Db2 on Cloud Pak for Data 4.6.2 導入と構成
シリーズ"Db2 on CP4D 4.6.2 導入と構成"は 2023年02月の経験をベースに 次のようなCloud Pak for Data (以下CP4D)4.6.2環境へ Db2を導入デプロイする手順をご紹介します。
- Managed OpenShift cluster (ROKS) on IBM Cloud (VPC/"Gen2")
- OpenShift Container Platform (OCP) 4.10 , OpenShift Data Foundation (ODF) 4.10
- Cloud Pak for Data (CP4D) 4.6.2
本シリーズの目次はこちらです。
ここでは データベース・サーバーとして稼働するDb2 Deploymentを作成します。
5.Db2 Deployment作成 - CP4D web client
Cloud Pak for Data web clientを用いて、データベース・サーバーとして稼働するDb2 Deploymentを作成しましょう。このステップが完了するとDb2 Deploymentの中にDb2 データベースも作成されています。
手順
作業はCloud Pak for Data web clientでおこないます。
(1) ナビケーションから データ > データベースと選択します。"データベースを作成します"をクリックし、データベース・タイプを選択します。
(2) "構成"パネル
- データベース名やCPU、メモリーといったリソースを設定することができます。
- Db2専用ノードで稼働させるために"データベースを専用ノードにデプロイ"をチェックします。 ここで設定しておいた専用ノードに付けたラベルここでは
database-db2oltp
を指定します。Db2専用ノードを設定しない場合は、"データベースを専用ノードにデプロイ"をチェックしないでください。 - ストレージ構造では"Single location for all data" または "Separate location for all data"どちらかを選択します。
- "Single location for all data" を選択するとDb2関連のデータがまとめて一つのストレージに保管されます。この場合"ストレージ"で "ファイル・ストレージ"を選択するようにしてください。
- "Separate location for all data"を選択すると複数のストレージを作成することになります。
お試しで使ってみる場合やパフォーマンスを気にしない場合は"Single location for all data"を選択していいと思います。入力する項目がすくなくなります。
本番環境や HADRでバックアップ・データを共有する場合は "Separate location for all data"を指定ください。
ここでは "Separate location for all data"を選択しています。
(3) "拡張構成"パネル
- Db2 を Oracle 互換モードでデプロイする場合は "Oracle 互換性"をチェックしてください。
- ページサイズは 16K または 32Kを指定します。
- TCP/IP ポートを無効にするには、 「Allow SSL port only」を選択してください。
(4) 資格情報 (ボールトが有効になっている場合表示されます。)
作成されたインスタンスごとに Kubernetes シークレットを生成する場合は、 「Generate a Kubernetes secret」を選択します。 ここでは 「Generate a Kubernetes secret」を選択しています。
(5) ストレージを構成します。
"Separate location for all data"を選択するとCP4D 4.6.2では次のようなストレージを構成します。
作成するストレージ | データの種類 | ボリューム |
---|---|---|
System storage | データベースを管理するための情報 | 共有 (RWX) ボリューム |
User storage | メインのデータベース・データ | 非共有 (RWO) ボリューム |
Backup storage | データベース・バックアップ用 | 共有 (RWX) ボリューム |
Archive logs storage | アーカイブ・ログ | 非共有 (RWO) ボリューム |
Transaction logs storage | トランザクション・ログ | 非共有 (RWO) ボリューム |
Temporary table spaces storage | 一時表スペース | 非共有 (RWO) ボリューム |
ストレージにOpenShift Data Foundation (ODF) を使用する場合、ストレージ・クラスは次のように選択します。
作成するストレージ | ストレージ・クラス |
---|---|
System storage | ocs-storagecluster-cephfs |
User storage | ocs-storagecluster-ceph-rbd |
Backup storage | ocs-storagecluster-cephfs |
Archive logs storage | ocs-storagecluster-ceph-rbd |
Transaction logs storage | ocs-storagecluster-ceph-rbd |
Temporary table spaces storage | ocs-storagecluster-ceph-rbd |
- 共有 (RWX) ボリュームを使用するSystem storageの構成例です。
- Backup storageの構成例です。ここでは"新規ストレージの作成"を選択しています。"既存のストレージの使用"はHADR構成でBackup storageを共有する場合に使用します。
- 非共有 (RWO) ボリュームを使用するUser storageの構成例です。
(5) "ファイナライズ"で設定した値を確認します。 ここで表示名を変更することができます。
問題なければ作成ボタンをクリックします。
(6) 作成が終了すると次のようになって Db2サービスが使用可能となります。(作成完了までに10-20分程度かかります。)