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画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -結論編-

Last updated at Posted at 2024-11-12

概要

生成AIが発展する一方で、権利者が望まない無断のAI学習が問題になってきています
この記事では、学習用画像にノイズが入っていた場合、画像生成AIにどのような影響があるのかを調査しました

※この記事群は2024/10末時点の調査に基づいています

結論

summary_mwm20241111_172611.png

根拠

  1. 綺麗な画像を投稿したい

X (旧Twitter) では 2024/11/15 より利用規約が変更になるなど、SNSはノイズなしのオリジナル画像を投稿するのに不向きになってきています

ニコニコ動画

明確な禁止ガイドラインは存在しません

pixiv

pixivおよびその関連サービスに投稿されているものを学習し、その投稿者の不利益となる行為を禁止行為として明記しました。たとえば投稿者本人の許諾を得ずに作品を学習データとして利用し、AI等のプログラムを用いて著しく似た作品を投稿したり、作風を再現するなどして学習元となった作品の投稿者に不利益が発生する場合は禁止行為にあたります。

Xfolio

第 18 条 禁止行為
ユーザーは、本件サービスの利用にあたり、以下の各号に該当する行為を行ってはならな
いものとします。
(19)本件サービスに投稿された他の会員の投稿情報の全部又は一部をコンテンツを生
成する AI 等の技術開発のための学習データとして利用する行為、又は当該行為を
助長、誘導する行為


2. AIに学習(LoRA)された時に反撃したい

  1. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -調査編(1)-
  2. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -調査編(3)-

Nightshade, Glaze を強くかけると確かに学習結果に影響が出る事を検証済みです
ただし、Lowでは(少なくともイラスト系画像の生成においては)ほとんど効果は出ませんでした
なお、かける順番については公式アナウンス準拠です


3. AIの学習元として不適切だと思わせたい

  1. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -調査編(2)-
  2. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -調査編(3)-
  3. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -調査編(4)-

ランダムウォーターマークは2024/10末時点ではまだAIでも除去しづらい事を検証済みです
ウォーターマークが入ったままの画像を学習すると、生成結果に反映されやすくなるため、学習者によって意図的に除外される可能性が高くなると考えています


4. 自分の著作物である事を主張したい

  1. アートノト - SNS上の権利侵害について
  2. 文化庁 - 相談窓口

サイン(著作者名の表示)が表示されなくなるようなトリミングを行えば、氏名表示権(同法19条1項)の侵害にも該当する。

アートノト - SNS上の権利侵害について より引用

上記対策四選の画像にも隠し透かし文言「presents by miu」を入れています

宣伝

上記対策の2と4を目的としたGUIツールを作成しました
指定した画像にランダムウォーターマーク画像、サイン画像、隠し透かし文言を一度に入れられるツールです
調査編(4)のランダムウォーターマーク付与にも使用しました
フリー配布ですので、よろしければお試しください

MuWatermark - BOOTH

調査資料

  1. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -結論編-
  2. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -準備編-
  3. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -調査編(1)-
  4. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -調査編(2)-
  5. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -調査編(3)-
  6. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -調査編(4)-
  7. 画像生成AIにとって一番嫌なノイズを探す -実装編-

最後に

この調査結果がご自身の創作物を大切にされる一助になれたら嬉しいです
無断で採取した作品による安易な学習行動はご再考いただけますと幸いです

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