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エンジニアのためのプロンプト設計【基本編】

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Last updated at Posted at 2026-03-15

はじめに

前回の記事では、プロンプトを書くときのテンプレートを紹介しました。

今回はなぜそのテンプレートが有効なのかを解説します。

これらを理解すると「なんとなく書くプロンプト」から、「設計されたプロンプト」にレベルアップできます。

役割を与える(Role Prompting)

AIに役割を与える手法です。

AIは役割を与えないと、一般的な立場から回答します。
そこで、役割を与えると、その専門家の視点で回答します。

例えば、次のようなプロンプトです。

あなたはシニアソフトウェアアーキテクトです。
次の設計をレビューしてください。

役割を与えることで

  • 視点が明確になる
  • 回答の専門性が上がる
  • 説明の粒度が安定する

という効果があります。

背景を伝える(Context Setting)

状況や背景をAIに伝える手法です。

AIは背景を与えないと、一般的で広い回答になります。
そこで、背景を与えると、状況に合った具体的な回答になります。

あなたはバックエンドエンジニアです。

.NET MVCのWebアプリケーションを開発しています。
SQL Serverを使用しています。

この環境でパフォーマンス改善の方法を教えてください。

背景を伝えることで

  • 回答の具体性が上がる
  • 技術選択の精度が上がる
  • 不要な説明が減る

という効果があります。

条件を与える(Constraint Prompting)

AIの回答に条件や制約を与える手法です。

AIは条件を与えないと、実現できない方法も含めて提案します。
そこで、条件を与えると、現実的な解決策に絞った回答になります。

次の制約を守って回答してください

- C#で実装する
- .NET Frameworkを使用する
- 外部ライブラリは使わない

条件を与えることで

  • 回答のブレを防ぐ
  • 実現可能な解決策になる
  • 実務に近い回答になる

という効果があります。

手順を指示する(Instruction Prompting)

AIに何をしてほしいかを明確に指示する手法です。

AIは指示が曖昧だと、回答の構造や分析の深さがばらつきます。
そこで、手順を指示すると、整理された回答になります。

次の手順で回答してください

1. 問題点を整理する
2. 原因を分析する
3. 改善案を提示する

手順を指示することで

  • 回答の構造が整理される
  • 分析の抜け漏れが減る
  • 問題解決の精度が上がる

という効果があります。

出力を指定する(Output Schema)

AIの出力形式を指定する手法です。

AIは出力形式を指定しないと、回答の形式が毎回変わることがあります。
そこで、出力形式を指定すると、安定した形式で回答します。

次の形式で出力してください

問題:
原因:
解決策:

出力を指定することで

  • 回答形式が安定する
  • 自動処理と連携しやすくなる
  • 必要な情報を整理して取得できる

という効果があります。

実践例:プロンプト設計を使った質問

最後に、今回紹介したプロンプト設計を使った実践例を紹介します。

例えば、設計レビューをAIに依頼する場合です。

# 役割
あなたはシニアソフトウェアアーキテクトです。

# 目的
次の設計の問題点と改善案を知りたいです。

# 前提
C#の.NET MVCアプリケーションを開発しています。
SQL Serverを使用しています。
現在、データアクセス処理が遅いという問題があります。

# 制約
- .NET Frameworkを使用しています
- 外部ライブラリは追加できません
- 既存のDB構造は大きく変更できません

# 入力データ
以下が現在の設計です
(設計書やコードをここに貼る)

# 出力形式
次の形式で回答してください

問題点:
原因:
改善案:

おわりに

プロンプト設計の基本を意識するだけで、「とりあえずAIに聞く」状態から「AIをツールとして使う」状態へ変わります。

今回紹介した5つのテクニックは、特別な技術ではありません。
これは、普段エンジニアが自然に行っていることです。

テクニック 目的 先輩エンジニアに相談する例
役割を与える 誰として回答するか 誰に相談するか(アーキテクト、DBなど)
背景を伝える どんな状況か 開発環境(.NET MVC、SQL Serverなど)
条件を与える どんな制約か 技術制約(外部ライブラリ不可など)
手順を指示する 何をしてほしいか 相談内容(原因分析、改善案など)
出力形式を指定する どんな形式で出すか 回答形式(問題・原因・解決策など)

つまり、プロンプト設計とは「AIとの会話技術」ではなく、仕事を整理する技術とも言えます。

これがプロンプト設計の本質です。

次回の中級編では、AIの思考を引き出すテクニックを紹介します。

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