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Next.jsとNuxt.jsの違いについてまとめてみました

Last updated at Posted at 2025-01-01

Next.jsとNuxt.jsはどちらも人気のあるフレームワークで、Webアプリケーションの構築に使用されますが、異なるJavaScriptライブラリに基づいて設計されています。それぞれの特徴と違いを以下に比較して解説します。

React.jsとVue.jsの違いは以下を参考にしていただけると幸いです!

React.jsとNext.jsの違いは以下を参考にしていただけると幸いです!

1. 基本情報

観点 Next.js Nuxt.js
ベース React Vue.js
開発元 Vercel Nuxt Labs
初リリース 2016年 2016年
目的 SSRやSSGをReactで実現 Vue.jsをベースにしたSSRやSSGの実現

Next.jsとNuxt.jsは、どちらもWebアプリケーション開発において人気の高いフレームワークです。それぞれ異なるJavaScriptライブラリをベースにしており、目的や設計思想にも違いがあります。以下では、両者の基本情報について詳しく解説します。

1. ベース

Next.js

ベース: React

  • Next.jsは、Facebook(現Meta)が開発したJavaScriptライブラリであるReactをベースに構築されています。
  • Reactはコンポーネントベースのライブラリで、宣言的なUI構築と仮想DOMを用いた効率的なレンダリングを特徴とします。
  • Next.jsは、このReactのエコシステムを最大限活用しつつ、サーバーサイドレンダリング(SSR)や静的サイト生成(SSG)などの機能を付加したフレームワークです。

Nuxt.js

ベース: Vue.js

  • Nuxt.jsは、Google出身の開発者エヴァン・ユーが設計したVue.jsをベースにしています。
  • Vue.jsはHTMLベースのテンプレートと直感的なデータバインディングを特徴としており、初心者からプロフェッショナルまで幅広い層に支持されています。
  • Nuxt.jsは、Vue.jsのシンプルさを保ちながら、SSRやSSGといった高度なレンダリング機能を提供します。

2. 開発元

Next.js

開発元: Vercel

  • Next.jsは、クラウドデプロイメントプラットフォームを提供するVercel(旧Zeit)によって開発されました。
  • Vercelは、Next.js専用に最適化されたホスティングサービスを提供しており、開発からデプロイまでを一貫してサポートします。
  • Next.jsの開発は、Vercelによる継続的なメンテナンスとアップデートにより、最新のWeb技術が取り入れられています。

Nuxt.js

開発元: Nuxt Labs

  • Nuxt.jsは、Nuxt Labsによって開発およびメンテナンスされています。
  • Nuxt Labsは、Vue.jsエコシステムの拡張を目指し、Vue.jsコミュニティと密接に連携してフレームワークを成長させています。
  • Nuxt.jsはオープンソースとして開発されており、Vue.js開発者を中心とした幅広いコミュニティによる貢献も強みの一つです。

3. 初リリース

Next.js Nuxt.js
2016年 2016年
  • Next.jsは、2016年に最初のバージョンがリリースされました。当時はReactのSSR機能が限られていたため、Next.jsがその分野を補完する存在として注目されました。
  • Nuxt.jsも同年にリリースされ、Vue.jsの採用が増える中で、SSRやSSGの需要を満たすための重要なツールとして成長しました。

4. 目的

Next.js

  • 目的:
    サーバーサイドレンダリング(SSR)や静的サイト生成(SSG)をReactで実現すること。
    • Next.jsは、Reactの強力なUI構築機能を活かしながら、Webアプリケーションのレンダリングを最適化するために設計されました。
    • 特に、次のような目的で使用されます:
      1. パフォーマンス向上:
        • SSRを活用して初回ロードを高速化し、検索エンジン最適化(SEO)を実現。
      2. 柔軟なレンダリング:
        • SSRだけでなく、静的サイト生成(SSG)や増分的静的再生成(ISR)をサポート。
      3. 拡張性:
        • Reactのエコシステムと統合されており、大規模なWebアプリケーションに適しています。

