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【UiPath】Studio‌ Webとは

Last updated at Posted at 2022-03-25

はじめに

この投稿は、RPAツール「UiPath」で 2022年3月にリリースされた「Studio Web」について「個人的に」まとめたものです。

※ 2022年3月26日時点では「コミュニティ版のみ」の「プレビューリリース」という扱いです。今後、機能変更・追加がされるはずなので、以下で紹介する内容と変わっている可能性があります。

公式リリース

紹介する情報は、以下の「UiPath公式リリース」を元にしています。

Studio Web とは

UiPath公式リリースノートでは、以下のように紹介されています。

・ブラウザベースの自動化開発ツールで、常に最新にアップデートされる
・GSuite、Office 365などのオンラインアプリの自動化向け
・実行は任意のブラウザウィンドウ、任意のOSで、クラウドで実行される
・スケジュール実行、手動実行、外部トリガー実行が可能

また今後のアップデートで、以下の機能が追加される予定みたいです。

・自動化の共有(ワンクリックで共有できるように)
・トリガーの強化
・自動化のテンプレート
・StudioWebからStudioDesktopへ変換(StudioX対応)
・StudioWebからの直接トリガを指定できる
・使用できるアクティビティの強化

以下で、具体的に内容を見ていきます。

Studio Webの起動

AutomationCloudの左メニューから「Studio」をクリックすると、画面が表示されます。
過去に作成したプロジェクトの一覧が表示され、右側の三点メニューを押すと「編集」などが出来ます。真ん中の「NewProject」を押すと、新規作成できます。

image.png

編集メニューには、以下の項目があります。

・Open project(編集)
・Edit properties(プロジェクト名とプロジェクト説明の編集)
・Publish history(パブリッシュ履歴)
・Pin(ピン止めして一覧で上に表示)
・Downloads project(Zip形式ダウンロード)
・Open in desktop(PC版のStudioで開く)
・Delete(削除)

※ 2022年3月26日時点では「コミュニティ版のみ」の「プレビューリリース」なので、製品版のAutomationCloudには、まだメニューがない可能性があります。

処理フローの作成

処理で使用するアクティビティは、+ボタンを押下して追加していきます。
uianime01.gif

アクティビティの種類は、以下のようになっています。クリックするとアクティビティが表示されます。
image.png
UiPathのデフォルトアクティビティは以下のようになっています。
image.png

変数を使用したい場合は、右上のDataManagerをクリックするとパネルが表示され、新規追加・編集できます。
image.png

試しに何か処理を作成してみます。
引数で「hashtag」を受け取り、noteのAPIから指定ハッシュタグの記事を取得し、ログ出力してみます。
image.png

Studio画面上部の「Run/Run step by step」を押すと、フローが実行されます。
image.png

プロジェクトをStudioで開く

「My project」で作成済みのプロジェクトの右側のメニューにある「Open in desktop」を押すと、ローカルのStudioで開くことができます。
image.png

開くと、Main.xamlの中に作成したフローが入ったプロジェクトになっていて、対応OS・プラットフォームが「クロスプラットフォーム」になっています。
image.png

プロジェクトのパブリッシュ

上部のPublishを押すと「プロセス」としてパッケージ化され、Studio画面以外からも実行させることができます。作成したプロセスは、Orchestratorのワークスペースに保存されます。(現時点では他の保存場所は選べません)
image.png

プロセスの実行1:Processesから

パブリッシュすると、AutomationHubの「Processes」にプロジェクトが表示されます。ここから手動で実行させることができます。
image.png

プロセスの実行2:IntegrationServiceから

IntegrationServiceでトリガを指定し、作成したプロセスを実行させることもできます。

image.png

プロセスの実行3:Orchestratorから

作成したProcessはOrchestratorのワークスペースに保存されているので、Orchestratorから起動させることができます。
image.png

感想・使いどころ

この Studio WEB は、以下の狙いで作られたものだと思います。

・クラウドファースト
 ・クラウドで全部完結したい(万人向け)
・より多くのクロスプラットフォーム自動化を可能にするため(非Windowsユーザー向け)
 ・Studioをローカルで開けない人向け?Macユーザー?
・API連携(IntegrationService)を広めたい
 ・トリガーを使って簡単にフローを開発できるように

動かしてみると、裏で動いているOrchestratorと実行する仮想マシンの存在を感じます。
つまり、StudioWeb で作成したものが、仮想マシン上でビルド&実行されている。Orchestratorが実行を仲介している感じ。

使いどころとしては

・Studioクライアントが用意できない(非Windows端末 or マシンスペックが低い)
・ローカルファイルを使用しないロボットの開発(個人開発)

等がありそうです。現時点ではMacユーザー向けか。
ただし、将来的に機能&アクティビティが充実して、メリットが増えてくれば(Studio開かなくても、同じようなことができるようになれば)、万人向けの機能になってきそうです。

Visual Studio Code の Webブラウザ版が出た時のような「クライアントだけでなく、WEBでも開発できる」という狙いにも見えますが、IntegrationServiceの拡大を踏まえた API連携を見据えつつ、Windowsに限らず自動化ユーザー・ロボットを広げていきたい というUiPathの願いが見える気がします。

終わりに

以上、ざっくり概要の紹介でした。まだプレビュー版ですが、いろいろ試していきたいと思います。

この記事が参考になったら、 LGTMをお願いします。閲覧ありがとうございました。

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