概要
「高等学校(情報)教員資格認定試験 科目Ⅱ」の令和6年〜令和7年の過去問を分析しました。
令和7年度過去問:https://www.nits.go.jp/shiken/2025/mondai.html
令和6年度過去問:https://www.nits.go.jp/shiken/2024/mondai.html
結論としては、『第4期教育振興基本計画』から主に出題される傾向のようです。
過去問分析
令和6年度 問1
ウェルビーイングの実現とは,多様な個人それぞれが幸せや生きがいを感じるとともに,地域や社会が幸せや豊かさを感じられるものとなることであり,今後の教育の在り方の重要な視点の一つである。このことを踏まえ,生徒が学校の教育活動や地域,社会において,多様なつながりをもって他者と協働しながらウェルビーイングを高めるために,あなたは教師としてどのようなことに取り組むか,300 字以上 400 字以内で具体的に記述しなさい。
※引用元:https://www.nits.go.jp/shiken/2024/files/mondai_joho1_002.pdf
「ウェルビーイングの実現」について問われています。
『教育振興基本計画』Ⅱの(2)(p8)にウェルビーイングについての記載があります。
令和6年度 問2
「ヤングケアラーの実態に関する調査研究報告書」(令和 3 年 3 月三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング)によると,中学 2 年生の 5.7 %,全日制高校 2 年生の 4.1%が「世話をしている家族がいる」と回答しており,学業や友人関係などに影響が出ることから,ヤングケアラーは学校においても対応すべき課題の一つである。このことを踏まえ,学校教育においてはどのような取組や対応ができるか,300 字以上 400 字以内で具体的に記述しなさい。
※引用元:https://www.nits.go.jp/shiken/2024/files/mondai_joho1_002.pdf
「ヤングケアラー」に対する取り組みについて問われています。
『教育振興基本計画』Ⅳの目標7(p57)にヤングケアラーについての記載があります。
令和7年度 問1
「高等学校学習指導要領」(平成 30 年 3 月文部科学省告示第 68 号)では,各学校において,カリキュラム・マネジメントを行うよう努めるものとされている。高等学校において,学校の特色を生かすために,カリキュラム・マネジメントをどのような手順で,どのような点に留意しながら進めるか,あなたの考えを 300 字以上 400 字以内で具体的に記述しなさい。
※引用元:https://www.nits.go.jp/shiken/2025/files/mondai_joho1_002.pdf
「カリキュラム・マネジメント」の実施について問われています。
見出しにはなっておりませんが、『教育振興基本計画』Ⅳの目標1「新しい時代に求められる資質・能力を育む学習指導要領の実施」(p36)の中に記載があります。
高等学校学習指導要領の改訂のポイントの一つでもあります。
令和7年度 問2
「教育振興基本計画(第 4 期)」(令和 5 年 6 月 16 日閣議決定)の基本方針では,教育におけるICT の活用の日常化に向けて,教育デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が挙げられている。このことを踏まえ,学校教育において教師が指導力向上を図るために,学習指導やその効果に関する教育データをどのように利活用することができるか,あなたの考えを 300 字以上400 字以内で具体的に記述しなさい。
※引用元:https://www.nits.go.jp/shiken/2025/files/mondai_joho1_002.pdf
ICT活用・教育DX推進を踏まえた教育データの利活用の方法が問われています。
『教育振興基本計画』Ⅳの目標11,12(p66~)にICT活用と教育DX推進についての記載があります。
勉強法
第一に『第4期教育振興基本計画』の内容を理解しておくことが重要です。
いきなり本番で意見を引き出せる自信があれば内容理解だけで十分かと思いますが、自信のない人は各テーマについてあらかじめ意見を持っておくと良いかもしれません。
また、カリキュラム・マネジメントの例からも『改訂学習指導要領』の内容にも目を通しておくと安全かと思われます。「アクティブ・ラーニング」なんかは『教育振興基本計画』にも載ってますし、そろそろ出てもおかしくないはずです。