Nuxt.js

  • 目的:
    Vue.jsをベースに、SSRやSSGを簡単かつ効率的に実現すること。
    • Nuxt.jsは、Vue.jsの直感的な開発体験を保ちながら、Webアプリケーションのレンダリングを効率化するために設計されました。
    • 主な目的は以下の通り:
      1. 開発の迅速化:
        • Vue.jsのエコシステムを統合し、最小限の設定で開発を開始できる。
      2. 一貫性のある設計:
        • Vue RouterやVuexを標準で統合し、統一された開発環境を提供。
      3. 柔軟なモード切り替え:
        • SSR、SSG、SPA(シングルページアプリケーション)モードを切り替えて利用可能。

2. 技術スタック

観点 Next.js Nuxt.js
ベースライブラリ React Vue.js
レンダリング方式 SSR, SSG, ISR, CSR SSR, SSG, SPA
状態管理 ReduxやReact Contextなどを選択肢から選ぶ Vuexが標準統合(Piniaもサポート)
ルーティング ページベースのルーティング Vue Routerが標準で統合
エコシステムとの統合 TypeScriptやReactエコシステム全般と簡単に統合 Vue CLIやプラグインで迅速にセットアップ

Next.jsとNuxt.jsは、それぞれ異なるJavaScriptライブラリ(ReactとVue.js)を基盤にしており、技術スタックにも独自の特徴があります。以下では、両者の技術スタックについて詳しく解説します。

Next.js

1. Reactを基盤とした構築

  • Next.jsはReactに基づいて構築されています。
  • Reactのコンポーネントベースのアプローチを活用し、UIを小さな再利用可能な部品に分割して効率的に開発できます。

2. TypeScriptやReactエコシステムとの統合

  • TypeScriptのサポートが公式に組み込まれており、静的型チェックにより安全性と可読性の高いコードが記述可能です。
  • Reactの既存のライブラリやツール(Redux、React Routerなど)との統合が簡単で、柔軟な開発が可能です。

3. ユニバーサルレンダリング

  • **サーバーサイドレンダリング(SSR)クライアントサイドレンダリング(CSR)**をシームレスに統合。
  • 必要に応じて静的サイト生成(SSG)や増分的静的再生成(ISR)も活用でき、柔軟なレンダリング方式を選択可能。

4. 幅広いエコシステム

  • React Nativeを活用したモバイル開発や、Next.js専用ホスティング(Vercel)との連携が強力です。

Nuxt.js

1. Vue.jsを基盤とした構築

  • Nuxt.jsはVue.jsをベースにしており、Vueのテンプレート構文リアクティブなデータバインディングを活用して直感的なUI構築が可能です。
  • Vueの双方向データバインディングにより、フォームやインタラクティブなコンポーネントの実装が容易です。

2. 標準統合されたツール

  • Vue Router(ルーティング)やVuex(状態管理)が公式エコシステムとして統合されており、初期設定が不要。
  • 開発者は最低限の設定でSSR、SSG、SPAを始められます。

3. デフォルトで整備されたエコシステム

  • プロジェクトのセットアップ時に最適化された開発環境を提供(例: Vue CLIと統合)。
  • プラグインシステムにより、プロジェクトを簡単に拡張可能。

4. 柔軟なレンダリングモード

  • SSRをデフォルトでサポートしつつ、静的サイト生成(SSG)や完全なクライアントサイドレンダリング(SPA)に切り替え可能。

3. レンダリングの違い

レンダリング手法 Next.js Nuxt.js
SSR 必要に応じてページ単位で有効化 デフォルトで有効
SSG 柔軟にページごとに設定可能 自動的に静的生成されることが多い
ISR 特定の時間間隔で静的ページを再生成(Next.js独自の機能) カスタマイズが必要
SPA 部分的なCSRに適している 簡単にSPAモードを構築可能

Next.jsとNuxt.jsのレンダリング機能については、それぞれが持つ技術スタック(ReactとVue.js)に基づき、いくつかの違いと類似点があります。以下では、各レンダリング手法(SSR、SSG、ISR、SPA)における共通点と具体的な違いを詳しく解説します。

1. SSR (Server-Side Rendering)

共通点

Next.jsNuxt.jsのどちらも、SSRをサポートしています。SSRでは、サーバー側でHTMLを生成し、完全なHTMLとしてクライアントに送信します。

  • 主なメリット:
    1. 初回描画が速い(SEO対策に効果的)。
    2. ユーザーが受け取るHTMLが完全な状態であるため、検索エンジンがインデックスしやすい。

