はじめに
わたしがGoogle UX Design Certificateで得られた素晴らしい体験を、特に重要だと思われるポイントを小さく分割して、わかりやすく簡潔に紹介していきます。
興味があれば、ぜひ Google UX Design Certificateを受講してみてください。
UXリサーチ・プラン
UXリサーチの旅を始める準備はできましたか?最初のステップであるリサーチの計画を立てることから始めましょう。
計画には、7つの要素が含まれている必要があります。
1.プロジェクトの背景
『このリサーチを行うことになったきっかけは何ですか?』
長い説明する必要はなく、数行で十分です。
私たちは、犬の散歩をしてくれる人を見つけて、スケジュールを立てるのに役立つ新しいアプリを作成しています。主なユーザーエクスペリエンスである犬の散歩の世話をしてくれる人を見つけて予約することが、ユーザーにとって簡単にできるかどうかを調べる必要があります。
プロジェクトの背景を確立することで、リサーチ開始時にチーム全員が同じ見解を持つことができます。そして、分析と洞察の全体的な質に対する自信を深める ことができます。
2.リサーチのゴール
『どのようなデザインの問題を解決しようとしているのか?』
長い説明する必要はなく、数行で十分です。
犬の散歩アプリが使いにくいかどうかを判断する。
開発ライフサイクルのどの時期にリサーチを行うかによって、3つのカテゴリーに分類されます。
時期 | ゴール |
---|---|
設計開始前 | 製品を作る理由や作るべきかどうか そもそもニーズがあるのかどうか |
設計段階 | 製品をどのように構築するか ユーザーの問題を解決するためにどのような機能が必要か |
製品発売後 | 製品が期待通りに機能したかどうか 私たちがデザインしたアプリが常連ユーザーを惹きつけ、維持できるかどうか |
3.詳細な質問
『あなたの疑問は何でしょうか?』
- ユーザーがアプリで犬の散歩者を見つけて予約するのにかかる時間はどれくらいか?
- ユーザーがドッグウォーカーを予約するまでのユーザーフローや手順から何がわかるか?
書き方のコツ
- 実用的である。その質問に答えるための明確な方法を特定できる必要があります。
- 具体的で、広すぎない。具体的な質問に答え、意味のあるデータを得たいものです。
- 質問内容が誘導的でない。質問は中立的な表現にし、質問に対する特定の答えを想定しているように聞こえないようにしましょう。
書き方の方法
書き方によって、リサーチ方法を定量的または定性的なものにするか決まります。
方法 | 質問内容 | 例 |
---|---|---|
定量的 | 数を数えたり測ったりすることで収集できるデータに焦点を当てる | 平均して、ユーザーは週に何回、アプリを通して注文を依頼しますか? |
定性的 | 物事がなぜ、どのように起こるかについての観察に焦点を当てる | 注文するとき、ユーザーが最も不満に思ったことはなんですか? |
4.KPI
『リサーチゴールに向けた進捗をどのように測定するのか?」』
何人のユーザーが犬の散歩のための検索を完了したか?
1)タスクにかかる時間
フォームへの入力、購入、その他のユーザーアクティビティが含まれます。一般的に、ユーザーがタスクを実行するのにかかる時間が短いほど、UXデザインは効果的です。
2)ナビゲーション・検索の使用数
Webサイトにアクセスしたとき、ナビゲーションバーを使ってサイト内を移動するのか、それとも、検索バーを利用して探しているものを入力するでのしょうか?どちらが正しいということはありません。しかし、このKPIが、人々が一方のナビゲーション方法を他方よりもはるかに多く使用していることを示す場合、結果としてデザインを調整した方がよいかもしれません。
3)ユーザーエラー率
例えば、カートをチェックアウトしようとしたときに、間違ったアイコンをクリックしてしまった場合などです。ユーザーエラー率は、UXを改善する必要がある箇所を指摘するのに役立ちます。
4)ドロップオフレート
どれだけのユーザーがエクスペリエンスを放棄したかを示します。つまり、購入などのエンドポイントに到達する前に、どれだけのユーザーがやめてしまったかを示しています。飽きたのか、やりたいことができずにイライラしたのか。いずれにせよ、デザインを繰り返すごとに離脱率を減らしていきたいものです。
5)コンバージョンレート
増加させたい数値です。ユーザーが希望する行動を完了した割合を測定するものです。例えば、ユーザーに複数のステップを踏んでもらい、購入に至ってもらいたいとします。コンバージョンレートは、実際に購入に至ったユーザーの割合を示しています。
6)システムユーザビリティスケール(SUS)
「私のアプリはどれくらい使いやすいか」という質問に答えたい場合、定量的な答えが必要であれば、SUSが役に立ちます。SUSは設計のユーザビリティを測定するためのアンケートです。SUSでは、ユーザーはデザインの使いやすさに関する10のステートメントに賛成か反対かを尋ねられます。以下のような記述です。
通常、これらの6つのKPIを全て使用することはないでしょう。実際にはリサーチゴールに最も近いものをいくつか選びます。
5.方法論
『どのようにデータを収集し、データを取得したらどのように分析するのでしょうか?」』
- 3月12日と3月13日にユーザビリティスタディを実施する予定です。
- 3月12日は通常営業時間内、3月13日は営業時間外に実施します。
- 5人の参加者に個別にインタビューします。
6.参加者
『参加者は誰、そしてどのような特徴を持っていますか?」』
フルタイムの仕事を持ち、週に1回以上活動に出かける犬の飼い主の参加者を募集する
参加者の絞り込み
- リサーチに参加してもらう人の主な特徴のリストを含める。
- それぞれの特徴について、きちんとした理由を持たせる。
- 参加者のタイプは、リサーチゴールに基づいて選択する。ただし、選択した参加者が結果に偏りを与えないようにしましょう。
スクリーナー調査
参加者候補が希望する特性を満たし、多様な人々を代表しているかどうかを確認する最善の方法は、スクリ-ナー調査です。スクリーナー調査とは、参加者候補が調査研究の要件を満たしているかどうかを判断するための詳細な質問リストです。
スクリーナー調査を作成する際、多様な背景、視点、能力を持つ参加者からフィードバックを得ることは、デザインがアクセス可能で公平であることを保証するために重要です。
どうやって参加者を見つける?
ターゲット | 説明 |
---|---|
既存ユーザー | 既存のユーザーベースを持つ企業に対してリサーチやデザインを行う場合、その確立されたコネクションのグループから参加者を募集する。 |
オンライン | ソーシャルメディア、オンラインデザインコミュニティ、あるいは有料のリサーチ人材紹介会社を利用する。 |
Hallway Testing | 直接人に声をかける方法で募集する。少人数の参加者を募集する場合、時間が限られている場合、無料で調査を行いたい場合などに有効です。 |
7.スクリプト(台本)
最後に、参加者に尋ねる質問の台本を作成します。その台本は、あなたが測定しようとしているKPIに関連していることを確認してください。
アプリで犬の散歩を予約しようとしたとき、何か困難に直面しましたか」と尋ねる。
スクリプトを使用する理由
- 指示を忘れないようにすること
- 参加者ごとに言葉を統一すること
ヒント
- 各インタビューで同じ質問セットを使用する。
- 自由形式の質問をする。
- 「もっと詳しく教えてください」と言って、詳しく説明するように促す。
- 同じ質問をさまざまな角度からする。
- 他のユーザーについて言及しない。
- 誘導尋問を行わない。