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Spresenseで楽器を作る第一歩

Last updated at Posted at 2022-12-19

はじめに

先日elchikaで開催された『2022年 SPRESENSE™ 活用コンテスト』にてギターを制作しましたので、
初期プロトの作成方法を共有したいと思います。

Arduinoについては情報が多いですが、Spresenseで同じようなことをやろうとすると、つまづくことも多いかと思います。
Spresenseを使って楽器を作ってみたい!、と思った方の第一歩になれば幸いです。

作るもの

タッチセンサーとスイッチを使った楽器を制作します。
ギターやバイオリン同様、左手で音程を決め、右手で音を出す方式です。

仕組み

  • 音程のコントロール(左手):
    • タッチセンサーの値をSpresenseのポートで読み取り、その値を周波数としてBeepライブラリに渡します
  • 発音のコントロール(右手):
    • スイッチのON/OFFをSpresenseのポートで読み取り、ONの間だけ音を鳴らします。
    • また、ONの時にLEDを点灯させます。

image.png

必要なもの

  • Spresense(本体、拡張ボード)
  • PC
  • USBケーブル
  • タッチセンサー
    • メーカー:spectrasymbol
    • 型番:TSP-L-0300-103-1%-RH
  • ブレッドボード
  • 抵抗(2kΩ)
  • ジャンパー線×9
  • スイッチ(4本足)
  • 赤色LED
  • イヤホン
  • 板(任意)
  • マジック(任意)

事前準備

以下セットアップが終わっている状態とします。
具体的な作業方法は、参考文献1の第1章に沿って実施しました。

  • Arduino IDE のインストール
  • Spresenseの初期設定
    • 拡張ボード取り付け
    • Spresense用USBドライバーのインストール
    • Spresense Arduino Board Packageのインストール
    • Spresense ブートローダのインストール

作り方

1. 配線

以下画像のように接続します。

  • 回路図
    image.png

  • 全体
    image.png

  • 基板
    image.png

  • タッチセンサー
    image.png

  • Spresense(拡張ボードにはイヤホンを挿しておきます)
    image.png

2. 組み込み

Arduino IDEを使用し、以下をSpresenseに書き込みます。

#include <Audio.h>

int LED_PIN = 13;  // 13ピンをLEDに割り当て
int INPUT_PIN = 8; // タクトスイッチからの入力を8ピンに割り当て
int val;
int beep_switch;

AudioClass *theAudio;

//初回セッティング
void setup()
{
  //シリアル通信。
  Serial.begin(9600);

  theAudio = AudioClass::getInstance();
  theAudio->begin();
  puts("initialization Audio Library");

  theAudio->setPlayerMode(AS_SETPLAYER_OUTPUTDEVICE_SPHP, 0, 0);

  pinMode(LED_PIN, OUTPUT);         // LEDに繋いだピンを出力に設定
  pinMode(INPUT_PIN, INPUT_PULLUP); // タクトスイッチに繋いだピンを入力に設定
}

//メイン処理(以下が無限ループする)
void loop()
{
  val = digitalRead(INPUT_PIN);   // 入力ピン(タクトスイッチ)の状態を読み取る
  digitalWrite(LED_PIN, 1 - val); // 入力ピンの状態によりLEDの点灯・消灯

  // アナログ入力をpotとして取得
  int pot = analogRead(0);
  int freq = 100 + pot/2; // ボトム100Hzにpot値を加えて音程を変化

  if (val == 0){
    // valが0の時、ビープをONにする
    beep_switch = 1;
    Serial.println(freq); //周波数をモニター
  } else{
    // valが0の時、ビープをOFFにする
    beep_switch = 0;
    Serial.println(freq);
  }

  // setBeep(ON/OFF,音量 0がmax, 周波数)
  theAudio->setBeep(beep_switch, 0, freq);

  // theNote(pos).timeだけ待つ。s→ms換算ため1000している。
  usleep(100); // ms
}

3. 音程をメモ(任意)

タッチセンサーは音程のコントロールが難しいので、音階をメモしておくと演奏しやすいです。
板に固定し、マジックでメモするのがオススメ。

image.png

終わりに

無事、作れたでしょうか?
ここまでできると、色々なアイデアを試しやすくなると思います。
Spresenseを使って、面白い楽器を作っていきましょう!

参考文献

  • Spresenseの初期設定
    • 「SPRESENSEではじめるローパワーエッジAI」、太田義則
  • タッチセンサーを使った楽器の作り方
    • 「Arduinoではじめる手作り電子楽器」、中西宣人
  • 『2022年 SPRESENSE™ 活用コンテスト』、elchika
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