はじめに
Open Libertyは、現行世代のJavaフレームワークでモノリシックからマイクロサービスまで幅広いアプリケーション・アーキテクチャに対応しています。
Open Liberty の公式サイトは、英語表記で公開されています。
ブラウザの翻訳機能で多くをカバーできるとはいえ、英語であることで参照に二の足を踏む開発者もいるのではないでしょうか。
そこで「公式サイトに記載されていること」の全体像を整理したうえで、サイトの参照・活用に慣れていければと思います。
目次の構成
Get Started
Create a starter application
指定のプロジェクト構成を生成してダウンロードできます
構築したいアプリケーションの前提条件や名称を指定することで、最小のプロジェクトを作成してダウンロードすることができます。
HelloWorldレベルの処理であれば、Javaがインストールされていれば多少編集することですぐに実行が可能となっています。
Windowsでは、
- JDKのインストール
- コマンドプロンプトで展開フォルダにcd
- mvnw liberty:dev
で、localhost:9080
にアクセスが可能になります。
EEベースで実行する場合、初回はライブラリのダウンロードが走るため10分くらいは時間がかかるかと思います。
まずは起動するところを見届けたい!という方はこちらから始めるとよいかと思います。
Spring InitializrやQuarkusのStartCodingのように、必要な機能に合わせてDependencyを編集する機能はないようです。
Download package
Liberty本体をダウンロードできます
開発プロジェクトで開発リソースを管理しておきたい場合や開発環境のネットワーク事情などで予め取得しておく場合などに必要かと思います。
ダウンロードサイズは、23.0.0.3でJakartaEE10パッケージは114MB、MicroProfile6は52MBとなっています。
Guides
コードの書き方に困ったときはこちら
開発するために必要な知識を、サンプルコードを中心にカテゴリ別にリストしています。
解決したい内容に応じてコンパクトに実装手順がまとまっているため、長大なマニュアルを読むよりクイックな問題解決が期待できます。
把握するのに必要な目安時間が記載してあり、ほとんどが30分以内となっており、集中が途切れない範囲で読み切れるボリュームになっています。
個人的には表記の時間は少々タイト(もうちょっと時間が必要)と思っていますが...
網掛けされた部分は、下スクロールで読み進めると必要な個所でサンプルコードが表示されます。
RUN ON CLOUD
ローカルに環境がなくてもコードを試すことができます
サンプルコードを、リモートのコンテナ環境で記載どおりに動かして確認することができるようになっています。
IBM Developer Skills Network の登録を行うと次のようなサンドボックス環境にアクセスすることができます。
左に記載されている解説はブラウザ翻訳(Chrome)では日本語変換できませんでした。
ただ内容はGuidesに記載されたものと同内容のようなので、こちらで日本語変換すれば読み進めることは可能です。
Docs
深く理解したい人はこちら、APIドキュメントもあります
こちらはフレームワークの活用方法を主体に記載されたドキュメントです。
左ペインの最上段に、対象バージョンを指定するプルダウンがあるため、こちらが適切に選択されていることを確認しましょう。
フレームワークの構造や考え方を中心に記載されています。サンプルコードの類はあまりありません。
利用する立場によって、主に参照する章は次のあたりかと思います。
立場 | 章 |
---|---|
一般開発者 | BASICS、DEVELOPMENT |
アーキテクト | BASICS、DEVELOPMENT、SECURITY、OPERATIONS |
オペレーション担当 | DEPLOYMENT |
開発者がお供にするべきAPIリファレンスは、左ペインメニューの最下段にあるREFERENCEに含まれています。日本語変換するとかえって読みづらくなるため英語表記のまま利用するほうがいいかもしれません。
Support
コミュニティサポートはStack Overflowを見てみよう
有償サポートのご案内と、4つのコミュニティサポートが記載されています。
日本で馴染みが深いのはTwitterですが、インタラクティブに問題解決するのはStackOverflowが使いやすいでしょう。
Blog
リリースノートの色彩が濃い目
管理者からのリリース状況などの通知が主体です。Posts in other languagesから日本語を選択いただくと、日本からの投稿をピックアップできます。
まとめ
- 動くソースが簡単に取得できる
- 気になるところをピンポイントで確認する
と、すぐに動かせるということに拘ったサイト構成になっていると思います。
個人的には、ガイドの説明が縦長すぎて全体をつかみづらいので、右側のコード部を見やすくレイアウトできないかなとは思いますが...
うまく使いこなしていきたいと思います。