相違点

特徴 Next.js Nuxt.js
デフォルトの挙動 SSRはオプション(明示的に選択する必要がある) SSRがデフォルト(サーバーレンダリングが優先)
サーバーレンダリングの方法 APIルートを活用してデータを取得しつつSSR可能 VuexやAxiosを組み込み、データ取得を簡素化
  • Next.js: SSRの適用はページごとに設定可能。APIルートを活用して、バックエンドからデータを取得し、それをサーバーサイドでHTMLに埋め込みます。
  • Nuxt.js: SSRがデフォルト設定であり、データ取得やレンダリングが簡潔に書けるように設計されています。VuexストアやAxiosモジュールとの統合により、データ取得が統一されています。

2. SSG (Static Site Generation)

共通点

Next.jsとNuxt.jsのどちらもSSGをサポートしており、ビルド時にHTMLファイルを生成します。

  • 主なメリット:
    1. ページの読み込みが非常に高速。
    2. サーバー負荷を削減(静的ファイルはCDNで提供可能)。
    3. キャッシュが容易。

相違点

特徴 Next.js Nuxt.js
生成の手順 getStaticPropsgetStaticPathsでデータを取得 自動的に静的生成(特定の設定なしで対応)
柔軟性 ページごとに個別設定可能 設定は全体的に適用
  • Next.js:
    SSGを有効にするには、各ページでgetStaticPropsを記述し、必要なデータをビルド時に取得します。柔軟性が高く、動的なルートの生成もgetStaticPathsで設定可能です。
  • Nuxt.js:
    デフォルトでSSGが有効になっている場合が多く、特に追加設定を行わなくても、静的ページを生成できます。動的なルートの管理もnuxt generateコマンドで自動的に処理されます。

3. ISR (Incremental Static Regeneration)

Next.js

  • 概要:
    Next.js特有の機能で、SSGの欠点(ビルド後のデータ更新が反映されない)を補います。ISRでは、指定した時間間隔で静的ページを再生成するため、データが最新の状態に保たれます。
  • 用途:
    1. 頻繁にデータが更新されるが、完全なSSRは不要な場合。
    2. SEOが重要なブログやニュースサイト。
  • 設定例:
    export async function getStaticProps() {
      const data = await fetchData();
      return {
        props: { data },
        revalidate: 60, // 60秒ごとに再生成
      };
    }
    

Nuxt.js

Nuxt.jsでは、ISRに直接対応する機能は提供されていませんが、on-demand static regeneration(リクエストに基づく再生成) のような仕組みを追加のカスタマイズで実現することが可能です。
以下は、Nuxt.jsで**On-demand static regeneration(リクエストに基づく再生成)**を実現するための設定例です。

1. サーバーサイドでAPIエンドポイントを作成

ファイル名: server/api/regenerate.js

const fs = require('fs');
const path = require('path');
const axios = require('axios');

module.exports = async (req, res) => {
  const targetPage = req.query.page;

  if (!targetPage) {
    return res.status(400).json({ message: 'page parameter is required' });
  }

  try {
    // 対象ページの静的HTMLを取得
    const response = await axios.get(`https://your-site.com/${targetPage}`);
    const outputDir = path.join(__dirname, '../../dist', targetPage);

    // 静的ディレクトリにHTMLを書き込み
    fs.writeFileSync(`${outputDir}.html`, response.data);

    res.status(200).json({ message: 'Page regenerated successfully' });
  } catch (error) {
    console.error(error);
    res.status(500).json({ message: 'Failed to regenerate page', error });
  }
};
2. クライアントサイドで再生成をトリガー

Vueファイル例: pages/admin.vue

<template>
  <div>
    <h1>Page Regenerator</h1>
    <input v-model="page" placeholder="Enter page name" />
    <button @click="regeneratePage">Regenerate Page</button>
    <p v-if="message">{{ message }}</p>
  </div>
</template>

<script>
export default {
  data() {
    return {
      page: '',
      message: '',
    };
  },
  methods: {
    async regeneratePage() {
      try {
        const response = await this.$axios.$get(`/api/regenerate?page=${this.page}`);
        this.message = response.message;
      } catch (error) {
        this.message = 'Failed to regenerate page';
      }
    },
  },
};
</script>
3. APIエンドポイントの設定

