeとほぼ同じで、既存のプラグインも活用可能です。
各コンポーネントの準備(すべて無料枠を利用)
環境構築に向けて、以下の3つのリソースが必要になります。
1. Tableau Cloud(開発者用無料枠)
Tableau Developer Program に無料登録することで、自分専用のTableau Cloud環境(サンドボックスサイト)が1つ無料で提供されます。Creator、Explorer、Viewerライセンスをそれぞれ1つずつ使用可能です。
2. さくらのAI(無料枠)
さくらインターネットが提供する「さくらのAI Engine」の基盤モデル無償プランを使います。月間3,000リクエストまでは無償で使えるという、個人の検証には大変ありがたいプランです。
3. Tableau公式 MCPサーバー(OSS)
Tableau公式がGitHubで公開しているオープンソースのMCPプログラム(@tableau/mcp-server)を利用します。
端末に Node.js(v22.7.5以上)がインストールされていれば、事前のビルドやインストールの手間なく、OpenCodeが必要に応じてオンデマンドで呼び出してくれます。
次回:いよいよ構築編
全体像と構成のアプローチが整理できたところで、今回はここまでとします。
次回から、OpenCodeの環境構築とMCPサーバー登録、そして実際にさくらのAIを動かしてみる具体的な手順を実際に検証しながらお届けします。