Mixed Reality Toolkit - Unityとして新しくなった。
基本的な使い方はHoloToolkit-Unityとそう変わらないのですが、色々と変わったところがあるMixed Reality Toolkit -Unity(以下MTRK)です。
Mixed Realityなアプリケーションを開発する上ではかなり必須となるライブラリとなっていますが、現在の最新版では開発するアプリケーションの種類に応じて使うバージョンを変える必要があります。
今回はHoloLens向きなアプリを作る上で必要な環境とMixed Reality Toolkit - Unityのサンプルを導入、ビルド時のちょっとしたTipsについて紹介します。
必要な環境について
新しいMRTKですが最近はようやく安定してきてUnity 2017.1.X,Visual Studio 2017での開発ができるようになってきました。10/15時点で最新の組み合わせは以下のサイトで検証されています。
Visual Studio + Unity + MixedRealityToolkit 2017年10月15日現在のベストマッチ - はつねの日記
今回はそこまで最新ではないのですが、以下の組み合わせで動作確認をしています。
- Unity 2017.1.0f3
- Vidusl Studio 2017 15.2
- Mixed Reality Toolkit - Unity v1.2017.2.0 (github)
一応MRTKのところにはUnity 2017.1.2使ってねと書いてますが、一応上記組合わせで動いてはいます。HoloLensの場合この組み合わせでいいんですが、ビルドするときに現状のバージョンではちょっとした落とし穴があります。
MRTKとサンプルの導入
MRTKとそのサンプルについては全てgithubでUnityパッケージ化されています。ですので、以下の手順で導入は簡単にできます。
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MixedRealityToolkit-Unityから以下の2つのUnityパッケージをダウンロードする。
・HoloToolkit-Unity-v1.2017.2.0
・HoloToolkit-Unity-Examples-v1.2017.2.0 - Unityの起動
- 新規プロジェクトの作成
- [Asset]-[Import Package]-[Custom Package]を選択し以下の順序でパッケージのインポートを行う(対象は全て)。
・HoloToolkit-Unity-v1.2017.2.0
・HoloToolkit-Unity-Examples-v1.2017.2.0
HoloLens用にビルドする
とりあえずビルドするために、HoloToolkit-Examplesの中から適当なシーンを開きます(ColorPickerExample等)。
以降はHoloLens用にビルドするための設定を行っていきます。この際、メニューから[Mixed Reality Toolkit]-[Configure]-[Apply Mixed Reality Project Settings]を選択して設定することで簡単にできるんですが、素直にこの設定使うと実は後々ビルドに失敗します。
[Apply Mixed Reality Project Settings]を選択すると以下のようなダイアログが出てきます。HoloLens用に[Enable XR]はチェックして適用します。
この状態で[File]-[Build Settings]を開きます。ダイアログの中から[Player Settings]を押して、Inspectorから[Settings for Universal Windows Platform]-[Other Settings]を開いてください。そうするとなぜか[Virtual Reality SDKs]の設定が「WindowsMR」になっていてビルドしてもHoloLensで動かせないという。。。(何となくバグっぽい?)
対応としては、Virtual Reality SDKsの「WindowsMR」を選択して右下の[-]を押して削除。そのあと、[+]を押して「Windows Holographic」を選択して追加。これでHoloLens用にビルドすることができるようになります。
そのほか
MRTKになってから実はいくつかの機能追加がされています。GUI部品やユーティリティ等。まだ細かいものは調べていませんが、面白そうなものがあれば紹介したいと思います。