始めに
2016年3月12日にITパスポートを受験し、見事1回で合格することができました。
ちなみにスクールなどには通わず、完全に独学で勉強しました。
今回はその際の体験に基づいて、ITパスポートの対策方法についてまとめたいと思います。
当時のスペック
文系学部に通う大学3年生でした。PCはレポートを書くのに使ったりするぐらいで、ITに関しては全くの無知でした。
試験情報
ITパスポートとは
iパスは、ITを利活用するすべての社会人・学生が備えておくべき
ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。
(参照)IPA iパスとは
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/about.html
ITパスポートとは職業にとらわれず、働く上で求められる「ITに関する基礎的な知識」を証明するための国家資格です。
IT化が進んだこの時代、職場でPCなどの情報システムを扱う人が多いと思います。
これはシステム開発などのITに特化した職業に限りません。
実際に非IT系の企業で新卒採用時のエントリーシートに活用したり、社員教育・社内研修などに活用している企業もあるようです。
(参考)IPA 活用事例
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/example.html
##難易度
ITパスポートはIPAが公開している情報処理試験区分によると4段階中で1段階目にあたります。
出題される内容は基礎的な知識を問うものが中心のため、難易度はそこまで高くないと言えるでしょう。
(参考)IPA 試験区分一覧
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/seido_gaiyo.html
受験層と合格率
IPAが公開している統計情報によると、平成29~30年の受験者の平均年齢は26.2歳で合格者の平均年齢は28.1歳となっています。
また、合格率については毎年概ね50%の人が合格しているようです。
西暦 | 応募者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
2017年 | 94,298 | 84,235 | 42,432 | 50.40% |
2016年 | 86,305 | 77,765 | 37,570 | 48.30% |
2015年 | 80,949 | 73,185 | 34,696 | 47.40% |
2014年 | 78,720 | 71,464 | 34,215 | 47.90% |
2013年 | 74,391 | 67,326 | 32,064 | 47.60% |
(参照)IPA 公式統計情報
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/pdf/statistics/201803_ip_toukei.pdf
試験内容
試験時間:120分
出題数:100問
出題形式:四肢択一式
出題分野 :
ストラテジ系(経営全般):35問程度
マネジメント系(IT管理):20問程度
テクノロジ系(IT技術):45問程度
合格基準:
総合評価点 600点以上/1,000点(総合評価の満点)
分野別評価点:
ストラテジ系:300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
マネジメント系:300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
テクノロジ系:300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
試験方式:CBT方式
ポイントは、出題される3つの分野(ストラテジ、マネジメント、テクノロジ)で全て一定以上の水準を越えなければならないという点です。
苦手な分野だからといって勉強しないというわけにはいきません。
受験のきっかけ
私が受験を決めたのは2016年2月で、当時は就活中の大学3年生でした。
文系の学部に在学していたのですが、何となくIT系の企業に就職したいと考えていました。
しかし、ITに関しては全くの無知と言っていいくらいで、PCは持っていましたがユーチューブを見るか、Wordでレポートを作成するくらいにしか使っていませんでした。
そこで、ITに関して基本的な知識を身につけていることを就活でアピールするために、ITパスポートを受験することにしました。
勉強のデータ
勉強期間
勉強期間は3週間ほどで、合計の勉強時間は40時間ほどでした。
当時は就活中でしたので、あまり時間をかける事はできませんでしたが、合格点を取るには十分でした。
結果
結果としては1000点中715点で合格することができました。
分野別にはまんべんなく得点できていました。
おすすめの参考書
私が実際に使用してよかった参考書を紹介します。
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キタミ式イラストIT塾 ITパスポート 平成30年度 (情報処理技術者試験)
イラストが豊富で読みやすく、ITに疎い私でもとても分かりやすかったです。
また文字の羅列ではなく、キャラクター同士の会話などもあり、飽きずに読むことができました。
インプットとしてはこの1冊で十分でした。 -
詳解ITパスポート過去問題集〈’18年版〉
解答と問題が別々な点が良かったです。
過去問については特にこだわらなくていいと思いますので、無料で過去問を掲載しているサイトで勉強してもいいかもしれません。
おすすめの勉強方法
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隙間時間を有効活用すべし
当時は就活中でインターンや説明会と毎日忙しく、あまりまとまった時間を取って勉強することができませんでした。
そこで電車での移動中や、説明会と説明会の間の時間などの隙間時間にちょこちょこ勉強をしていました。
働いている方や就活中の方は、勉強したくてもまとまった時間を取ることは難しいことが多いと思いますでの、私のように隙間時間を見つけて勉強することをおすすめします。 -
隙間時間にはこうやって勉強すべし
では、実際にどのように私が隙間時間に勉強していたかについて書きます。 -
参考書は破って持ち歩く
キタミ式は内容が充実している分、400ページ以上あり分厚いです。
このような本を電車の中で広げるのは億劫で、やる気も出ません。
そこで私は参考書は章ごとに破って持ち歩いていました。
これならその日のノルマ分だけを持ち歩けばよく、電車の中でもどこでもサッと取り出して勉強することができました。
本を破るなんて、と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、本を大事にする為に本を買う訳ではなく、本に書いてある内容を頭に詰め込む為に買うので、思い切って破る事をおすすめします。
個人的な感想ですが、効率が段違いです。 -
アプリを活用すべし
過去問の演習をする際にはスマホのアプリがおすすめです。
ITパスポートの試験は4択問題で、問題文もそこまで長くないものが多いので、スマホの画面でもサクサク問題を解くことができます。 -
過去問演習に力を入れるべし
ITパスポートの試験では毎回一定数、過去問から問題が出題されますので必ず対策をしましょう。
感覚的には2割ほど過去問で見たような問題が出題されていました。
また、実際に問題を解くことで自分の苦手な部分について把握することができます。
まとめ
ITについて完全に無知な状態からでも、独学で40時間ほどの勉強で合格は可能です。
非IT系の企業で働く方も取得する意味はあると思うので、挑戦してみてはいかがでしょうか。
###(2018/10/16 追記)
ITパスポートの次の段階である基本情報技術者試験に合格した際の勉強法などについてもまとめました。
よろしければ参考にどうぞ。「独学で基本情報技術者試験に合格しました」