More than 1 year has passed since last update.

はじめてのプッシュイン端子台(Push-in)

Last updated at 2022-03-13Posted at 2022-03-12

概要

配電盤を製作する際、日本人（？）は配線をネジで止めるのが大好きな民族とのことで（某ドイツ端子台メーカー営業マンより）線材の末端に丸端子やY端子を圧着して端子台にネジで止めている方が多いと思います。
ねじ止めはネジを緩める、端子にネジを入れる、端子台に固定する、トルクを確認するというスキルが必要なのとネジを締め忘れてルーコン障害の発生する要因にもつながったりします。
また、業界によってネジどめ一箇所に圧着端子は2個までとか、圧着端子1個に配線一本までという生産技術標準という縛りがあったりして配線が増え、ネジで固定する箇所が増える傾向があります。

プッシュイン端子台のメリット・デメリット

・メリット
ネジ接続と比較すると差し込むだけなので、製造工数低減
トルク管理してネジを締めるという管理が不要。
差し込むだけなので誰でも作業ができる。
盤を小型化できる。
電極が保護されているので安全
端子台に配線チェック用のテスト穴があるのでチェックが容易。

・デメリット
端子台、リレーソケットがネジ端子タイプと比べて割高。
新たにフェルール端子用圧着工具の導入が必要。

端子台、リレーソケットが安ければプッシュイン端子台の導入がスムーズに行くのですが、製造工数が低減する事で生産効率が上げられます。

プッシュイン端子を使用した配線を始めるには？

工具を揃える

プッシュイン端子を圧着する工具を揃えましょう。
プロな方はフェニックスコンタクト、ワゴジャパン、ワイドミュラー製の圧着工具を購入してください。
圧着形状ですが、四角形と６角形があります。

圧着形状	差し込みやすさ	接触面積
四角形	○	◎
六角形	◎	○

・フェニックスコンタクト

・ワゴジャパン

・ワイドミュラー

フェルール端子を揃える

配線に使用する線材の太さに合わせてフェルール端子を揃えます。
メーカーは調達しやすいメーカーを選定すれば良いです。
下表は0.5sqむき8mmのフェルール端子を選んだ時の各社型名違い一覧です。

メーカー	型名
Amazon,Ebay,Aliexpress	E0508
フェニックスコンタクト	AI0.5-8WH
ミスミ	MFL0.5-8WH
ニチフ	NF0.5-8
ワイドミュラー	H0.5/14 OR
ワゴジャパン	FE0.5-8N-WH