はじめに
「サービスをリリースしたけど、最初の登録フォームで離脱率が高い…」
「ユーザーに価値が伝わる前に、確認メールのステップで諦められてしまう…」
こうした“初回体験の壁”を越える打ち手としての ゲストログイン。
そのための要所をまとめたメモです。
1. なぜゲストログインか
理由は単純で、価値が見える前に離脱されないために。
まず触ってもらい、雰囲気と初期価値を体験してもらう。そこで「データを保存したい」「続きをやりたい」という自然な本登録への動機を生みます。
2. 設計の三原則
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1クリックで開始
押した瞬間に体験が始まること。 -
権限は薄く(乱用されない)
読み取り中心。CSVや画像/動画など重量級APIは不許可。 -
本登録へ1アクション昇格(データはそのまま)
同一user.idのままrole: guest → memberに切替える設計を推奨。
3. 最小設計セット
3.1 入口:APIとトークン発行
POST /api/auth/guest_login
HTTP/1.1 201 Created
Authorization: Bearer <JWT>
Content-Type: application/json
{
"message": "Guest user created successfully",
"user_id": "guest_uuid_12345"
}
3.2 JWT の運用
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発行:アプリ側のエンコーダで JWT を生成(例:
Warden::JWTAuth::UserEncoder相当) - 寿命:短寿命(数十分〜数日)。ポリシーに合わせて設定(現状運用が長めでもOK)
- 更新:リフレッシュなし(期限切れ→再ログイン or 本登録へ)
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判定:DBのロール(
role: "guest")を正とする
(任意)JWT ペイロードにscope/scp: "guest"を付与し、ゲートで早期判定できると運用が楽
3.3 ユーザーモデルと権限
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ロール管理:
roleをguest | memberの2値で持つ -
許可方式(現実解):まずは ルートのホワイトリスト(guest が通ってよいAPIのみ許可)
(任意)バックエンドの認可ポリシーでも拒否して二重化
4. セキュリティ:最低限の脅威対策
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大量作成(枯渇)
→/api/auth/guest_loginに IP × ルート単位の強いレート制限(任意でデバイス指紋併用) -
権限昇格の穴
→ ルートはホワイトリスト。重量級APIは明示的に403(任意でポリシー二重化) -
トークン漏洩
→ 短寿命 + リフレッシュなし。必要に応じて JTI 失効(任意) -
データ汚染(スパム)
→ ゲストに PIIを持たせない/入力長・禁止語・サニタイズで衛生管理
5. 本登録へ
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フロー:ゲスト利用中に「本登録」→ メール+パスワード入力
(メール確認を挟む場合は202 Acceptedを返し、確認後に適用) -
最重要:新しい
user.idを作らず、同一IDでroleをmemberへ
技術的制約で難しい場合は、欠落しやすいデータ(下書き/お気に入り等)に対して移行ロジック+テストを必ず用意
まとめ
ゲストログインは、価値体験までの最短距離をつくるための仕組み。
まずは入口API、JWT発行(短寿命・リフレッシュなし)、ロールでの判定を土台に、
重量級APIのガード → 昇格の同一ID設計 → レート制限強化の順で現実的に固めるのが良さげ