予想問題20問
生成AIに、『教育振興基本計画』をもとに昨今の教育業界のトピックを踏まえて20問予想問題を作ってもらいました。問題自体は精度が高いと思いますのでぜひ練習に使ってください。解答例も一応作ってもらいましたが参考程度にしてください。
問題1
近年,知識の暗記や正解主義に偏らず,生徒が他者との協働や課題解決型学習を通して深く学ぶことが重視されている。このことを踏まえ,高等学校においてアクティブ・ラーニングを充実させるために,あなたは教師としてどのような授業づくりに取り組むか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:授業改善・アクティブ・ラーニング
- 解答例
アクティブ・ラーニングを充実させるには,活動させること自体を目的にせず,生徒が問いをもち,他者との対話を通して考えを深める授業を設計することが重要である。私は教師として,単元の導入で社会や生活に関わる課題を提示し,個人で考える時間,グループで意見を比較する時間,根拠を基に発表する時間を組み合わせる。その際,発言の多さだけでなく,資料を読み取る過程や考えを修正した過程も評価する。また,振り返りを通して,何を学び,次にどう生かすかを自覚させる。これにより,知識の理解に加え,思考力,判断力,表現力や主体的に学び続ける態度を育てたい。加えて,学習のねらいを事前に共有し,活動後には自己評価と相互評価を行わせることで,生徒が自らの成長を実感できるようにする。
問題2
将来の予測が困難な社会においては,一人一人が自分のよさや可能性を認識し,多様な人々と協働しながら社会的変化を乗り越え,持続可能な社会の創り手となることが求められている。このことを踏まえ,生徒を持続可能な社会の創り手として育てるために,あなたは教師としてどのようなことに取り組むか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:持続可能な社会の創り手
- 解答例
持続可能な社会の創り手を育てるには,生徒が社会課題を自分事として捉え,自ら考え行動する経験を積むことが重要である。私は教師として,環境,人口減少,地域産業など身近な課題を授業や探究活動の題材にし,情報収集,課題設定,解決策の検討,発表,振り返りの過程を設ける。また,多様な考えを尊重し,役割を分担して協働する活動を取り入れる。その際,正解を与えるのではなく,根拠を明確にしてよりよい案を考え続ける姿勢を支援する。こうした学習を通して,生徒が社会の一員として責任をもち,未来を主体的に切り拓く力を育成したい。また,地域の人々の意見も取り入れ,学習成果を学校内だけで完結させず,実際の社会に発信する経験を大切にする。
問題3
成年年齢や選挙権年齢の引下げを踏まえ,生徒には,自らが社会を形成する一員であり,合意形成を通してルールや仕組みを作ることができる存在であるという認識を育てることが重要である。このことを踏まえ,生徒の社会参画意識を育てるために,あなたは教師としてどのような取組を行うか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:社会参画・主権者教育
- 解答例
生徒の社会参画意識を育てるには,社会の仕組みを知識として学ぶだけでなく,自分たちも合意形成を通して環境を変えられると実感する機会が必要である。私は教師として,ホームルーム活動や生徒会活動で,学校生活上の課題を生徒自身に発見させ,複数の立場から意見を出し合い,根拠を基に合意形成する場を設ける。また,地域課題や主権者教育と関連付け,行政や地域住民の取組を調べたり意見を表明したりする活動も取り入れる。その際,少数意見を尊重し,決定後の振り返りまで行うことで,責任ある社会参加の態度を育てたい。さらに,教師は結論を急がせず,異なる意見の背景を考えさせることで,民主的に話し合う態度を育成する。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題4
ESDは,地球規模の諸課題を自らに関わる問題として主体的に捉え,その解決に向けて自分で考え,行動する力を身に付けるための教育である。このことを踏まえ,高等学校において持続可能な開発のための教育を推進するために,あなたは教師としてどのような学習活動を行うか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:ESD・持続可能な開発のための教育
