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CLO/MarvelousLiveSyncを使ってMarvelousDesignerのシミュレーションをUnrealEngine5.4で再生する

Last updated at Posted at 2024-10-07

株式会社GENEROSITYの丸山です。

MarvelousDesigner(以下MD)の衣装データをMDでシミュレーションして
UnrealEngine5.4(以下UE)に転送し再生する方法です。
まだそこまで日本語文献が多くなく、情報収集が大変だったので備忘録です。

日本語の文献としてはApparelGadget様のサイトとMD公式の解説動画が丁寧
だったので、細かい解説は割愛しざっくりした手順と
UE中級者でMD初心者な私がハマったポイントを補足しつつ書いていきます。UEは英語UIです。
また、これは24年10月時点の手順です。

MDLiveSyncをダウンロードする

ダウンロードページに書いてあるように、
LiveSync/UE/MDのバージョンをきちんと合わせます。
横着して適当な組み合わせでやるとUEがクラッシュします。(やった人)

version.png

私は下記環境で進めていきました。

  • UnrealEngine5.4(以下UE)
  • MarvelousDesigner1.129.50255(以下MD)
  • MDLiveSync1.1.3

Substance 3D for Unreal Engineを入れる

マーケットプレイスでSubstance 3D for Unreal Engineを導入。
MDからUEにデータを転送する際に
マテリアルの再現などに必要なようです。

LiveSyncをUEのディレクトリに移動

ダウンロードしたLiveSyncのzipデータは解凍して
UEのインストールフォルダ配下のMarketPlaceフォルダに
格納しておきます。(パスはインストール先に準ずる)

C://Program Files/Epic Games/UE_5.4/Engine/Plugins/MarketPlace

UEの設定をしていく

MDLiveSyncを使用したいプロジェクトを作成し
(試すならBlankが良いと思います。)
デフォルトの設定から4点変更を加えます。

  1. Edit>PluginsからCLO/Marvelouds Designer LiveSyncをオン
    image.png
  2. Edit>PluginsからSubstance On UE5をオン
    image.png
  3. Edit>ProjectSettings>Platforms>Windows>Targetted RHIsのDirectX12をDirectX11に変更
    image.png
    Direct11だと安定して動くようです。
  4. Edit>ProjectSetting>Engine>Rendering>Renderign settings>Translucency>Enable Order Independent Transparency (Experimental)をオン
    image.png
    深いのでSearchでソートするのがおすすめです。透過処理にまつわる項目のようです。

いずれの項目も、チェックをするとUEを再起動するかときかれるポップアップが出るのですが、
私は全部チェックしてから再起動しています。

CLO/MarvelousLiveSyncを起動

UEを再起動するとWindows>CLO/MD LiveSync Editorが表示されているはずです。
これで転送準備はできました。UEの設定はおしまいです。
image.png

MDで服のシミュレーション

さて、MD側の作業です。
今回はデフォルトで入っているAvator/Garment/Motionで
歩いているサンプルデータを作りました。
image.png
シミュレーションはRecord済みの状態にしておきます。(赤いバーが出ている状態。)

UEに転送

Windows>CLO/MD LiveSync Editorをクリックし、エディターを起動させます。
MDのシミュレーション(Spaceキー)がオフになっていることを確認します。(オフにしないとエラーがでます。)
左上のCloのロゴマークを押します。
cloeditor.png
数秒待つとマテリアルが再現された状態でGarmentとAvatorがエディターに転送されてきます。

保存

この状態だとまだマップに出せないので、プロジェクトに保存します。
image.png

GamentとAvatorは別々に保存する仕様となっています。
保存したい対象を選択した状態で保存ボタンを押します。

geometrycache.png

シミュレーションしたGarmentのアニメーションはGeometryCacheとして扱われるので
as GeometryCacheとして保存します。

image.png

Avatorはもう少し保存できる形式が多いようです。
今回はGarmentの動きだけを表示したいのでGarmentのみGeometryCacheで保存します。
GeometryCacheはものによっては保存に少し時間がかかりますが気長に待ちます。
image.png
保存先を聞かれたら任意の場所を選択します。
保存が完了したらCLO/MD LiveSync Editorは閉じても大丈夫です。

マップに表示

image.png
GeometryCacheをマップにドラッグ&ドロップすると表示されました。
再生ボタンを押して確認すると動いている様子が確認できます。

補足

UEからAvatorとしてモデルをMDに転送することもできるようです。
また、かなり処理負荷が高くUE上で複数体同時に出すと再生時にフレームレートが12くらいまで落ちるため
ゲーム向きではなさそうです。映像として使うのが好ましいと思います。

その他

CLO/MarvelousLiveSyncがベストだという答えに至るまでに
様々な手法を検証したので書き残しておきます。

Chaos Panel ClothとMD

シミュレーション自体はUE5のChaos Panel Clothでつけられそうだったので検証してみたものの、
ウェイトペイントが結構骨の折れる作業だったためMDでつけることにしました。

alembic

abcデータで持っていく方法。LiveSyncが出るまでは
重いけど手軽でちょっと使う分にはよさそうな手法でした。

uDraper

有料プラグインですが処理負荷が軽そうなのと、
ワークフローがシンプルだったので使ってみたいと思いました。

以上です。どなたかのご参考になれば嬉しいです。

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