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iOS その2Advent Calendar 2016

Day 2

TodayExtension を objective-c から Swift 3.0 へ移行するときにやったこと

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全てのソースを Swift へ移行したいと思いつつも時間はかかるし、まずは核となる機能よりも周辺から段階的に進めたいと、みなさん考えると思います。私もそうでした。

そこで、まずは TodayExtension を objective-c から Swift 3.0 へ移行することにしました。そして、つい最近移行が完了しました。ネット上の TodayExtension の情報は古いものが多く、いろいろ調べたので、誰かの参考になればと思い、Qiitaに投稿する。

移行前

  • TodayExtensionは objective-c のみ使用している
  • 本体アプリは objective-c と Swift 3.0 の両方を使ってる
  • 本体アプリは -Prefix.pch を作成して共通で使い回すクラスのヘッダーファイルをまとめてある
  • objective-c から Swift を利用するとき、いちいち -Swift.h を import するのが面倒なので -Prefix.pch に書いている

移行後

  • TodayExtensionは全て Swift 3.0 になった :tada:
  • TodayExtensionは本体アプリの -Prefix.pch-Swift.h-Bridging-Header.h を参照している :tada:
  • 本体アプリは objective-c と Swift 3.0 の両方を使用中

移行完了までにやったこと

1. TodayExtension の -Prefix.pch を作成

  • TodayExtensionでも -Prefix.pch を作成する。そして、本体アプリで使用しており、かつ TodayExtension でも使用したい objective-c のヘッダーファイルを書いておく
  • 次に TodayExtension でも使用したい objective-c のクラスを、本体だけでなく TodayExtension でもビルドの対象にする。
  • このとき Target Membership にチェックを入れるのは実装ファイル(.m)のみでOK
実装ファイル(.m) の Target Membership にチェック

2. TodayExtension の -Bridging-Header.h を作成

  • 全てのファイルを一度に Swift へ移行するとバグやデグレする可能性が高いので、一つ一つ順番に Swift へ移行していく
  • -Bridging-Header.h を作成して TodayExtension の全てのヘッダーファイルを -Bridging-Header.h に書いておく
  • Swift にしたものから順にコメントアウトして、最後に -Bridging-Header.h ごと削除すれば安全に移行できる

3. Swiftにする

  • 黙々と TodayExtension のソースを Swift に書き換える
  • -Swift.h-Prefix.pch に書いておき、objective-c のクラスに import する手間を省く

4. -Prefix.pch-Bridging-Header.h-Swift.h の参照先を変更

  • TodayExtension を Swift に書き換えた後、-Prefix.pch-Bridging-Header.h-Swift.h の参照先を本体アプリのものに変更する
  • 参照先の変更は TARGETS の TodayExtension > Build Settings > Basic > Combined から検索すれば、下記の項目がヒットする
-Prefix.pchの参照先 -Bridging-Header.h と -Swift.h の参照先
  • これで本体アプリと TodayExtension が共通して同じファイルを参照するため、TodayExtension の -Prefix.pch-Bridging-Header.h-Swift.h は不要になる
  • これで無事移行完了、お疲れ様でした

番外編:TodayExtension の Cell に View がうまく表示されない

Swiftへの移行とは関係ないけど、TodayExtension で少し困ったことがあった。本体アプリで表示したいグラフを TodayExtension の Cell に表示しようとするが、動作が不安定でうまく Cell に表示されない (たまに、うまく表示されたりもするから、やっかいだった)。

TodayExtension のメモリは限られたものしか割り当てられないので、重い処理などは推奨されていない。けど、TodayExtension にグラフを表示したい。そこで、直接グラフのカスタムViewを Cell に利用するのではなく、 UIGraphicsBeginImageContextWithOptionsUIImage に書き出して、それを TodayExtension の cell.imageView?.image に利用することでうまくいった。

GraphView
func image() -> UIImage? {
        
    self.backgroundColor = .clear
    UIGraphicsBeginImageContextWithOptions(self.frame.size, false, UIScreen.main.scale)
    let context = UIGraphicsGetCurrentContext()
    self.layer.render(in: context!)
    let image:UIImage = UIGraphicsGetImageFromCurrentImageContext()!

    return image
}
TodayExtensionのUITableViewCell
self.imageView?.image = graphView.image()

最初は UIGraphicsBeginImageContextWithOptions の処理が重かったりして上手くいかないかもと思い、UserDefault にグラフの画像を保存しておき、 TodayExtension ではそれを利用する方法をとってみたが、そこまでしなくても、直接Viewから、UImage を作成して TodayExtension 側に渡すだけでうまく表示できた。

グラフなどの複雑なカスタムViewを TodayExtension に表示したいけど、うまく表示できない場合、UIGraphicsBeginImageContextWithOptionsUImage にして利用すれば上手くいくかもしれません。

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