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AWS re:Invent 2025 現地レポート : 新サービスの発表、そしてクラウドの最前線を追う

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Last updated at Posted at 2025-12-18

はじめに

ラスベガスで、今年も世界中のクラウド技術者が集う一大イベント AWS re:Invent 2025 が開催されました。私は今回、AWSの新たなアーキテクチャの潮流に注目し、現地で数々のブースやセッションを巡ってきました。

本記事では、AWS re:Invent 2025で得た最新の知見や、実際に現地で感じたトレンドをわかりやすくお届けします。

AWS re:Invent とは

AWS re:Inventは、Amazon Web Services(AWS)が毎年ラスベガスで開催する、世界最大級の学習型カンファレンスです。
今年は、2025年12月01日(月)~12月05日(金)に開催され、世界中から6万人以上のエンジニアらが集結しました。

このイベントでは、主に下記が実施され、AWSの最新テクノロジーを体感できる場となっています。
・AWSの最新サービス発表(Matt Garman(AWS CEO)による基調講演)
・技術セッション
・ハンズオン
・展示ブース
特に近年は、AI Agent、データ統合、セキュリティ、FinOpsといったテーマが注目を集めており、多くの参加者が実践的な知見を持ち帰っています。

AWS re:Invent 2025の会場

スクリーンショット 2025-12-14 161202.JPG
キャプチャ1. 各会場の地図 : 会場を結ぶ無料のシャトルバスあり IMG_0279.jpeg
キャプチャ2. 会場の1つであるVenetianの内観 IMG_0159 (1).jpeg
キャプチャ3. 会場の1つであるMandalay Bayの外観 IMG_0297.jpeg
キャプチャ4. 会場の1つであるVenetianの外観

注目していたテーマ

今回のAWS re:Invent 2025では、以下のテーマに特に注目して参加しました:
1. AWSのAI向けインフラの最新情報
2025年11月下旬、Google製のAIプロセッサ「TPU」をMetaが導入するという報道があり、大きな注目が集まりました。筆者としては、この動向を受けてAWSが新しくハードウェア製品を展開するのかに強い関心を持っており、基調講演での発表を楽しみにしていました。

2. AWSのAI関連サービス
現在、AWSはクラウドの世界市場で約3割のシェアを占めています。AzureやGCPが着実にシェアを伸ばす中、AWSがシェアNo.1の座を維持し続けるために、どのようなAI関連サービスを打ち出すのかに注目しました。

AWSが発表した主な内容

AI半導体 Trainium3の一般提供を発表、次世代品となる4の開発も表明
AIエージェント 安心して利用できるように行動範囲を設ける機能を提供
データセンター NVIDIA製の先端AI半導体「Blackwell Ultra」導入
AIモデル 24年発表の独自モデル「Amazon Nova」の改良版を4種類展開
外部のAIモデル活用 仏Mistral AIなどのオープン型の18種類の基盤モデルを追加
AI開発支援 企業固有のデータに合わせたモデル開発を支援、日本企業も採用

下記に、AWSが発表した新サービスの中で、筆者が注目したサービスについて記載します。

AWS Graviton5

  • ⾼いコストパフォーマンスを発揮するARMベースの独⾃設計CPU、AWS Graviton5プロセッサを発表
    • 3nmプロセスを採⽤
    • コア数が96から192の2倍に
    • コア⾃体の処理性能が25%⾼速
    • キャッシュ容量を5倍に増量
  • EC2ユーザのTop 1,000社をみると、98%がGravitonを利⽤
  • 過去3年間でAWSが追加した計算リソースの半分以上がGravitonベース
  • AWS Graviton 5を搭載したAmazon EC2 M9gインスタンスのプレビュー開始を発表
    image.png

Amazon EC2 Trn3 UltraServers

  • AWS Trainium 3を搭載したAmazon EC2 Trn 3 UltraServersを発表
  • より⾼速でコスト効率の⾼い⽣成AIのトレーニングを実現
    • 最⼤144チップのTrainium 3を搭載し、FP8で362PFLOPSの演算能⼒を備える
    • 前世代と⽐較し4.4倍の計算能⼒、3倍のスループット、4倍のエネルギー消費効率
  • 推論⽤途にも利用可能
  • GPT-OSSの推論において前世代⽐で3倍のスループットと4倍⾼速な応答時間を実現
  • Trainium 4のアナウンスもあり、FP8で3倍、FP4で6倍の演算性能を目指し、2倍のメモリ帯域幅を提供予定