Nuxt.jsプロジェクトのサーバー設定
nuxt.config.jsにAPIエンドポイントを登録します。

export default {
  serverMiddleware: [
    { path: '/api/regenerate', handler: '~/server/api/regenerate.js' },
  ],
};

手順
  1. APIエンドポイント: /api/regenerate?page=対象ページ名 で対象ページを再生成。
  2. 静的ファイル出力: 再生成されたHTMLがdist/対象ページ名.htmlに保存される。

この設定で、必要なページをリクエストに基づいて動的に再生成することが可能になります。

4. SPA (Single Page Application)

共通点

Next.jsとNuxt.jsのどちらも、クライアントサイドレンダリング(CSR)をサポートしています。SPAモードでは、初回ロード以降のページ遷移がクライアント側で処理されます。

相違点

特徴 Next.js Nuxt.js
モードの選択 明示的にSPAとして構成可能 mode: 'spa' で簡単にSPA化
ユースケース CSRを部分的に活用 フルCSRアプリの構築が簡単
  • Next.js:
    SPAとして完全に動作させる場合、明示的に構成が必要です。通常は、SSRやSSGの恩恵を受ける部分的なCSRを好んで使用します。
  • Nuxt.js:
    デフォルト設定でCSRモードを選択することができ、純粋なSPAアプリの構築が簡単です。

4. 学習曲線と開発効率

観点 Next.js Nuxt.js
学習曲線 中程度~難しい 簡単~中程度
前提知識 React、状態管理ツール、API構築などの理解が必要 Vue.jsの基本的な構文を学ぶだけで十分
開発効率 柔軟性が高いが、設定が必要 デフォルト設定が豊富で迅速に開始可能
初心者の扱いやすさ 初心者にはやや難しい 初心者でも簡単に使い始められる
プロトタイプ開発 構成に時間がかかる場合がある 短期間での開発に最適

Next.jsとNuxt.jsは、それぞれ異なる学習曲線と開発効率の特徴を持っています。ReactとVue.jsという異なる基盤に基づいているため、必要な知識や設定の量が異なり、開発者の経験やスキルに応じて適性が分かれます。

Next.js

学習曲線

  • Reactの知識が前提:
    Next.jsはReactに基づいているため、Reactの基本的な概念(JSX、コンポーネント設計、仮想DOMなど)を理解していることが前提になります。
  • 追加の技術スタック:
    大規模なプロジェクトでは、以下のような追加知識が求められる場合があります:
    • TypeScript: 型の安全性を向上させるが、学ぶ必要がある。
    • 状態管理ツール(例: Redux、Recoil、Context API): 状態管理に複数の選択肢があるため、選定と学習が必要。
    • API構築: Next.jsのAPIルートや外部サービスとの連携に関する知識。

開発効率

  • 柔軟性が高い分、設定が必要:
    SSRやSSG、ISRなどの設定はページごとに細かく制御できるため、柔軟性が高い一方で、初心者には構成の複雑さが障壁となることがあります。
  • カスタマイズ性:
    大規模プロジェクトでは、柔軟なカスタマイズが可能で、高い開発効率を実現できます。
  • 学習コスト:
    初心者がReactとNext.jsを同時に学ぶ場合、学習コストが高いと感じることがある。

Nuxt.js

学習曲線

  • Vue.jsのシンプルさ:
    Nuxt.jsはVue.jsを基盤としているため、Vueの直感的なテンプレート構文やリアクティブなデータバインディングが活用でき、初心者にも親しみやすいです。
    <template>
      <h1>Hello, {{ name }}</h1>
    </template>
    <script>
    export default {
      data() {
        return {
          name: 'World'
        };
      }
    };
    </script>
    
  • 統一されたエコシステム:
    Vue Router(ルーティング)やVuex(状態管理)が標準で統合されているため、追加設定が少なく、すぐに開発を始められます。

開発効率

  • デフォルト設定が豊富:
    Nuxt.jsはSSRやSSGをデフォルトでサポートしており、特に小規模~中規模のプロジェクトでは、初期設定をほとんど気にせずに開発を進めることができます。
  • 一貫性のある開発環境:
    Vue.jsエコシステム内の統一されたツール(VuexやVue Router)が使えるため、学習後の生産性が高いです。
  • 迅速なプロトタイピング:
    開発の手間を省く仕組みが整備されており、短期間でのアプリケーション構築に適しています。

