1. はじめに
「AWS JumpStart 2025」という、AWS初学者向けのイベントの案内を頂き、私自身は自称中級者くらいではあるものの、以下の目的で参加してみました。
- 「初心者向けにハンズオンを企画してください」などの依頼があり、初心者向けにはどういう学習コンテンツを提供すればよいか知りたい
- 参加者同士でのアーキテクチャ検討の時間があり、説明やQ&Aなどのコミュニケーションの訓練になりそう
丸々2日間の長丁場なのですが、学びが多く有益だったと思い、他の人にもお薦めしたいと思い、内容(+自分の所感)を紹介したいと思います。
2. AWS JumpStart とは
AWS公式の案内サイトはこちらです。↓
事前学習、講義、ハンズオン、参加者間でのアーキテクチャ検討、と盛りだくさんの内容になっています。
数年前から継続して行われていて、2025年は4回開催されるようです。(私は2025/5の回に初参加しました)
ひとつ前の 2025/3 の会に参加された方のレポートもいくつかあり↓、言いたいことはほとんどそちらに書いてあったのですが、改めて私も自分の所感も含めてまとめてみます。
3. イベントの様子
ハンズオン
1日目の午後に行われ、VPC、ELB、ECSなどをマネコンから作成し、ECS上にブラウザで動作するメモ帳アプリをデプロイし、さらにAWSリソースの障害時の動作(Auroraの系切り替えなど)を確認する内容でした。
ちゃちゃっと終わらせて、残りの時間は会社の通常業務をしようとしていたのですが、グループワーク(モブプログラミング形式で、3名で10分交替でマネコン操作を実施)だったため、内職はできませんでした。ただ、交替で操作をやる中で、「Auroraって2台立てても普段書き込めるのは片方だけなんですよね」とかえらそうに説明したりすることができました。
また、ハンズオンではよくあることですが、特にECSの設定画面が手順書と最新のマネコンでだいぶ異なっており、「この値はこれのことですよね?」とかみんなで確認しながら進めたりして、一緒に構築している感がありました。
アーキテクチャ検討
2日目の午後に行われ、仮想の企業のエンジニアになったという前提で、社長からの「こんなシステムを作ってほしい」という要求に応えられるシステムアーキテクチャを検討する内容でした。前日のハンズオンとはまた別メンバーでのグループワークで、各々がMiro上にお絵描きした構成図を元に説明、Q&A、全員の内容をマージなどして、グループとしての構成図を作成しました。
私も自分が作成した構成図に対して、「なぜECSをプライベートサブネットに展開するのですか?パブリックではだめなのですか?」など他の方から質問頂き、「いやなんとなくそのほうがセキュリティ的にベストプラクティスぽいかなと、、」などと回答したりしたのですが、こういう質問に堂々と的確に回答できるようにしなければと思いました。
優秀例として発表されたチームのアーキテクチャはすごく気合が入っていて、明らかに素人が作成した感じではないものもありましたが、我々のもの(以下に添付)も、それなりのものができたと思います。
その他
オンラインでのイベントのため、以下のツールが活用されていました。
- Zoom: 講義、主催者からの説明
- Discord: グループ単位でのディスカッション用のボイスチャンネル、AI(Claude?)やAWSソリューションアーキテクトの方への質問用のチャンネル
- Miro: アーキテクチャ検討時のお絵描き用
Discordは、とりあえず聞いてみたいことはAIチャネルに聞いてみて、それでも分からなければAWSソリューションアーキテクトの方に質問するなど、内容に応じて使い分けることができました。Miroには既にAWSアイコンなどが用意されていて、すぐに構成図を書き始めることができました。
参加者は700~800名程度いたのですが、その人数分のDiscordグループやMiroボードが事前に作成されており、スムーズにグループワークを行うことができ、これだけの人数を問題なくさばくのも運営がすばらしいなと思いました。
4. 最後に
本イベントは初学者向けとなっており、事前の学習教材を見て臨めばOKとなっていますが、さすがに完全に初学者だと大変で、ある程度触った経験があり、ちょっと慣れてきた1~2年目のエンジニアくらいがちょうどよいのかなと感じました。講義含めた学習内容も充実していることに加え、知らない人と一緒に設定したり、アーキテクチャ検討するのが特に良い経験になるかなと思いました。次回開催時(2025/8予定)に、該当のメンバーに参加してもらい、感想を聞いてみたいと思います。
また、当初の参加目的だった「初学者向けにはどんな内容を提供すればよいか?」についてもヒントを得ることができました。今回のような大規模な研修を自分で開催するのは難しいですが、コンテンツは参考にできそうと思いました。