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Well Architected Frameworkを意識して自分なりにアーキテクチャ設計・構築をしてみた。<アーキテクチャ設計編>

Last updated at Posted at 2020-09-23

はじめに

この記事は、実務未経験の大学生がロールプレイング形式でアーキテクチャの設計、構築を行うといった記事です。
よろしければ<準備編>もご覧くださいませ。

前提条件の確認(ロールプレイング中)

  • インフラエンジニアは4人
  • 4人でインフラの構築、運用を行なっていかなければならない
    • 自動化が重要
  • 構築までの期間は1ヶ月

問題点

現環境の構築に携わったエンジニアにヒアリングを行い、現環境の問題点を整理しました。
Well-Architected フレームワークを元にアーキテクチャを考えた時に、現時点でのアーキテクチャでは以下の様な問題点が挙げられます。

セキュリティ

  • 通信にSSLが適用されていない
  • セキュリティグループが適切に設定されていない(全てがフルオープンになっている)
  • DDos等の一般的なセキュリティ対策を行なっていない
  • データの暗号化が行われていない
  • リソースに対する権限管理が曖昧である
  • DBの接続情報など、設定ファイルにハードコーディングされている

信頼性

  • 静的ファイルの保存先がEBSになっている
  • 各リソースのスケーリングが行われていない
  • 障害復旧の手順が決まっていない

運用の優秀性

  • リソースの監視が行われていない
  • ログの収集、分析を行なっていない
  • デプロイが手動で行われている
  • パッチ適用、メンテナンスが手動で行われている

コスト最適化

  • リソースのコストを把握出来ない

パフォーマンス

  • DBのキャパシティ、パフォーマンスに対する懸念がある

改善案

以上の問題点より、具体的な改善案を提案しました。
image.png

以下具体的な改善案です。

セキュリティ

通信にSSLが適用されていない
  • ACM
    • CloudFront、ALBに証明書の関連付けを行いHTTPS化を行う
セキュリティグループが適切に設定されていない(全てがフルオープンになっている)
  • VPC

    • 通信の範囲に応じてSubnetを作成
    • NAT Gatewayの作成、Route Tableを定義する
    • セキュリティグループを用いて必要最小限のアクセスのみを許可する
  • Systems Manager

    • Session Managerを用いてSSHログインを行う
  • Config

    • セキュリティグループのSSH全開放をAWS Configによる自動修復によって修正する
DDos等の一般的なセキュリティ対策を行なっていない
  • CloudFront

    • ディストリビューションの作成
    • 特定地域からのアクセスをブロックする
    • CloudFrontからのアクセスのみを許可(オリジンへの直接アクセスを禁止)
  • Inspector

    • 脆弱性を評価
    • Slackに通知を行う
  • AWS WAF

    • WebACLの作成
データの暗号化が行われていない
  • RDS

    • 通信の暗号化
  • KMS

    • RDSのデータを暗号化
    • EBSのボリュームを暗号化
リソースに対する権限管理が曖昧である
  • IAM
    • IAMロールの管理、リソースへの適用
DBの接続情報など、設定ファイルにハードコーディングされている
  • Systems Manager
    • Parameter Storeを用いてデータベースへの接続情報を保存、管理

信頼性

静的ファイルの保存先がEBSになっている
  • S3
    • サーバー間でのファイルの共有が可能、コスト、可用性、耐障害性の観点から静的ファイルの保管をS3で行う
各リソースのスケーリングが行われていない
  • ALB

    • ターゲットグループの作成
    • ALBの作成
    • AutoScalingの有効化(検討)
    • AutoHealingの有効化(検討)
  • Cloudwatch

    • AutoRecoveryの有効化(検討)
障害復旧の手順が決まっていない
  • フェイルオーバー

    • Route53
      • ヘルスチェックの有効化
      • フェイルオーバールーティングの実装
    • CloudFront
      • カスタムエラーレスポンスとしてSorry Pageを実装
  • DRとしてパイロットライト

    • VPC
      • インターリージョンvpcピアリングの実装
    • RDS
      • クロスリージョンレプリカの配置
      • Lambdaを用いてマスターDBへの昇格を制御
    • Cloudformation
      • 別リージョンにスタックをコピー
      • AMIのマッピング
  • スナップショット、AMIの管理

    • AWS Backup
      • RDSのスナップショット
      • EBSのスナップショット
      • ゴールデンイメージの管理
      • バックアップイベントをSlackに通知

運用の優秀性

リソースの監視体制が不十分
  • Cloudwatch

    • RDSのメトリクスを監視
    • EC2インスタンスのメトリクスを監視
      • CloudWatch Agentのインストール
    • ELBのメトリクスを監視
    • Cloudfrontのメトリクスを監視
    • Cloudwatch Syntheticsを用いてサービス状況を監視
  • Personal Health Dashboard

    • AWSの障害をSlackに通知
  • RDS

    • イベントサブスクリプションによるRDSのイベントを通知
  • Trusted Advisor

    • セキュリティの現状、不要なリソースの確認を行う
  • Security Hub /

    • Security Standardの有効化
    • Slackに通知を行う
  • GuardDuty /

    • Slackに通知を行う
ログの収集、分析を行なっていない
  • S3
    • VPC FlowLogの作成、S3にログの収集
    • CloudFrontのアクセスログをS3に収集
    • ELBのアクセスログをS3に収集
  • Athena/QuickSight

    • アクセスログをAthena+QuickSightで分析&可視化
  • Systems Manager

    • Session Managerの操作ログの収集
  • EC2

    • ログの正当性を担保する為にTime Sync Serviceで時刻同期を行う
  • CloudWatch Logs

    • ログの収集、ロググループの作成
    • メトリクスフィルタによるログの監視
    • CloudWatch Logs Insightsによるログの分析
  • Kinesis Firehose

    • AWS WAFのログの収集
デプロイが手動で行われている
  • Code3兄弟
    • Code3兄弟を用いたCI/CDパイプラインの構築
パッチ適用が手動
  • Systems Manager
    • SSM Agentのインストール
    • Patch Managerを用いたパッチの自動化
    • RunCommand、State Managerを用いた再起動、メンテナンスの自動化

コスト最適化

リソースのコストを把握出来ない
  • Cost Explorer

    • コスト分配タグの設定
    • CostExplorerを用いて、コストを確認
  • IAM(Organization)

    • リソースに対して、コスト管理の為のタグ付けの強制
  • Budgets

    • 予算を設定し、コストの管理を行う
    • Slackへの通知

パフォーマンス

DBのキャパシティ、パフォーマンスに対する懸念がある
  • RDS

    • リードレプリカの配置
    • MySQLをAuroraMySQLに移行
    • クラスターエンドポイント、リーダーエンドポイントの実装(検討)
    • 容量のスケーリングの有効化
  • ElastiCache

    • Auroraと併用し、クエリ結果をキャッシング

感想

アーキテクチャの設計が完了しました!
あとはこれを構築するだけです (...だけ?)

アーキテクチャ図に3時間はかかっております

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