- 解答例
ESDを推進するには,地球規模の課題を遠い問題として扱うのではなく,生徒の生活や地域と結び付けて考えさせることが重要である。私は教師として,気候変動,資源,貧困,地域の防災などを題材に,資料を読み取り,原因や影響を整理し,自分たちにできる行動を考える探究的な学習を行う。さらに,地域の団体や自治体の取組を調査し,提案や発表につなげる。その際,一つの正解を求めるのではなく,環境,経済,社会の面から多面的に考えさせる。こうした活動を通して,生徒が持続可能な社会の実現に向けて主体的に行動する態度を育てたい。また,学習成果をポスターや提案書にまとめて発信し,自分の行動が周囲に影響を与え得ることを実感させる。
問題5
社会課題が多様化・複雑化する中では,個々の専門分野の知識だけでなく,文理の枠を超えて多様な知を結び付け,課題解決に生かす力が求められている。このことを踏まえ,高等学校において文理横断的・探究的な学びを進めるために,あなたは教師としてどのようなことに取り組むか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:文理横断・総合知
- 解答例
文理横断的な学びを充実させるには,教科の知識を分断せず,複雑な課題を多面的に捉えさせることが重要である。私は教師として,例えば地域交通,防災,医療,環境などの課題を題材に,統計資料の読み取り,文章資料の解釈,倫理的な検討,解決策の提案を組み合わせた活動を行う。情報科ではデータの整理や可視化を扱い,国語や公民,理科などの学びと関連付けて根拠ある表現につなげる。その際,異なる得意分野をもつ生徒が協働できるよう役割を工夫する。これにより,生徒が幅広い知識を結び付け,現実の課題に向き合う力を育てたい。また,教科担当者同士でねらいを共有し,生徒が一つの課題を複数の視点から捉え直せるように支援する。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題6
グローバル化が進む社会においては,地球規模の諸課題を自らに関わる問題として捉え,国際的な視野をもって課題解決に参画する人材の育成が求められている。このことを踏まえ,高等学校においてグローバルな視点を育てるために,あなたは教師としてどのような指導を行うか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:グローバル人材・国際理解
- 解答例
グローバルな視野を育てるには,外国語能力だけでなく,異なる文化や価値観を理解し,地球規模の課題を自分事として考える経験が必要である。私は教師として,環境,紛争,貧困,移民などの国際的課題を扱い,日本や地域との関係を調べさせる。さらに,海外の資料やニュースを比較し,立場によって見え方が異なることを考えさせる活動を行う。可能であれば海外の学校や地域の人々との交流も取り入れ,互いの考えを尊重して対話する力を育てる。その際,偏見や固定観念に注意させ,根拠に基づいて判断する姿勢を重視したい。また,生徒が自国の文化や地域の特徴を説明する活動も取り入れ,相互理解に基づく国際的な態度を育成する。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題7
→令和8年度的中!!!!
地域社会の国際化が進む中,高等学校においても,日本語の習得に困難のある生徒や外国につながる生徒の学びを保障し,多文化共生の考え方を取り入れることが求められている。このことを踏まえ,あなたは教師としてどのような支援や学級づくりに取り組むか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:多文化共生・外国につながる生徒
- 解答例
多文化共生を進めるには,外国につながる生徒を特別視するだけでなく,多様な文化的背景を学校全体の学びの資源として生かすことが重要である。私は教師として,まず生徒の日本語能力,生活背景,学習上の困難を丁寧に把握し,必要に応じて教材の表現を工夫したり,個別の支援につなげたりする。また,ホームルームや授業で互いの文化や経験を尊重して学び合う活動を設け,偏見や排除が生じない雰囲気づくりを行う。家庭との連絡では言語面にも配慮し,校内外の支援機関と連携する。これにより,全ての生徒が安心して学び合える環境を整えたい。さらに,多数派の生徒にも多文化共生を自分に関わる課題として考えさせ,互いに支え合う関係づくりを進める。
問題8
→令和8年度的中!!!!
