Raspberry pi とはなんなのか
Raspberry piと聞くと、なんだか難しい物を取り扱わなければならないような気になる方が多いと思う。
なんかちっちゃいコンピュータで色々とできるらしい、ということが漠然とわかるだけで、具体的なイメージがわかないのは、実際に使用し始める前までは私もそうだった。
実際は、普通の小さなデスクトップPCと変わらない。
最近のものではWifiやBluetoothも内蔵しているし、内部ではOSだって稼働しており、ブラウザでYoutubeを見ることのみならず、なんとデフォルトでマインクラフトまで遊べてしまったりもする(機能限定版)。
場合によってはOS自体をWindowsやiOSに変える事もできるようだ。
さて、そんな Raspberry pi だが、それ単体ではできないことがあった。
それは「アナログ信号」の取り扱いである。
Raspberry pi pico の登場
Raspberry pi をどのような場面で使用することが考えられるかというと、そのうちの一つにセンサー値のインターネット共有がある。
受け取ったセンサー値をインターネットに送信し、遠隔で対象を観察することを可能にする。
しかし、各種センサーから送られてくる信号は、基本的にはアナログ信号であることが多く、Raspberry pi 単体ではその信号を受け付けることができない。
なので、その役目を外部のデバイスへ委ねる必要がある。
これまでは、その役目は MCP3008マイコンや各種 Arduino などが担っていたが、いよいよ Raspberry pi シリーズからマイコンが登場した。
それが、Raspberry pi pico である。
Arduino micro との比較
姿形が似ている物を3つ取り寄せて並べてみた。
真ん中が、今話題となっている Raspberry pi pico で、右が Arduino micro である。
左はついでに買ってみたSTM32F103、こちらも一応マイコン。
これまでは、どうやらアナログ入力制御のマイコンは Arduino というくらいには、Arduinoが幅を利かせていたらしい。
現に、アナログ制御を色々と調べてみたが、真っ先に出てきたのは Arduinoだった。
なので今回は、 Raspberry pi pico と Arduino micro を比較してみることにする。
Raspberry pi pico | Arduino micro | |
---|---|---|
使用言語 | MicroPython, C, C++ | Arduino言語 |
出力電源 | 3.3V | 3.3V, 5V |
アナログ入力端子数 | 3 | 12 |
デジタル入出力端子数 | 25 | 12 |
初期設定 | 必要 | 不要 |
クロック周波数 | 133 MHz | 16 MHz |
初期設定 | 必要 | 不要 |
価格(税込) | 550円 | 2,851円 |
Raspberry pi pico は以下のようにして初期設定を必要とする。
https://qiita.com/izuki_y/items/93a86c3de203acb82317
USBメモリーライクに使うことができるということだが、容量がそこまで大きくはないだろうからそのように使用するのは避けたほうがいいだろう。
Raspberry pi には Thonny という IDE が標準で備わっており、Raspberry pi pico をUSB接続すれがそのままプログラム開発を開始することができるという親和性の高さも魅力だ。
なお、MicroPython は python3互換の言語である。
出力電源に5Vがなく、アナログ入力ピンも3つしかないのが気になる点ではあるが、クロック周波数は8倍近く開きがある。
そして何より気になるのがお値段である、pico は何故こんなに安いのか。
appendix
アナログ入力3つしかないの結構厳しくないか。