5. コミュニティとサポート

観点 Next.js Nuxt.js
コミュニティ規模 Reactエコシステム全体が大規模 Vueエコシステム全体が中規模
ドキュメント 充実しているが、自由度が高いため選択肢が多い わかりやすく統一感がある
サポート Vercelによる企業サポートが強力 Nuxt LabsとVueエコシステムによる支援

Next.jsとNuxt.jsはどちらも強力なコミュニティとサポート体制を持っていますが、ベースとなるライブラリやフレームワークの影響を受け、それぞれ特性が異なります。以下では、「コミュニティ規模」、「ドキュメント」、「サポート」の観点から詳しく比較します。

1. コミュニティ規模

Next.js Nuxt.js
Reactエコシステム全体が大規模: Reactを基盤としたエコシステムが非常に広範で、多くのライブラリやツールが利用可能。 Vueエコシステム全体が中規模: Vue.jsコミュニティが中心で、専用ツールが充実しているが、Reactほどの規模はない。

特徴の違い

  • Next.js:

    • Reactを基盤としているため、Reactエコシステムの恩恵を受けており、膨大な数のライブラリ、プラグイン、サードパーティツールが利用可能です。
    • 世界中に広がる大規模な開発者コミュニティがあり、問題解決や新しい技術の共有が活発です。
  • Nuxt.js:

    • Vue.jsを基盤としているため、Vueエコシステムに依存します。Reactに比べてコミュニティ規模は小さいですが、活発で親しみやすい雰囲気があります。
    • 特にアジア圏での人気が高く、中国や日本などで広く採用されています。

2. ドキュメント

Next.js Nuxt.js
充実しているが選択肢が多い: 機能の自由度が高いため、すべてを把握するには時間がかかる。 わかりやすく統一感がある: Vue.jsと統合された仕組みの説明が明確で、初心者でも理解しやすい。

特徴の違い

  • Next.js:

    • ドキュメントは非常に詳細で、初心者向けのチュートリアルから高度な設定例まで網羅されています。
    • ただし、SSR、SSG、ISR、CSRといった多様な機能を理解し、それぞれを適切に使い分けるには一定の学習が必要です。
    • 公式サイト: Next.js Documentation
  • Nuxt.js:

    • ドキュメントは統一感があり、シンプルな構造でVue.jsエコシステムと密接に関連付けられています。
    • 初心者がプロジェクトを始めやすいように、基本的な設定や機能が直感的に説明されています。
    • 公式サイト: Nuxt.js Documentation

3. サポート

Next.js Nuxt.js
Vercelによる企業サポートが強力: Vercelがホスティングやデプロイを一貫してサポート。 Nuxt LabsとVueエコシステムによる支援: 開発者が参加しやすい親しみやすい環境。

特徴の違い

  • Next.js:

    • 開発元のVercelは、Next.js専用のホスティングサービスを提供しています。デプロイが簡単で、CI/CDやパフォーマンス最適化機能も充実しています。
    • 企業レベルのプロジェクト向けに、有償サポートやプレミアム機能が利用可能です。
  • Nuxt.js:

    • Nuxt Labsは、Vue.jsエコシステムと密接に連携しており、開発者が直接サポートに参加しやすい環境を提供しています。
    • 開発者コミュニティが小規模ながらも活発で、公式フォーラムやSlackなどで質問がしやすい雰囲気があります。

6. 使用例・選択ポイント

Next.jsとNuxt.jsは、それぞれ異なる技術スタック(ReactとVue.js)を基盤としており、適用例や選択ポイントが異なります。以下では、使用例と選ぶべきポイントを比較し、どのようなプロジェクトに適しているかを明確にします。

1. 使用例

観点 Next.js Nuxt.js
適用例 大規模なReactベースのWebアプリ 中小規模のVueベースのWebアプリ
動的Webアプリ 多くのページを持つWebサービスに最適 管理ツールやダッシュボードなど
静的サイト ブログ、Eコマースサイト 企業サイト、ポートフォリオ

Next.jsの使用例

  1. 大規模Webアプリケーション:
    • 複雑な状態管理が必要なプロジェクト(例: Facebook、Instagram)。
    • 多くの動的なページを持つサービス(例: Airbnb)。
  2. 静的サイト生成(SSG):
    • 高度なSEO対策が必要なブログやマーケティングサイト。
    • 大規模なEコマースサイト。