不登校児童生徒数は増加しており,高等学校においても,個々の状況に応じた適切な支援を行うことが求められている。このことを踏まえ,不登校傾向のある生徒に対して,あなたは教師としてどのような取組や対応を行うか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:不登校支援
- 解答例
不登校傾向のある生徒への支援では,登校させることだけを目的にせず,生徒の安心と社会的自立を見据えることが重要である。私は教師として,欠席や遅刻の変化,表情,友人関係などを日常的に観察し,早期に声を掛ける。面談では理由を決めつけず,本人の気持ちを受け止め,学習面や人間関係の不安を整理する。必要に応じて養護教諭,スクールカウンセラー,管理職,家庭,外部機関と連携し,別室登校や課題の調整など段階的な支援を行う。生徒が自分のペースで学びや人とのつながりを回復できるよう,継続的に支えたい。また,学級復帰だけを成功とみなさず,本人が安心して相談できる関係を保ち,小さな変化や努力を丁寧に認める。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題9
いじめの重大事態や児童生徒の自殺は,学校教育において看過できない重大な課題である。このことを踏まえ,高等学校においていじめの未然防止,早期発見,適切な対応を進めるために,あなたは教師としてどのようなことに取り組むか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:いじめ防止・自殺予防
- 解答例
いじめへの対応では,問題が表面化してから対応するだけでなく,未然防止と早期発見を組織的に行うことが重要である。私は教師として,日頃から生徒同士の関係や表情の変化を観察し,アンケートや面談を通して小さなサインを把握する。また,ホームルーム活動で互いの違いを尊重する態度や,困ったときに相談する大切さを扱い,安心して声を上げられる雰囲気をつくる。いじめが疑われる場合は,一人で抱え込まず,学年,管理職,養護教諭,専門職と情報共有し,被害生徒の安全確保を最優先に対応する。命に関わる問題として継続的に見守りたい。また,加害・傍観の立場にある生徒にも,行為の影響を考えさせ,再発防止に向けた人間関係の修復を支援する。
問題10
特別支援教育を受ける生徒が増加する中,高等学校においても,一人一人の教育的ニーズを把握し,障害の状態等に応じた指導や支援を行うことが求められている。このことを踏まえ,インクルーシブ教育の充実に向けて,あなたは教師としてどのようなことに取り組むか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:特別支援・インクルーシブ教育
- 解答例
障害のある生徒を含む全ての生徒が学びやすい環境を整えるには,個々の困難を本人の努力不足と捉えず,学習環境や指導方法を調整する視点が必要である。私は教師として,生徒の特性や困り感を本人,保護者,関係教員から丁寧に把握し,座席,提示方法,課題量,評価方法などを工夫する。また,板書や説明を分かりやすく構造化し,見通しをもって学べるようにする。必要に応じて特別支援教育コーディネーターや専門機関と連携し,個別の指導計画等を活用する。互いの違いを認め合う学級づくりを通して,共に学ぶ態度も育てたい。また,合理的配慮の内容を固定的に考えず,本人の成長や状況の変化に応じて支援を見直すことも大切にする。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題11
子供の貧困や格差の固定化が課題となる中,家庭の経済的状況によって,生徒の学びの機会が制限されないようにすることが重要である。このことを踏まえ,経済的に困難を抱える生徒に対して,あなたは教師としてどのような支援を行うか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:経済的困難・教育機会の保障
- 解答例
経済的に困難を抱える生徒の支援では,家庭の状況を詮索したり本人に負担感を与えたりせず,学びを継続できる環境を整えることが重要である。私は教師として,提出物の遅れ,進路希望の変化,アルバイトの過重さなどに注意し,必要に応じて個別に話を聞く。教材費や行事参加,進学費用について困難がある場合は,担任だけで抱えず,管理職,事務職員,スクールソーシャルワーカー等と連携し,利用できる制度につなぐ。また,授業では家庭環境による学習機会の差が広がらないよう,学校内で学び直しや相談の機会を確保したい。さらに,生徒が経済的事情により進路を諦めないよう,奨学金や支援制度の情報を早めに分かりやすく提供する。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題12
生徒の中には,特定の分野に強い興味や優れた才能を示す一方で,学校生活や他の学習面で困難を抱える者もいる。このことを踏まえ,高等学校において多様な才能や能力を生かすために,あなたは教師としてどのような指導や支援を行うか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:特定分野に特異な才能のある生徒
- 解答例
