0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

フォロワーゼロの個人開発者が、作る前に「需要があるか」を確かめる方法

0
Last updated at Posted at 2026-05-22

個人開発で一番こたえるのは、技術的な失敗じゃない。
半年かけて作ったものが、誰にも使われないことだ。

理由はだいたいひとつに集約される。最初から、誰も欲しがっていなかった。
コードでもデザインでもなく、需要がなかった。これに尽きる。

防ぐ方法はある。作る前に「これ需要あるの?」を確かめておけばいい。
それが分かっていても飛ばしてしまうのは、世の中の市場調査アドバイスがぜんぶSNS前提だからだ。

「まずTwitterで反応を見ましょう」
「ターゲット層にヒアリングしましょう」

その反応をくれる人がいないから困っている。フォロワーが3桁いれば苦労しない。ゼロだから手詰まりになる。

この記事は、SNSもフォロワーもなしで、作る前に需要を確かめる現実的な手順をまとめたもの。全部タダでできる。

前提:需要は「自分の頭の外」にしかない

自分が「これは絶対いける」と思っているアイデアほど危ない。
その確信はたいてい自分の頭の中で完結していて、外の世界の裏付けがない。

需要があるかどうかは、すでに世の中に出ているサインを読むしかない。
そのサインは、SNSがなくても拾える。

1. 検索されているか

人は困ったら検索する。検索されている = 需要が顕在化している、ということ。

  • Googleトレンド:キーワードの伸びと季節性を見る
  • 検索サジェスト:「◯◯ アプリ」で出る候補は、実際に打ち込まれている語そのもの
  • サジェスト取得ツール(ラッコキーワード等):関連語をまとめて取得できる

「◯◯ アプリ」で候補がズラッと出るなら、その悩みは検索されている。
何も出ないなら、そもそも誰も探していない可能性が高い。

2. 競合のレビューを読む

競合アプリのレビュー欄は、ユーザーの本音が落ちている場所。

  • 星1〜2のレビュー = 既存アプリへの不満 = こっちのチャンス
  • 「◯◯ができない」「重い」「課金が高い」→ そのまま差別化ポイントになる
  • レビュー数や更新頻度 = その市場で人とお金が動いているかの目安

ここで勘違いしがちなのが「競合がいる = 終わり」という思い込み。
逆だ。競合がいる = すでにお金が動いている市場がある。本当に怖いのは、競合すらいない無風地帯のほう。

3. どこかで「語られている」か

  • Reddit、5ch、知恵袋、各種コミュニティで、その悩みが語られているか
  • 「◯◯ おすすめ」「◯◯ 比較」の記事やまとめが多いか

人がわざわざ時間を使って語っているテーマには、ほぼ確実に需要がある。

4. 「需要」と「課金」は分けて考える

一番ミスりやすいのがここ。需要があっても、金を払うとは限らない。

  • すでに有料アプリ・サブスクが成立しているジャンルか
  • 仕事・金・健康・時間に直結する悩みか(財布が開きやすい)
  • 無料の代替が強すぎないか

「みんな欲しがるけど誰も金を払わない」ジャンルは、個人開発だと一番つらい。


実例:自分のアプリでこの手順を回したら「再考」が出た

偉そうに書いてきたが、白状する。この手順を、自分が作り始めたアプリに当てたのは「作り始めたあと」だった。 順番を間違えた側の人間だ。だからこそ書ける。

作っていたのは、チケットやグッズの「争奪戦」を勝ちにいくための準備アプリ。発売URLを貼るだけで、カウントダウン・準備チェックリスト・複数サイトのリンクを1画面にまとめてくれる。発売の瞬間に集中できる「Battle Mode」が売り——のつもりだった。月¥480のサブスクも想定していた。

コアが動くところまで作ってから、上の1〜4を回した。結果はこうだ。

1. 検索されているか → ◎
「チケット 取れない 対策」「先着 繋がらない」「チケットぴあ 裏ワザ」は2025〜26年も記事が量産され続けていた。発売30分前にログイン、3秒前から新しいタブで開く、複数ブラウザ、有線LAN——攻略法が大量に語られている。需要は文句なし。

2. 競合のレビュー → ✗(ここで雲行きが怪しくなる)

  • 「発売通知」は eplus・チケットぴあが公式・無料で提供済み(お気に入り登録→先行通知)。
  • 「再販通知」は楽天・BASEなどEC側の標準機能。在庫を本当に知ってる店側のほうが速くて正確。
  • 似た領域に Oshibana(登録50万・★4.83・¥400/月)、遠征管理の &Fanfunおしきゅん(サンリオ運営)。競合は元気に金を動かしていた。

3. 語られているか → ◎
知恵袋・はてな・Xに攻略法とグチが山ほど。行動は実在する。

4. 需要と課金 → ✗(致命傷はここ)
チケットを「代わりに取って」もらう代行サービスは、1枚 ¥3,000〜15,000、人気公演は¥25,000で成立している。つまり「金を払ってでも勝ちたい」需要は爆発的にある。でもその金は“代わりに買う人”に流れる。 自分のアプリは思想として自動購入をしない設計だから、一番財布が開く場所には構造的に触れられない。残るのは「準備の安心」への課金だけで、そこは攻略ブログ・配布スプレッドシート・無料のカウントダウンアプリという0円の代替が強すぎた。

需要スコアはほぼ満点。なのに「課金されやすさ」で詰む。まさに「みんな欲しがるけど、このアプリには金を払わない」の典型だった。

判定は 「再考」。有料サブスクとして押し出すのは厳しい。

悔しいが、これを課金導線を実装する前に知れたのは救いだった。もし順番通り「作る前」に回していれば、コードを書く前に気づけた。結局アプリは課金を載せず、無料で公開した(TIX READY。学びはこの記事に回した——という、わりとカッコ悪い実例である。実物は普通に動くので、よかったら触って(そして笑って)ほしい。

教訓は記事のタイトルそのまま。作る前に5分。これをサボると、こうなる。


毎回これを手で回すのはダルい

ここまで読んで分かる通り、やること自体は難しくない。
ただ、思いつくたびに毎回これを手作業で回すのは普通にダルい。アイデアの数だけ調べるのは現実的じゃない。

その「最初の当たりをつける」部分を一発でやるツールを作っている。

Mercado

ジャンルを日本語で打ち込むと、需要・競合の少なさ・課金されやすさ・SEO集客のポテンシャルを 0〜100 のスコアで返す。日本市場前提で、「GO / 要検討 / 再考」の判定とコメントもつく。

  • SNSアカウント不要、フォロワーゼロで使える
  • アイデアを思いついたその場で、30秒で当たりがつく

正直に書いておく。このスコアはAIによる推定で、検索ボリュームの実測値ではない。
「このジャンルなら市場はだいたいこのへんだろう」という出発点をくれるもので、最終的な裏取りは上の1〜4でやってほしい。

それでもゼロから悩むより、たたき台が一枚あるだけで動き出しは段違いに速い。

まとめ

  • 個人開発の最大の死因は「誰も欲しがっていなかった」
  • SNSがなくても、検索・レビュー・コミュニティで需要は読める
  • 「需要」と「課金されるか」は別物として見る
  • 当たりはAIでつけて、裏は一次情報で取る

つくり始める前の5分が、半年を救う。

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?