はじめに
前回に引き続き、24年11月にシカゴで開催されたMicrosoft Ignite 2024に現地参加した際の様子を紹介します。最終回となる第4回目の今回は現地限定Hubの様子や、5日間を振り返ってのまとめについて触れてみたいと思います。
前回の記事は、こちらから参照ください。
同じく現地参加した弊社同僚も以下の記事で現地限定のHubの様子を投稿しています。こちらも是非ご覧下さいませ。
Day1~Day3:Hub 企業展示ブース
Hubの会場ではMicrosoftや各企業のブース、Chicago-Onlyのセッションの会場などが配置されていたと以前紹介しました。第2回目の記事ではMicrosoftブースの紹介をしましたが、それ以外の各パートナー企業のものも多く出展されていました。
各企業のブースの展示傾向としては、ソリューション製品の紹介が中心でした。なお、展示はほとんど画面でのパネル展示やデモムービーが多かったですが、実機を使ったデモを行う企業もありました。NVIDIAの場合、その場で撮影した顔写真からSF風の画像を生成するというデモを行っていました。
説明されている方が、実際にこの機材で計算しているという風に説明されていました。
その場で取った写真を合成してSFチックに変換してくれます。
SAPは工作機械を使ったSWAG配布をしていました。残念ながら、私が見たときは既に受付終了していましたが。。。写真左側のパネルに名前を入力すると中央にある青やオレンジ色の基盤に名前をプリントしてくれたようです。
なお、Day3の段階では、SWAGが配り終わってクローズしているブースも少なからず見かけました。目当てのブースがある場合はDay1~2のうちに見学に行ったほうが良さそうです。
Day4について
最終日のDay4は午前中のみで終わることもあり、Hub会場での展示は無くなり、現地とアーカイブ配信限定のBreakoutや、現地限定のLabのみの開催となっていました。それでも、Day1~3ほどでは無かったかもしれませんが、最終日も多くの参加者が来場していました。
私は、「Exploring the latest innovations in Azure Compute」というAzure Virtual MachinesのチームのPrincipal Product Managerを務めるStefanie Lemon氏らによる、最新のCompute関連の技術に関するセッションを聴講しました。主なトピックとしては、VMのプロセッサに関する話、機微なデータのデータ分析AIモデル生成を複数の組織でコラボレーション可能な環境を提供するAzure Confidential Clean Rooms、Azure Compute Fleetのアップデート内容の紹介などが話題に挙がっていました。デモの中で印象的だったのは、CopilotによってAzure VMのサイズのレコメンデーションが出来るという内容です。VMに限らずクラウドのサービスを利用する際のパラメータ選択はいつも悩ましく思っているのもあり、こういったレコメンデーション機能は今後活用していきたいですね。
Certificationについて
私は利用しませんでしたが、Ignite現地参加者には、Ignite期間中に会場でMicrosoftもしくはGitHubの認定試験をそれぞれ1つずつ無料で受けられるという特典がありました。カンファレンス会場内のホールがテストセンターのようになっていたようです。なお、試験受験の受付や、Hub内のMicrosoftのブースで直近で資格を取得した人向けにSWAGを配っていました。
Microsoft Ignite and AMD Celebrationについて
Day3のセッションが一通り終わったあとは、19:00からはMicrosoft Ignite and AMD Celebrationというアフターパーティー的なイベントがありました。会場はカンファレンス会場のMcCormick Placeではなく、Navy Pierというミシガン湖沿いのエリアでの開催のため、シャトルバスでの移動となりました。会場に入ると大きなモニターや小型の観覧車が目に飛び込んできます!
会場ではバンドの生演奏コーナーやDJブースがありました。また、食事や飲み物のブースの他、ダーツ、ビリヤードなどゲーム系のコーナーも用意されていました。
食事のメニューはステーキ、スイーツなど様々な物があり、開催地にちなんだシカゴドッグ(以下の写真)といったメニューもありました。人気メニューだったからか、一番混んでいる時間だったからか、料理を受け取るまで時間がかかってしまい、他のアクティビティを十分見ることができなかったのは残念でした。時間帯によっては列が空いているときもあったようですので、食事タイミングはもう少し戦略を練れば良かったかもしれません。
Day1の夜にもMixerというイベントがありましたが、そちらに比べるとパーティー感が強いイベントとなっていました。会場が暗めで、音楽のボリュームも大き目でしたので、他の参加者とのネットワーキングは難しそうな印象でした。
振り返り
今回のIgniteの発表内容ではKeynoteでも「Agentic World」というキーワードが出ていましたが、生成AI、特にエージェントを活用したサービスの発表が多く、Copilot関連のサービスが大半でした。コンピュータインフラに関する発表も生成AIをうまく活用するための製品・サービスの紹介、クラウドインフラを構築するためのコードをAIを活用して生成するというように、AI関連のキーワードが出ないセッションはなかったと思います。会場全体としても、Copilot関連のサービスに関するセッションはどこも混んでいた印象でした。この他、セキュリティ関連では特にゼロトラスト関連の講演も立ち見での聴講者が出ていました。
単純にIgniteで発表される新機能を知りたいというのであれば、オンライン参加もしくはアーカイブ聴講のほうが良いとは思います。ただ、Keynoteの発表内容に対する聴講者の雰囲気を感じられる、どのテーマのセッションが人気か知ることができる、Microsoftの技術者と直接意見交換や質問ができる、というような点は現地参加でしか味わえない体験だと思います。質問については、翻訳アプリを使うこともできますし、Meet with Expertsのブースなどはホワイトボードも用意されていたので筆談でのやり取りも出来るので、英語が苦手という方も是非コミュニケーションを取ってみることをお勧めします。
おわりに
今回で全4回のMicrosoft Igniteシカゴ参加レポートは終わりとなります。今回は現地の雰囲気を中心にお伝えしました。来年のMicrosoft Igniteの開催も会場でアナウンスされており、ちょうど1年後の2025年11月17日の週にサンフランシスコで開催されるようです。来年以降、多少会場の雰囲気は変わってくるかもしれませんが、「今後現地で参加してみたい」と思って頂けたのならば、うれしいです。
それでは、また。