特異な才能のある生徒への支援では,得意な面だけに注目するのではなく,学習面,対人面,生活面の困難も含めて総合的に理解することが重要である。私は教師として,授業や活動の中で生徒の強みを把握し,発展的な課題,探究活動,外部コンテスト,大学や地域との連携など,能力を伸ばす機会を用意する。一方で,周囲から孤立したり,苦手分野で自信を失ったりしないよう,協働的な学習や振り返りも重視する。評価では一律の到達だけでなく,挑戦の過程や独創的な発想を認める。多様な才能を尊重する学級づくりを通して,全ての生徒の可能性を引き出したい。また,周囲の生徒にも多様な学び方や才能があることを伝え,互いの違いを尊重し刺激し合う関係を育てる。
問題13
地域が持続的に発展していくためには,地域への愛着や誇りをもち,仕事を通じて自立し,地域の課題解決に主体的に参加する人材を育成することが重要である。このことを踏まえ,高等学校においてキャリア教育や職業教育を充実させるために,あなたは教師としてどのような取組を行うか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:キャリア教育・職業教育
- 解答例
キャリア教育を充実させるには,進路選択のための情報提供だけでなく,生徒が自己の在り方生き方を考え,社会とのつながりを実感する学習が必要である。私は教師として,地域企業や卒業生,大学,専門学校等と連携し,職業人の話を聞く機会や就業体験,課題解決型の活動を設ける。また,生徒自身の興味,強み,価値観を振り返らせ,学ぶことが将来の選択とどう結び付くかを考えさせる。進路指導では,一人一人の状況に応じて情報を整理し,主体的に選択できるよう支援する。これにより,社会的・職業的自立に必要な力を育てたい。さらに,活動後には自己理解の深まりや今後身に付けたい力を記録させ,次の学習や進路選択につなげる。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題14
学校と地域が連携・協働し,子供たちの学びを学校内に閉じず地域社会へ広げていくことが求められている。このことを踏まえ,高等学校において地域と連携した教育活動を充実させるために,あなたは教師としてどのようなことに取り組むか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:地域連携・コミュニティ・スクール
- 解答例
地域と連携した学びを充実させるには,地域を単なる協力者として扱うのではなく,生徒が社会とつながって学ぶ場として位置付けることが重要である。私は教師として,地域の課題や特色を把握し,自治体,企業,NPO,住民などと連携して,探究活動や学校行事に地域の視点を取り入れる。生徒には事前に目的を明確にさせ,地域の人々への聞き取りや提案活動を行わせる。その際,礼儀や責任ある態度を指導し,活動後には成果と課題を振り返らせる。こうした取組を通して,生徒が地域の一員として貢献する意識を育てたい。また,地域に協力を求めるだけでなく,生徒の学びが地域にどのような価値を返せるかを考えさせる。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題15
学校は,生徒が安心して学び生活できる場である必要があり,災害や事故,犯罪等から生徒の安全を守るための取組が求められている。このことを踏まえ,高等学校において安全教育や防災教育を充実させるために,あなたは教師としてどのようなことに取り組むか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:学校安全・防災教育
- 解答例
学校安全を進めるには,事故や災害への対応を訓練だけで終わらせず,生徒が自ら危険を予測し,適切に行動できる力を育てることが重要である。私は教師として,日常の施設点検や登下校時の安全確認を行うとともに,避難訓練では目的や想定を明確にし,事後に行動を振り返らせる。また,地域の災害リスクや過去の事例を調べ,家庭や地域と連携した防災学習を行う。生徒には,自分の身を守るだけでなく,周囲の人と助け合う視点も持たせたい。安全で安心して学べる環境を整えることを,教育活動の基盤として継続的に進める。また,訓練に参加する意味を生徒自身が理解できるよう,想定外の状況でどう判断するかを話し合わせる。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題16
部活動などの教育課程外の活動は,生徒の自主性や責任感,連帯感を育てる意義をもつ一方で,学校の負担や持続可能性にも配慮する必要がある。このことを踏まえ,高等学校において教育課程外活動を適切に進めるために,あなたは教師としてどのようなことに留意するか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:部活動・教育課程外活動
- 解答例
