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ポケモンに学ぶシステム開発【第1章:戦術編 第3話】~状態異常・成長~

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Last updated at Posted at 2026-05-27

:blue_book: シリーズまとめ

はじめに

前回の記事では、エンジニアと作業をポケモンのタイプに分類し、
案件に対するエンジニアのアサインを考えてみました。

今回はさらに世界観を広げて、

  • 状態異常
  • 経験値と進化
  • 技PP
  • ジムリーダー
  • 伝説のポケモン

について整理します。

状態異常

システム開発には、ポケモンでいう「状態異常」に近いものがあります。
しかも厄介なのは、HP(工数)ではなく、行動そのものを阻害することです。

☠️ どく:技術的負債

症状

  • 修正のたびに別の場所が壊れる
  • コードを読むだけで疲れる
  • 開発速度が徐々に落ちる

特徴

すぐには致命傷になりません。

しかし、

  • 応急処置
  • コピペ修正
  • 「あとで直す」

を続けると、毎ターン継続ダメージが発生します。
しかも長期案件ほど効いてきます。

🔥 やけど:炎上状態

症状

  • 残業増加
  • 判断力低下
  • レビュー品質低下
  • 会話が荒れる

特徴

やけど状態になると、本来の攻撃力(生産性)が下がります。
つまり、頑張っているのに火力が出ない状態になります。

さらに怖いのは、周囲へ伝染することです。

❄️ こおり:仕様凍結

症状

  • 変更できない
  • 改善提案が止まる
  • 誰も触れなくなる

特徴

「安定」と「停止」は違います。
仕様凍結が進みすぎると、壊したくないから何も変えられない状態になります。

😴 ねむり:長時間会議・承認待ち

症状

  • 思考停止
  • 作業停止
  • 判断待ち
  • 仕事が進まない

特徴

行動不能になります。
さらに厄介なのは、本人たちは「仕事をしている感」があることです。

⚡ まひ:属人化

症状

  • あの人しか分からない
  • 作業が止まる
  • レビューできない

特徴

まひ状態になると、行動確率が下がる
つまり、

  • 担当者待ち
  • 確認待ち
  • レビュー待ち

が増えていきます。
そして担当者が休むと全滅します。

😵 こんらん:仕様変更

症状

  • 実装方針が毎回変わる
  • 仕様が定まらない
  • 人によって言うことが違う

特徴

混乱状態では、自分を攻撃するようになります。
つまり、「作っては壊し」「修正しては戻し」を繰り返します。

経験値と進化

エンジニアは経験値によって進化します。
ただし、レベルを上げれば自動進化するわけではありません。

進化条件

ポケモンと同じで、進化には条件があります。

レベルアップ型

  • CRUD開発
  • 保守
  • 小規模改修

など、経験を積めば進化。

通信交換型

独学だけでは進化しづらいタイプです。

  • レビュー文化
  • チーム開発
  • 設計議論

など、他者との関わりで進化。

進化の石型

  • 大規模障害
  • 炎上案件
  • リーダー経験

など、特定イベントで急成長。
かなり痛いですが、進化効率は高いです。

進化キャンセル

現場ではよくあります。

  • まだ実装だけしたい
  • 設計やりたくない
  • 管理側へ行きたくない

結果、「レベルは高いのに未進化」の状態になります。

ただし進化しないから弱いわけではありません。
進化後では代替できない役割を持つこともあります。

技PP

開発現場で見落とされがちですが、エンジニアにもPPがあります。

PP消費

消費PP
障害解析
設計
レビュー
単純実装

強技ほどPP消費が重いです。
つまり、難しい仕事ほど連発できないのです。

PP切れ

PP切れすると

  • 雑実装
  • 思考停止
  • レビュー漏れ
  • 判断ミス

つまり、技は撃てるが命中率が下がる状態になります。

強い技の危険性

強い技を持っている人に仕事を集中させると、PP切れを起こします。
その結果

  • 最強アタッカーが機能停止
  • チーム全体崩壊

になります。

ジムリーダー

ジムリーダーはPMです。

PMの主な役割は、最前線で戦うことではなく、「誰をどこへ出すか」を判断することです。

良いジムリーダー

  • 相性を見る
  • バランスを見る
  • 無理な戦いを避ける

つまり、「誰をどこへ出すか」を考えています。

ダメなジムリーダー

  • とりあえず強そうな人を投入
  • 全員アタッカー
  • 相性無視

これは、レベルの高いポケモンだけで四天王に挑むようなものです。
タイプ相性で普通に負けます。

伝説のポケモン

稀に現場にいる

  • フロントできる
  • バックできる
  • DBできる
  • インフラできる
  • マネジメントできる

みたいな「何でもできる人」です。

扱いが難しい

伝説のポケモンと同じで

  • 数が少ない
  • 確保困難
  • 過労しやすい

という特徴があります。

最大の問題

みんなこう考えます。

「この人がいれば何とかなる」

その結果

  • 全案件へ召喚
  • 全レビュー依頼
  • 全障害対応

となります。

つまり、伝説のポケモンを秘伝要員にしている状態です。
さらに、伝説のポケモンを前提に設計されたチームは、その人が抜けた瞬間に崩壊します。

おわりに

ここまで整理すると、本当に強いチームが見えてきます。
それは、「伝説1人に頼るチーム」ではありません。

強いチームの特徴は

  • 状態異常対策がある
  • PP管理できている
  • 相性で編成している
  • 控えメンバーがいる
  • 役割分担されている

つまり、ちゃんとパーティ戦しているチームです。

こうして整理すると、システム開発はRPGや対戦ゲームに近いです。

  • 適材適所
  • リソース管理
  • 状態異常対策
  • パーティ編成

どれか1つ欠けるだけで、簡単に全滅します。
逆に言えば、「強い個人」より「噛み合ったパーティ」の方が強いです。


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