① はじめに
AWSでのインフラ構築、特にEC2インスタンスの作成自体は簡単ですが、実務では「既存ネットワークとの整合性」や「疎通確認の担保」に一番気を使います。
今回は、AIを単なる「清書係」ではなく 「設計のヒアリング担当」 として活用し、構築の抜け漏れを防ぎつつ、通信確立までを一気に進める手法を紹介します。
この記事の狙い
「何を作ればいいか」をAIに相談することで要件定義の漏れを防ぎ、誰でも同じ品質で構築・テストができる仕組み作りを目指します。
② AIが参照する情報のソースについて
AIは魔法で既存のAWS環境を覗き見るわけではありません。
この記事の手法では、 「AIが持つAWSのベストプラクティス知識」と、「人間が断片的に入力した現場のパラメータ(VPC IDやSG名など)」 をAIが統合して、一つの整合性取れた手順書に昇華させています。
AIに現場のパラメータを入力する際は、必ず社内のセキュリティポリシーに従い、機密情報のマスキング等に注意してください。
③ ステップ1:AIによる「ヒアリングシート」の生成
まず、設計の「あやふやさ」をなくすために、AIに「私に何を質問すべきか」を考えさせます。
📋 プロンプト例
指示
AWS上にLinuxのEC2を1台構築し、社内ネットワークからSSH接続できるようにしたいと考えています。
私は構築作業者です。正確な手順書を作成するために、私に対して「事前に確認・決定しておくべきネットワーク項目やパラメータ」を、箇条書きで逆質問してください。
これに対し、AIは「VPC ID」「許可するIP範囲」「キーペアの有無」などをリストアップしてくれます。これに答えるだけで、設計の抜け漏れがなくなります。
④ ステップ2:疎通確認まで含めた手順の自動生成
設計情報(パラメータ)が固まったら、構築後の「通信テスト」まで含めた手順を出力させます。
📋 プロンプト例
指示
以下の確定パラメータをもとに、EC2作成後の「通信疎通確認手順」を作成してください。
Linux上で実行する疎通確認コマンド(ping, curl等)を含めた、そのままコピペできる形式でお願いします。
パラメータ
VPC: vpc-12345
Subnet: subnet-abcde (Public)
SG: sg-01234 (Allow TCP 22/80)
接続先: 8.8.8.8 (外部疎通確認用)
💡 実行結果
AIが、単なる作成手順だけでなく 「正しく通信ができることを証明するための確認コマンド」 までセットで生成してくれました。これにより、インフラ構築で最も不安な「ネットワーク疎通」を確実にした状態で作業を終えることができます。
⑤ まとめ
AIを 「壁打ち相手」 にすることで、インフラ構築の心理的ハードルが下がります。
特に複雑なネットワーク要件がある際、AIにチェックリストを作らせる手法は、新人からベテランまで有効な標準化の手段になると感じました。