Database Savings Plans

  • データベースサービスの1時間あたりの利⽤⾦額をコミットすることで、最⼤35%の費⽤を削減できる料⾦モデル、Database Savings Plansを発表
    • 対象サービス: RDS, Aurora, DynamoDB, ElastiCache (Valkey), DocumentDB(MongoDB互換), Amazon Neptune, Keyspaces for Apache Cassandra, Timestream(InfluxDB), Database Migration Service
    • 第7世代以降のインスタンスが対象。プロビジョンド/サーバレスが選択できるサービスでは双⽅が対象
    • インスタンスタイプの変更やDBエンジンの変更、利⽤サービスの変更、リージョン変更などを⾏っても、対象サービスの利⽤であればコミットの範囲内
  • 中国を除く全てのAWSリージョンで⼀般利⽤開始
    参照 : https://aws.amazon.com/jp/savingsplans/faqs/

AWS DevOps Agent

  • 問題発⽣時に、即座に対応を開始、根本原因を特定し解決までの時間を短縮するAWS DevOps Agentを発表
  • 経験豊富なDevOpsエンジニアと同様の⼿法で問題を踏査し、運⽤上の改善点を特定・提案する
    • リソースとその関係性、3rd partyモニタリングツールのデータ、運⽤⼿順書、コードリポジトリ、CI/CD構成などの情報からアプリケーションを理解
    • アラートが発報した瞬間に動作を開始し、⾃律的に優先順位をつけ、迅速な復旧のために稼働
    • 過去の問題をパターン分析し、予防のための改善に必要なアクションを提案
  • バージニアリージョンでプレビューを開始(プレビュー期間中は無料で利⽤可能)
    image.png

Amazon Nova Forge

  • Amazon Nova Forgeは、組織に特有の知識や専⾨知識を備える独⾃モデルの構築を容易にする、業界初のシンプルかつコスト効率の高いサービス

  • Amazon Novaがトレーニングされる過程のチェックポイントを始点として、お客様独⾃のモデルを作成可能

    • 「作りかけ(ある程度トレーニングされた)」モデルを公開し、「AWSが開発中のモデル」をユーザー側で開発する権利をサービスとして提供する
    • 独⾃のデータとAmazon Novaが利⽤するデータを組み合わせてトレーニングを実⾏可能
    • 強化ファインチューニングによるカスタマイズにも対応
    • 学習済みのAIモデルの性能が低下する 破滅的忘却(Catastrophic Forgetting)問題を克服
  • Amazon Nova ForgeのユーザはAmazon Nova 2 ProやOmniへの早期アクセスが提供される

  • バージニア北部で⼀般利⽤開始、数ヶ⽉で拡⼤予定
    image.png

  • Amazon Nova Forgeは、下記の企業でも利用されています

    • Reddit(ソーシャルニュースサイトを運営する企業)
    • Nimbus Therapeutics(自己免疫疾患の治療薬開発に特化した製薬会社)
    • NRI
    • Sony Group
    • Booking.com(オンライン宿泊予約プラットフォーム企業)
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      image.png

      Nimbus Therapeutics ; Nova Forgeを活用し、分子特性の予測、化学問題の推論、新規創薬候補の生成が可能な統合型創薬アシスタントを構築しています。実験室での試験に先立ち、数千の候補を計算機上で探索することで、コスト削減を図りつつ、より優れた医薬品を患者に迅速に届けられます。

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      NRI ; Nova Forgeは、オープンウェイトモデルに代わるコンパイル可能な代替手段として、業界特化型LLMの構築を可能にします。マネージドトレーニングインフラストラクチャを備えたSageMaker AI上で稼働させることで、Amazon Novaがキュレーションしたデータと自社所有データセットを組み合わせ、日本の金融サービス向けLLMのような専門モデルを効率的に開発できます。

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      SONY ; 多様な事業・業務向けに最先端AIを構築するため、Nova Forgeプログラムを活用しています。ソニーグループでは、Nova Forgeで開発したモデルを基盤とするAIエージェントを活用し、レビュー・評価プロセスの効率を100倍向上させることに挑戦しています。強化学習による微調整により、初期結果では大規模モデルを上回る性能を達成しつつ、Novaの低遅延性とコストパフォーマンスの恩恵を受けています。

最後に

AWS re:Invent 2025を通じて実感したのは、AWSが本格的に展開しているAIサービスを、日本企業も積極的に活用し、その存在感を一層強めているということです。基調講演では、Sony CDO 小寺剛氏が登壇し、どのようにAWSのサービスを活用しているかについて説明したりもしていました。
今後は、AI関連のサービスを含む多様なサービスを組み合わせながら、どれだけスピーディかつコスト効率よく、お客様に最適なユースケースを展開できるかが鍵になると考えます。その流れを肌で感じたAWS re:Inventでした。

おまけ

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Doodle Wall; 参加者が思い思いに描く黒板で、大半が企業名を書いて撮影していました

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The Fragrance Lab; 初日から行列のため、残念ながら参加できませんでした

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AWS Certified ; AWS資格保有者がおやつを食べたりしながら休憩したりしていました

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レストランにて

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MGMホテルにて

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Sports Forum; AWSの技術を活用して「科学的なトレーニング」を実現しているそうです

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House of Kiro; KIROの部屋に入ることも可能です
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