4
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

Gemini×HTMLで高品質なスライド作成に挑戦した試行錯誤ログ

4
Last updated at Posted at 2025-12-15

このの記事は、Ateam LifeDesign Advent Calendar 2025 16日目の記事になります。

デザインセンスに自信のないエンジニアによる、Geminiで「カッコいいスライド」を作ろうとした奮闘記です。

1. 結論(TL;DR)と成果物

今回たどり着いた「勝ちパターン」は次のとおりです。

  1. Gemini × HTML出力
    PowerPointなどのGUIツールは使わない。我々の共通言語である「HTML/CSS」としてGeminiに出力させる
  2. 1枚ずつ生成(マイクロステップ)
    一気にスライド全部作っては失敗の元。1スライドごとに「生成→プレビュー→修正」を繰り返すアプローチによりクオリティを担保する
  3. 最後はPuppeteerでPDF化
    HTMLをブラウザレンダリングのままPDF化して、デザイン崩れを防ぐ

※ 2つの資料に関しては、登壇者に変わって資料を作りました。そのため名前は伏せていいます。

成果物


2. 「カッコいい資料」が作りたい

きっかけは、社内LTへの登壇でした。

普段の私は、デフォルトのテーマに箇条書きを並べただけの、簡素なスライドを作成しています。しかし今回のLTは少し気合を入れたい。端的にいうと 「ちょっと小洒落た登壇資料が作りたい」

しかし、私にはデザインスキルがありません。センスもない。

そこで立てた作戦がこれです。
「今どきのAIエージェントなら、俺のセンスのなさをカバーして、勝手にいい感じにしてくれるんじゃないか。」

この楽観的な他力本願から、すべては始まりました。

3. パートナー選定を兼ねた骨子づくり

まずはスライドの構成(骨子)作りです。ここではClaude(Opus 4.5)とGemini 3.0 Proの両方に同じプロンプトを投げて比較実験を行いました。

  • Claude:論理的で破綻がない。教科書どおりで優等生。
  • Gemini:ちょっと表現がエモーショナルで、アイデアの広がり方が面白い。

自分の感覚にフィットしたGeminiの案を採用しました。ここで「Geminiを相棒(クリエイティブ担当)にする」と決めたことが、後の展開に大きく影響します。

4. いざ本番、そして散る

構成が決まったので、意気揚々とスライド生成に入りました。しかし、ここで最初の壁にぶち当たります。

試行1:Gemini Canvas(スライド生成機能)

Gemini Canvasでスライドを作ってみました。確かにスライドにはなります。しかし、漂う 「これじゃない感」。なんかデザインがイケてないのです。

試行2:NotebookLM

次に、資料を読み込ませてNotebookLMで解説資料を作ってみました。内容は完璧です。しかし、ここでも漂う 「これじゃない感」

そして、最大の問題は、修正ができないことでした。
PDFや画像として出力されてしまうと、誤字一文字直すのにも生成し直しです。当然、挿絵やレイアウトの微調整などできるはずもありません。

5. 気づき(ブレイクスルー)

行き詰まった私は、ふと考えました。

「いきなり最終成果物を一気に作ろうとするのが良くないのでは。」

「中間成果物をHTML&CSSで出力させれば、デザインの質を担保しつつ、手直しも簡単にできるのではないか」

これがブレイクスルーでした。
Geminiに対して、「スライドを作って」ではなく、試しに次のように指示を変えました。

「この構成の内容を、1ページずつ、Tailwind CSSを使ったモダンで洗練されたHTML(16:9)として出力して。デザインはMaterial UI風にシンプルで」

出てきたコードをCanvasで開いた瞬間、ガッツポーズが出ました。
「これだ。めっちゃカッコいい。」

コードベースであれば、Geminiへの指示も正確にとおります。「背景をもう少しダークに」「h1のフォントサイズを3remに」といった指示が、CSSとして即座に反映される。

1ページずつ「生成 → レビュー → 修正指示」を繰り返し、スライドという名のHTMLファイルを量産していきます。

6. 新たな壁:配布どうする問題

HTMLで最高のスライドができました。アニメーションもCSSでヌルヌル動きます。
しかし、現実に引き戻される課題が発生します。

「で、この最高なHTMLをどうやって配布用・登壇用の資料にするの。」

  • HTMLファイルを送る → 画像パスが切れるし、相手がブラウザで開く手間がかかる
  • HTMLをGASに変換して、Googleスライドで実行 → 実行時エラーが多すぎて使い物にならない
  • GeminiにPDF変換を依頼 → レイアウト崩壊した謎ファイルが生成される

ただ、ここに関しては社内LTということもあり、いったん「登壇時は自分のPCでHTMLをブラウザ表示すればいいや」と問題を先送りしました。

7. いったん、まとめ

この手法のメリデメです。

メリット・デメリット

メリット:

  • デザインの質:それっぽいインフォグラフィックなデザインのスライドが作れる
  • 柔軟性:CSS変数を1つ変えれば、全体のトーン&マナーを一瞬で変更可能
  • 指示の出しやすさ:CSSのクラス名やHTMLタグを指定することで、AIエージェントに正確に指示が出せる

デメリット:

  • 時間がかかる:ページを1枚ずつ作る=AIエージェントとのラリーが増えるので、一括生成と比べてどうしても時間がかかる
  • 配布用資料の問題:HTMLファイルなのでローカル以外の取り扱いが面倒

8. 配布用資料をどうしたか

登壇はHTMLで乗り切れますが、結局、どうしてもきれいなPDFにしたかった私は、最後の手段に出ました。
「HTMLのレンダリング結果をそのままPDF化すればいい。そう、Puppeteerだ。」

しかし、自分でスクリプトを書くのは面倒です。そこで、もう一人の相棒・Claude Codeの出番です。

:「Puppeteerを使って、全スライドを一括でPDF化するスクリプトを作成して。レンダリング待ち時間を考慮してね」

数秒後、完璧なPDFが生成されました。
ブラウザの見た目そのまま、1pxのズレもない美しいPDFです。

9. 結論

デザインツールを使わずとも、コードベースのアプローチでモダンなスライドは作れます。
「GeminiにHTMLでスライドを作らせる」。これが、デザイン苦手エンジニアが見つけた2025年の最適解でした。


ここまで長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
「すごい!真似してみよう!」と思ってくださった奇特なエンジニアの皆様。

最後に、今回の試行錯誤を経てたどり着いた 「真理」 をお伝えして締めくくりたいと思います。

そうです、 Genspark に課金したらこんな苦労をしなくてすみます。
正直、始める前から薄々感づいてはいました。
でも、エンジニアの意地が勝ってしまったのです。

現場からは以上です。
よい年末を。

4
2
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
4
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?