Nuxt.jsの使用例

  1. 中小規模Webアプリケーション:
    • 管理ツールやダッシュボード(例: 社内アプリケーション)。
    • スモールスタートのスタートアッププロジェクト。
  2. 静的サイト生成(SSG):
    • ブランドの企業サイトやポートフォリオ。
    • 簡単に構築できる中小規模のブログ。

2. 選択ポイント

Next.jsを選ぶべき場合

  • Reactをベースにしたアプリケーションを構築したい場合。
    • Reactエコシステム全体と統合し、大規模なプロジェクトに対応可能。
  • 大規模で複雑なアプリケーションが対象の場合。
    • 動的なページや複数の状態管理ツールを活用する必要があるプロジェクト。
  • 高性能なSSRやISRが必要な場合。
    • リアルタイムでデータが更新されるサイトや、高いSEO対策を求めるプロジェクトに適しています。

Nuxt.jsを選ぶべき場合

  • Vue.jsをベースにしたアプリケーションを構築したい場合。
    • Vueの直感的な構文を活用し、初心者にも扱いやすい環境を提供。
  • 初期設定の手間を減らし、迅速に開発を始めたい場合。
    • Vue RouterやVuexが標準で統合されているため、追加設定が不要。
  • 中小規模のアプリケーションや静的サイトを効率的に構築したい場合。
    • プロトタイプ開発やシンプルな企業サイト、ブログなどに最適。

まとめ

Next.jsとNuxt.jsは、どちらもモダンなWebアプリケーション開発において強力なフレームワークであり、共にSSR(サーバーサイドレンダリング)やSSG(静的サイト生成)などの機能を備えています。しかし、それぞれが異なる技術スタック(ReactとVue.js)を基盤としており、設計思想や適用範囲には違いがあります。

Next.jsの特徴と適性

  • Reactエコシステムに基づいた柔軟性:
    Next.jsは、Reactを基盤としており、高い柔軟性とカスタマイズ性を持っています。SSR、SSG、ISRなどの高度なレンダリング方式を組み合わせることで、複雑で動的なアプリケーションにも対応可能です。

  • 適したプロジェクト:

    • 大規模で複雑なアプリケーション(例: Facebook、Airbnb)。
    • SEOが重要なブログやEコマースサイト。
    • 高度な状態管理や多数のページを持つ動的Webサービス。
  • 対象ユーザー:
    Reactの知識があり、カスタマイズ可能な環境を求める開発者やチーム。

Nuxt.jsの特徴と適性

  • Vue.jsの直感的なシンプルさ:
    Nuxt.jsは、Vue.jsを基盤としており、初心者でも扱いやすいシンプルな構文とデフォルト設定を提供します。標準でSSRやSSGをサポートし、迅速にプロジェクトを開始できます。

  • 適したプロジェクト:

    • 中小規模の管理ツールやダッシュボード。
    • ブランドの企業サイトやポートフォリオ。
    • 初期構築の手間を省きたい短期プロジェクト。
  • 対象ユーザー:
    Vue.jsの初心者や、スピーディーな開発を求める開発者やチーム。

選択のガイドライン

Next.jsを選ぶべき場合

  • 高度なレンダリング方式(ISRなど)を活用したい。
  • 大規模で複雑な状態管理や動的ページを持つプロジェクトに取り組む。
  • Reactを基盤にした既存エコシステムやライブラリを活用したい。

Nuxt.jsを選ぶべき場合

  • Vue.jsを基盤にしたシンプルで直感的な開発を行いたい。
  • 初期設定の手間を減らし、迅速にプロジェクトを開始したい。
  • 中小規模のWebアプリケーションや静的サイトを構築したい。

Next.jsとNuxt.jsは、どちらも強力な機能を持つフレームワークであり、プロジェクトの要件やチームのスキルセットに応じて最適な選択が可能です。

  • Next.jsは、柔軟性と拡張性を求める開発者やチームにとって最適な選択肢です。
  • Nuxt.jsは、迅速で効率的な開発を求めるプロジェクトや、初心者がVue.jsで始めるのに適したフレームワークです。

選択の鍵は、「プロジェクトの規模」と「求められる開発体験」にあります。それぞれのフレームワークの強みを活かし、成功するWebアプリケーションを構築しましょう。

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