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Amazon EC2上のRed Hat Enterprise Linuxにリモートデスクトップ接続してElixir ReportをGUIインストールする手順

Last updated at Posted at 2017-04-20

クラウド環境のLinuxインスタンスに、帳票ツールのElixir Reportをインストールする手順をまとめています。

参考までに、以前の記事はこちら。
Amazon EC2上にRed Hatインスタンスを作成してElixir Reportをコンソールインストールする手順
Amazon EC2上のRed Hat Enterprise LinuxにX11転送でElixir ReportをGUIインストールする手順

今回は、Amazon EC2上のRed Hatインスタンスに、デスクトップ環境VNCサーバーをインストールして、WindowsからVNCクライアントを使って接続し、Elixir ReportのレポートサーバーをGUIインストールする手順を試してみたいと思います。

環境

Windows 8.1
Elixir Report 8.7J
UltraVNC 1_2_12 64bit
Amazon EC2 Red hat Enterprise Linux 7.3
tigervnc-server

Red Hatインスタンスを作成して、パスワード認証を許可する

  1. Amazon EC2上に、デフォルトの構成でRed Hatインスタンスを作成します。以前まとめた、Amazon EC2上にRed Hatインスタンスを作成してElixir Reportをコンソールインストールする手順[Red Hatインスタンスの作成と準備]を参考にしてください。

    セキュリティ設定のポートの開放では、レポートサーバーが使用するポート7001と、サンプルのTomcatで使用するポート9090だけでなく、VNCが使用するポート5901も追加する必要があるので、注意してください。

  2. Windowsから作成したインスタンスにSSH接続します。この記事ではTera Termを使用します。Tera Termのインストール手順については、こちらも以前の記事[SSH接続用にWindowsにTera Termをインストールする]を参考にしてください。

  3. Tera Termでインスタンスに接続したら、パスワード認証(PasswordAuthentication)を許可するように変更します。sshd_configは念のためバックアップを取っておいてください。変更後のsshd_configは次のようになります。

    $ cat /etc/ssh/sshd_config|grep Pass
    PasswordAuthentication yes
    #PermitEmptyPasswords no
    #PasswordAuthentication no
    #KerberosOrLocalPasswd yes
    
  4. sshdサービスを再起動します。

    $ sudo systemctl restart sshd.service
    
  5. ec2-userのパスワードを設定します。

    $ sudo –i
    $ passwd ec2-user
    パスワード入力
    
  6. Tera Termを新しく起動して、パスワードでログインできるか試してみます。

Red Hatに、デスクトップ環境とVNCサーバーをインストールする

  1. Tera TermでRed Hatインスタンスに接続して、パッケージのグループServer with GUIをインストールします。

    $ sudo yum grouplist
    $ sudo yum -y groupinstall 'Server with GUI'
    
  2. 次にVNCサーバーをインストールします。

    $ sudo yum –y install tigervnc-server
    
  3. VNCサーバーのパスワードを設定します。

    $ vncpasswd
    Password:
    Verify:
    
  4. VNCサーバーのユニットファイルをコピーします。

    cp -a /lib/systemd/system/vncserver@.service /etc/systemd/system /vncserver@:1.service
    
  5. コピーしたユニットファイルを編集して、<USER>の部分をログインユーザー名ec2-userで置き換えます。

    $ vi /etc/systemd/system/vncserver@:1.service
    ExecStart=/usr/sbin/runuser -l ec2-user -c "/usr/bin/vncserver %i"
    PIDFile=/home/ec2-user/.vnc/%H%i.pid
    
  6. ファイアウォールの設定にVNCサーバーを追加します。また、レポートサーバーが使用するポート7001も許可しておきます。

    $ firewall-cmd --permanent --zone=public --add-service=vnc-server
    $ firewall-cmd --zone=public --add-port=7001/tcp --permanent
    $ firewall-cmd --reload
    $ firewall-cmd --list-all
    
  7. rootでVNCのサービスを起動します。

    $ sudo su –
    # systemctl start vncserver@:1
    
  8. Windowsに、VNCクライアントとしてUltraVNCをインストールします。筆者は以下のサイトからダウンロードしてインストールしました。

    窓の杜 UltraVNCUltraVNC_1_2_12_X64_Setup.exe

  9. UltraVNC Viewer を起動して、VNC Serverの入力箇所にRed HatインスタンスのIP::ポート(またはIP:ポート)と入力して、Red Hatインスタンスのデスクトップに接続できることを確認します。
    1vnc接続成功.png
    接続できました。

Red HatへVNC接続してレポートサーバーのインストーラを実行する

  1. UltraVNC ViewerでRed Hatインスタンスに接続します。

  2. レポートサーバーのインストーラをTera TermからSCPで転送し、実行権限の設定を行います。この手順の詳細は、以前の記事、Amazon EC2上にRed Hatインスタンスを作成してElixir Reportをコンソールインストールする手順[レポートサーバーのインストーラをRed Hatに転送する]を参照してください。

  3. Tera TermまたはRed Hatインスタンスのコンソールを開き、必要なライブラリをインストールします。このライブラリインストールはコマンドインストール、X11転送でのGUIインストールでも行います。

    $ sudo yum -y install libc.so.6
    
  4. レポートサーバーのインストーラを次のコマンドで起動します。

    $ ./elixirreport87_linux64.bin
    

    2VNC_GUIインストーラ00.png

  5. その後の手順の詳細は、以前の記事、Amazon EC2上のRed Hat Enterprise LinuxにX11転送でレポートサーバーをGUIインストールする手順[GUIインストールを実行する]を参考に完了させてください。

インストールしたレポートサーバーを起動する

  1. レポートサーバーを起動するユーザーのLANG環境変数を日本語ロケールへ変更します。

    $ export LANG=ja_JP.UTF-8
    
  2. レポートサーバーをインストールしたディレクトリ以下の/binに移動します。筆者の環境では、/home/ec2-user/ElixirReport87J/bin/になります。

    $ cd /home/ec2-user/ElixirReport87J/bin
    
  3. レポートサーバーの起動シェルスクリプトを実行します。

    $ ./reportserver-start.sh
    

    ※"&"を付加することでバックグラウンド実行にします。

  4. 起動に成功すると、コンソール上に次のようにCopyrightが表示されます。

    INFO  [main] com.elixirtech.ers2.Main - Copyright 2016 Elixir Technology Pte Ltd
    INFO  [Thread-19] com.elixirtech.ers2.EnsureServerStarted - Checking server status
    
  5. Windows上のブラウザからレポートサーバーのWebインターフェースにログインしてみます。

    http://<パブリックIP>:7001
    

    3WebインターフェースURL.png

    【注意】ログイン画面が表示されないときは、以下のような原因が考えられます。
    ・レポートサーバーの起動に失敗している
    ・Red Hatインスタンスのセキュリティグループの設定で、ポート7001を追加していない
    ・Red Hatインスタンスのファイアウォール設定でポート7001を許可していない

  6. ログイン画面が表示されたら、デフォルトで用意されている次の管理者ユーザーでログインします。

    ユーザー名: admin
    パスワード: sa
    
  7. [リポジトリ]以下のサンプルテンプレートを実行してみます。[samples]‐[demo]-[sales2]-[sales2.rml]を選択して、出力形式に”PDF”を選んで[OK]をクリックすると、レポートが生成されます。
    4ロケールを日本語にして、PDFもできます.png

以上で完了です。

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