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RIP の技術概要と技術的課題

Last updated at Posted at 2024-02-14

初めに

この記事はいち情報科学生が今日の情報科学技術に対して、授業の応用として調査を行った記事である.
専門的な知識を要していないため、稚拙な文章になっているため、ご了承の上一読していただきたい。

インターネットについて

インターネットは現在では、各種組織の公式 web サイト、検索エンジン、YouTube に代表
される動画共有サイト、Facebook と twitter に代表されるSNS、ブロックチェーン、Internet of Things(IoT)、Artificial Intelligence(AI)などの新たなサービスが次々と展開されている状況下にあり、そのネットワークの規模は継続的に大きなものになってきている[1]。

したがって、継続的にインターネット上のデータ転送量が増加している状況下にある。
そのような状況下において、データ送信における最適な経路選択を与える経路制御技術は、インターネット内でのトラフィック集中による輻輳回避のために、非常に大切なものである。
今回はその経路制御技術の概要と、その中の一つのルーティングプロトコルの概要と技術的課題を取り上げてみる。

経路制御技術の概要

ルーティングとは IP の機能の一つであり、パケットを転送するための適切な経路を選択
する動作のことである。

送信端末がどのネットワークに属しているのか、宛先端末がどのネットワークに属しているのかを識別し、どの経路にパケットを送信するのかを選択することである。

経路選択は、宛先のネットワークアドレスとルーティングテーブルとを照合して行われる。
ルーティングテーブルとは、宛先ネットワークアドレスや、その宛先へパケットを送信する自インターフェース、パケットの転送先アドレスなどが書かれた経路情報である。

ルーティングには同一ネットワーク上の端末に送信するダイレクトルーティングと、異なるネットワーク上の端末に送信するインダイレクトルーティングがある。
ダイレクトルーティングは送信する端末が生成したルーティングテーブルに従って、送信端末のインターフェースから宛先端末のインターフェースへ直接、転送処理を行う。
インダイレクトルーティングは、送信端末がルーティングテーブルに従って、パケットを、ネットワークとネットワークとを結びつけたルータであるデフォルトゲートウェイへ転送する。その際、デフォルトゲートウェイでは、送信端末から受信したパケットを、自分が所持しているルーティングテーブルに従って転送処理を行う。

上記のように、ルーティングは端末やルータに設定したルーティングに基づいて行われる。ルータにルーティングテーブルを設定する方法には、スタティックルーティングと、ダイナミックルーティングがある。

スタティックルーティングは、管理者が手動で経路表を設定する。長所は、経路が一定で、安定したルーティングだということ。しかし、ネットワーク規模が大きくなり複雑化すると設定作業が大変になる。また、ネットワーク構成が変更になると、再設定する場合もあり、さらに煩雑になる可能性もある。

ダイナミックルーティングは、ルーティングプロトコルによって適切なルーティングのテーブルを自動的に作成、更新、削除する。長所として、障害が発生した際には、自動的に障害を回避したルーティングを行うことができる。しかし、ルーティングプロトコルによるルータ間の情報交換により、ネットワーク上にトラフィックが生じて、トラフィック集中の要因の一つになる可能性がある。

RIP の技術概要・技術的課題

RIP はルーティングプロトコルの中でも、最も歴史のあるものの一つである。古いルー
ティングプロトコルではあるが、今でも継続的に使われている。

RIP は、経由するルータの台数に応じて最短の経路を決める、ディスタンスべクタアルゴリズムを採用している。ディスタンスべクタとは、距離と方向に基づいて宛先ネットワークへの最適ルートを決定するルーティングアルゴリズムである。
ここでいう距離というのは、ルータを経由する数、つまりホップ数をあらわしており、このホップ数の事をメトリックという。また、方向というのはどのインターフェースから出力するかをあらわしている。

このアルゴリズムは、隣接ルータどうしでルーティング情報を交換することで、ルーティングテーブルを作成していく。図 1 に例を示す、たとえば、ルータ A はルータ B にメトリックは 1 という情報を送信する。ルータ B も同じくルータ A にメトリックは 1 という情報を送信する。次にルータ B は自分のルーティングテーブルにある情報を参照し、ルータA まではメトリック 2、ルータ B まではメトリック 1 という情報をルータ C に送信する。ルータ C はルータ B にメトリックは 1 という情報を送信する。これで、ルータ C はルータが 2 台離れたルータ A の情報を得てルーティングテーブルを更新できる。同じような順序でルータ A もルータ C の情報を得る。といったように、自分が持つ情報を隣のノードと交換し合い、ルーティングテーブルを更新していく。そして、情報を更新しているなかで、それぞれのルータとのメトリックが小さい方を自分のルーティングテーブルに選択し、その経路の次のルータをネクストホップとして更新する。これが RIP のルーティングの基本である

image.png
図 1:RIP のルーティングテーブルの作成例

他にも RIP には以下のような様々な仕様がある。
・RIP ではメトリックは最大 15 まで
・30 秒おきにルーティングテーブルのアップデートを行う
・隣接ルータから 180 秒間メッセージが受信できなければそのルータ、もしくはそのルー
タまでのリンクがダウンしたとみなす

このような仕様によるデメリットも存在する。まず、RIP ではメトリックは最大 15 まで
のため、メトリックが 16 以上のネットワークとは通信ができない。そのため、RIP は大
規模なネットワークには不向きである。また、30 秒おきにルーティングテーブルのアップ
デートを行うため、情報交換によるトラフィックが回線を圧迫する要因にもなり得る。そ
して、RIP では経路情報の収束が遅く、ネットワークの障害が起きた際にルーティングル
ープが発生し、無駄なトラフィックが流れてしまう。これらの技術的課題は今後の技術的進歩とともに解決されるであろう.

以上がRIPの技術概要と技術的課題である.

参考文献

[1]https://core.ac.uk/download/pdf/156904539.pdf

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