プロセッサの命令セットアーキテクチャ
プロセッサ(CPU)の命令セットアーキテクチャには、CISCとRISC
があります。
RISC
RISCはCISCが持つ処理効率の悪さを改善するために提案
された方式です。
RISCでは、極力単純で短い機械語命令だけを実装し、専用の論理回路で高速に実行できるようにしています。こうすることによって、各命令の処理時間を均一化
し、パイプライン処理などの処理速度向上技術を実装しやすく
しています。
しかし、用意される命令が単純で少ないため、プログラミングの手間はCISCに比べて増大します。また、単純な命令を実行する専用の論理回路
によって構成されているため、拡張性に乏しい点もデメリットにあります。プログラムを追加すれば機能を追加できるCISCに比べると、自由に拡張性は困難です。
P133
実装方式:ワイヤードロジック
命令語長: 固定、短い
メリット: 1命令の処理が単純で高速化しやすい。パイプライン向き
デメリット: 1命令では単純な処理しかできない
命令セットアーキテクチャとは?
命令セットアーキテクチャとは、
CPUの回路を直接動作させるために2進数で書かれた機械語の命令や内部構造などの仕様を規格化
することで、プログラミング言語から抽象的に扱いやすくしたもの。命令セットアーキテクチャが同じであれば、集積化が進んでCPU内部の構造が変わってしまっても同じソフトウェアを実行できる。
命令セットアーキテクチャは、
CPUの動作について「こうすればこう動く」ということを定めた
ものです。ソフトウェア側から見たCPUの動かし方とその結果について仕様を定めた
もので、実際のCPU内部をどのように実装するかには触れていません
。入力と出力が規定通りならば中身の処理は何でもOKというわけです。このように仕様と切り離された内部実装のことをマイクロアーキテクチャ
と呼びます。