1.tracerouteコマンドについて
tracerouteコマンドは、指定されたホスト(ホスト名もしくはIPアドレス)までパケットが伝わる経路を表示します。
pingコマンドでは、宛先からの反応がなかった場合、ホスト自身にもないがあるのか、ホストに到達するまでのネットワーク経路に問題があるのかは判別できませんが、tracerouteコマンドでは、宛先までのルータやホストが順に表示されるため、ネットワーク経路上に障害があった場合はその位置を特定できる可能性があります。
なお、tracerouteに応答を返さないルータは少なからずあります。それらはルータの管理者がセキュリティ上の理由などからそうした設定をしたものであり、第三者にはどうしようもありません。
なお、IPv6環境ではtraceroute6コマンドを使います。使い方はtracerouteコマンドと同じです。
2.tracerouteコマンド結果の読み方
以下はmacでの実行結果
% traceroute 8.8.8.8
traceroute to 8.8.8.8 (8.8.8.8), 64 hops max, 52 byte packets
1 aterm.me (192.168.10.1) 2.246 ms 1.108 ms 1.167 ms
2 ne-ote301.kddnet.ad.jp (118.155.198.251) 18.328 ms 6.110 ms 41.033 ms
3 142.250.160.73 (142.250.160.73) 8.711 ms 5.898 ms 5.306 ms
4 * * *
5 dns.google (8.8.8.8) 6.417 ms 6.225 ms 5.763 ms
上記の1〜3は、経由するルータのホスト名やIPアドレス、レスポンス時間がリストとなって表示されます。
4は、このルータはtracerouteに反応しないように設定されていると思われる。
5を見ると、目的とするIPアドレスの機器から返事が返ってきたことがわかる。