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最近、Amazon Bedrockのモデルアクセスが「使用不可」だらけの場合の対応策まとめ

Last updated at Posted at 2024-11-04

11/5 18:00更新:本件について、AWS公式ブログでアナウンスがされました!正式な案内についてはこちらをご覧ください。

以降の本記事は、上記公式ブログが公開される前にまとめた情報となります。参考程度にご覧ください。

この記事は何?

先月下旬ごろから、AWSの生成AIサービス「Amazon Bedrock」を利用する際、多くの基盤モデルのステータスが「使用不可(Unavailable)」となってしまう事象が発生しているようです。

スクリーンショット 2024-11-04 21.22.29.png

私も6月に出版した下記書籍において、Bedrockのハンズオンを掲載していることもあり、戸惑っているユーザーの方々へ知りうる対応策をご共有します。

3行でまとめ

  • 経緯は不明だが、一部のAWSアカウントにおいてサービスクォータ「モデルの利用上限値」が0になってしまっていることが本件の原因である可能性が高い
  • 発生してしまった人は、AWSサポートへ問い合わせを実施すると良い。サポートに課金していなくても「アカウントと請求」カテゴリーであればチケット作成が可能
  • 急ぎの場合は、別のAWSリージョンへ切り替えるとモデルが利用可能な場合がある

発生している事象

AWSマネジメントコンソールにサインインし、生成AIの基盤モデルを利用するため「モデルアクセス」を開くと、多くのモデルが「使用不可」となっているという事象です。

私も新規AWSアカウントを開設してみたところ、再現しました。

スクリーンショット 2024-11-04 22.01.40.png

「使用不可」をクリックすると「AWSサポートに問い合わせてね。ただしリクエストが必ず通るかは分からないよ」という旨が記載されています。

急ぎの場合:リージョン切り替えを試してみましょう

幸いなことに、最近はBedrockが利用可能なリージョンがかなり増えています。

利用可能なモデルや機能に差異はありますが、いくつかのリージョンを覗いてみましょう。私の場合、「カナダ(中部)」リージョンであれば事象回避できそうでした。

スクリーンショット 2024-11-04 22.11.39.png

なお、Cloud9やSageMaker Studio コードエディタなど、BedrockのAPIを呼び出す元となる環境と、呼び出し先のBedrockモデルが所属するAWSリージョンが異なる場合、アプリケーションのコードを微修正することでリージョンをまたいだ呼び出しが可能です。

以下は、Python用のAWS SDK(Boto3)において、Bedrockクライアントを定義する際に呼び出し先のリージョンを指定する記述例です。us-east-1(バージニア北部)の部分を、呼び出したいリージョンに変更してください。

Pythonファイル
###(前略)###

# Bedrockクライアントを作成
bedrock = boto3.client("bedrock-runtime", region_name="us-east-1")

###(後略)###

サポート問い合わせ方法

AWSサポートは、マネジメントコンソール上部に「サポート」と入力して検索できます。
「ケースを作成」を実施しましょう。

アカウント作成時に有償のサポート契約を実施していない場合、「技術」カテゴリーの問い合わせは実施できないのですが、「アカウントと請求」カテゴリーであれば問い合わせできるため、こちらを活用しましょう。

11/9更新:カテゴリーは「Account Activation > Bedrock Allowlisting」という本件専用のものが追加されたようです。サポートに問い合わせ殺到しているのかもしれません。

スクリーンショット 2024-11-09 20.42.40.png

参考まで、私が新規作成したAWSアカウントで問い合わせ実施した際は、3日弱(祝日込み)で対応いただけました。

なお、有償サポートの無料トライアルが利用可能な場合もあるようです。こちらを利用する場合、今後もし不要になった場合の解約を忘れないようにしましょう。

スクリーンショット 2024-11-04 21.27.51.png

原因はサービスクォータの引き下げ?

以下の「非公式な」情報によると、本件は10月半ばごろから発生しているようで、確認できる事象として「多くのユーザーのBedrockに関するサービスクォータ(利用上限値)が0になっている」という申告があります。

私の場合も、マネジメントコンソール上部から「Service Quotas」を検索してアクセスし、確認したところ On-demand InvokeModel tokens per minute for(モデル名) というクォータの値が一律0になっていました。

スクリーンショット 2024-11-04 21.30.06.png

これが確認できた方は、サポート問い合わせ時にこの情報を添えると解決がスムーズとなる可能性がありそうです。

別件:Claude 3.5 SonnetやHaikuだけが「使用不可」の場合

こちらはもっと以前から見られた事象です。最新の人気モデルで起こることがあります。

本件とは直接関係なさそうですが、いずれにせよ対応策は「AWSサポートに問い合わせる」で良さそうです。(実際に周囲でも、問い合わせによって2日程度で事象解消してもらえたという声もありました)

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