部活動などの教育課程外活動では,生徒の自主性や責任感を育てる意義を大切にしつつ,過度な負担を避け,持続可能に運営することが重要である。私は教師として,活動の目的を生徒と共有し,勝利や成果だけでなく,協力,継続,礼儀,安全への配慮などを重視する。また,活動時間や休養日を適切に設定し,生徒の健康状態や学習との両立に注意する。必要に応じて地域人材や外部指導者と連携し,教員だけに負担が集中しない体制を考える。生徒が主体的に活動を振り返り,自分たちでよりよい集団をつくる経験につなげたい。また,活動方針を保護者や地域とも共有し,生徒の成長を支えるための協力体制を無理なく整える。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題17
社会が急速に変化する中,教師には,学び続ける姿勢をもち,多様な専門性を有する教職員と協働しながら教育の質を高めることが求められている。このことを踏まえ,あなたは教師として自らの資質能力の向上にどのように取り組むか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:教師の資質向上・学び続ける教師
- 解答例
教師には,採用時の知識だけでなく,社会の変化や生徒の実態に応じて学び続ける姿勢が求められる。私は教師として,校内研修や公開授業に主体的に参加し,自分の授業を他者の視点から見直す機会を大切にする。また,教育課題や専門教科に関する最新の知見を学び,得た知識を授業改善や生徒支援に生かす。さらに,困難な事例を一人で抱え込まず,同僚や専門職と相談しながら対応し,組織として学ぶ姿勢を持ちたい。生徒に学び続けることの大切さを伝えるためにも,自らが実践を振り返り改善し続ける教師でありたい。また,自分の専門性だけに閉じず,他教科や外部人材の知見も取り入れ,多様な生徒に対応できる力を高める。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題18
学校における働き方改革は,教職員の長時間勤務を改善するだけでなく,教師が生徒と向き合う時間を確保し,教育の質を高めるためにも重要である。このことを踏まえ,高等学校において働き方改革を進めるために,あなたは教師としてどのようなことに取り組むか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:学校における働き方改革
- 解答例
働き方改革を進めるには,単に業務時間を削るのではなく,教育活動の目的を明確にし,必要な業務に力を注げるようにすることが重要である。私は教師として,授業準備,生徒対応,校務の優先順位を整理し,資料や記録を共有して同じ作業の重複を減らす。また,行事や会議については目的に照らして内容を精選し,生徒の成長につながる活動に時間を充てる。困難な生徒支援は一人で抱え込まず,学年や専門職と分担して対応する。教員が心身の余裕を持つことは,生徒に丁寧に向き合う基盤であるため,組織的な改善に協力したい。また,業務の効率化で生まれた時間を,教材研究や生徒との対話に充て,教育の質の向上につなげる。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題19
こども基本法等を踏まえ,学校教育においては,生徒を権利の主体として尊重し,意見を表明する機会を保障することが求められている。このことを踏まえ,校則や学校生活上のきまりの見直しを行う場合,あなたは教師としてどのような手順で,どのような点に留意して進めるか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:子供の意見表明・校則見直し
- 解答例
生徒の意見表明を尊重するには,教師が一方的に決定するのではなく,生徒が学校生活の当事者として考え,責任をもって参加できる機会を保障することが重要である。私は教師として,校則や学校行事,ホームルームの課題について,生徒が意見を出し合う場を設ける。その際,多数決だけでなく,理由を説明し合い,少数意見にも耳を傾ける合意形成の過程を重視する。また,実現できることと難しいことを丁寧に説明し,決定後は振り返りを行う。こうした経験を通して,生徒が自分たちの生活をよりよくする主体であると実感し,公共的な態度を育てたい。また,意見を出しにくい生徒にも配慮し,匿名アンケートなど複数の方法で声を拾う工夫を行う。その際,生徒の状況を丁寧に見取り,必要に応じて支援の方法を見直す。
問題20
人生100年時代においては,学校教育を終えた後も,必要に応じて学び直し,社会の変化に対応しながら生涯にわたって学び続けることが重要である。このことを踏まえ,高等学校段階で生涯学習につながる態度を育てるために,あなたは教師としてどのような指導を行うか,300字以上400字以内で具体的に記述しなさい。
解答例
- カテゴリ:生涯学習・リカレント教育
- 解答例
生涯にわたって学び続ける態度を育てるには,学習を受験や卒業のためだけのものにせず,人生や社会と結び付けて意味を実感させることが重要である。私は教師として,授業の中で学んだ知識が職業,生活,地域課題とどのようにつながるかを示し,生徒が自分の興味や将来と関連付けて考える機会を設ける。また,図書館,地域講座,大学,企業など学校外の学びにも触れさせ,多様な学習機会を知る場を作る。振り返りでは,自分に必要な力や次に学びたいことを言語化させる。こうした活動を通して,変化する社会の中で主体的に学び続ける基盤を育てたい。また,教師自身も学び続ける姿勢を示し,失敗や試行錯誤を通して成長できるという学習観を共有する。