「考えているのに、考えがまとまらない。」
会議で意見を求められたとき、
頭の中では答えがあるはずなのに、言葉にするとまとまらない
資料を作っても、「結局何が言いたいの?」とフィードバックをもらう
タスクを書き出してみても、優先順位が決められず、気づけば締切だけが近づいている
社内発表や会議の中で、このような経験をしたことはないでしょうか。
そんなときにおすすめしたいのが、構造化思考のレッスンという一冊です。
タイトルにある"構造化"という言葉から、最初はロジックツリーやマトリクスなど、図の描き方を学ぶ本だと思っていました。
ですが、読み進めるうちに考えが変わります。
この本で伝えられていたのは、
「図を描く技術」ではなく、「考えを整理し、相手に伝わる形へ変換する技術」
だったのです。
この記事で伝えたいこと
AXLBIT株式会社の営業・マーケティング部の馬渡 @mawamawaです 。
本記事では、6月19日に開催された社内勉強会「AXLLAB」で発表した内容をもとに、
実際に私が社内発表資料や営業資料を作成する中で、
・どのように構造化を使ったのか
・何が変わったのか
・明日から実践できるポイント
を、自分の経験も交えながら紹介します。
構造化とは?
複雑なモノや情報を、目的に最適な形で、 視覚的にわかりやすくまとめること
一言で表すと、客観的に物事を見つめなおすことです。
構造化は、営業資料やプレゼンだけではなく、
会議、タスク整理、日常のコミュニケーションなど、あらゆる場面で活用できます。
本の中で紹介されている「構造化の5P」
本では、構造化を行うための考え方として「5P」が紹介されています。
Purpose
↓
Piece
↓
Perspective
↓
Pillar
↓
Presentation
Purpose(目的)
まず最初に考えるのは、「何のために整理するのか」です。
例えば同じタスク整理でも、
-
今日やることを決めたいのか
-
上司へ業務量を相談したいのか
では、整理する方法が変わります。
目的が決まっていなければ、どれだけ情報を集めても良い構造にはなりません。
Piece(断片)
次に、必要な情報をできるだけ細かく書き出します。
ここで重要なのは、「同じ粒度」で並べることです。
例えば、
営業資料を作る
提案内容を確認する
料金表を確認する
のように、一つひとつを具体的な行動レベルまで分解していきます。
Perspective(視点)
書き出した情報を、どんな視点で整理するかを決めます。
・目的に対する判断軸は何があるか考える
「目的ベース」
・出した断片の共通項を見つける
「断片ベース」
どちらかの視点で考えることがベースとなりなす。
目的ベースの場合
例えば大谷翔平選手のオフシーズンの活動であれば、
「来シーズンの成績につながるかどうか」
という視点で整理できます。
断片ベースの場合
仕事のタスク整理であれば、
「期限が近いかどうか」
という視点で整理しています。
構造化では、この視点選びが非常に重要になります。
Pillar(支柱)
決めた視点をもとに、情報をグループ化します。
例えば期限で整理するなら、
今日やること
今週やること
来週以降でも良いこと
というように、大きなまとまりを作ります。
この「塊」を作ることで、全体像が一気に見えやすくなります。
Presentation(表現)
最後に、整理した内容を最も伝わる形で表現します。
状況によって適した表現は異なります。
例えば、
などがあります。
「どんな図が描けるか」ではなく、「相手に一番伝わる表現は何か」を考えることが大切です。
知ったうえで考えてみる
正直に言うと、私も本を読み終えた直後は
「なるほど、いい考え方だな。」
で終わっていました。
しかし、ある社内発表の資料を作るとき、この5Pを実際に使ってみることにしました。
Before
思いついた順に書く
↓
情報が増える
↓
何が言いたいか分からない
↓
修正
After
新規のお客様に製品について知ってもらう
↓
必要情報に絞る
↓
各項目ごとに分類
↓
図などで説明
↓
完成
実際の変化
Beforeでは、伝えたいことをすべて詰め込もうとしていました。
契約管理
セルフサービス
自動化
API連携
導入事例
日本市場の特徴 etc...
とにかく「全部説明しよう」と考えていたため、情報量が多く、
何を一番伝えたい資料なのか自分でも分からなくなっていました。
しかし、5Pに沿って整理してみると、最初に考えるべきは目的でした。
今回の目的は
「新規のお客様に、自社製品の強みを知ってもらうこと」
でした。
目的が決まると、
「これは必要」
「これは今回は不要」
という判断がしやすくなり、情報を思い切って削れるようになりました。
その結果、資料全体も
日本市場の課題
自社製品で解決できる理由
4つの特徴
導入事例
という流れに整理でき、以前より相手に伝わりやすい構成になりました。
構造化を意識するようになってから、資料だけでなく普段の仕事でも変化を感じました。
最初に目的を考えるようになった
以前は「何を書こう」と考えていました。
今は「誰に何を伝えたいか」
から考えるようになりました。
情報を減らす勇気が持てるようになった
構造化は情報を増やすことではなく、必要な情報だけを残すことでした。
結果として、以前よりシンプルな資料が作れるようになりました。
相手目線で考えられるようになった
営業資料も社内発表も、「自分が話したいこと」ではなく、「相手が理解しやすい順番」で組み立てることを意識するようになりました。
おわりに
この本を読む前は、
「考えること」と「まとめること」は別の作業だと思っていました。
しかし実際は、
考えを整理することそのものが、構造化だったのです。
まだ私自身も実践している途中ですが、資料作成や会議、タスク整理など、仕事のさまざまな場面で活用できる考え方だと感じています。
もし、
資料がまとまらない
会議でうまく話せない
タスク整理が苦手
と感じている方は、一度「構造化」を意識してみると、新しい発見があるかもしれません。
参考文献
- 荒木博行
『構造化思考のレッスン――頭の中を整理して見える化する方法』




