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AIエージェントに「反省」させてみた —— 独自の改善サイクル(KPT)と次スプリントへの「ルール注入」の自動化

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Last updated at Posted at 2026-04-18

皆さん、こんにちは。個人開発コントロールプレーン「vicara」を作っているまめ太です。

🔗 GitHub: https://github.com/ytakahashi0302-ghb/ai_scrum_tool
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スクラムで開発をしていると、絶対に欠かせないのが**「レトロスペクティブ(振り返り)」**。でも、これってAIエージェントと一緒にやろうとすると、意外と難しいんですよね。

AIエージェントと開発していて、「さっき言った指示、もう忘れてるよ……」とか「同じミスを何度も繰り返される」といったストレスを感じたことのある人は多いはず。今回は、そんなAIの「忘れっぽさ」を救うために、AI自身に振り返りをさせ、その改善案を次の指示に自動で組み込む仕組みをリリースしました。

正直、プロンプトの調整が甘かったり、UIの動線が「イマイチ……」という部分があったりと、まだまだ完璧な機能ではありません。ですが、AIと一緒に成長するチームを作るための第一歩として、開発者としての等身大の試行錯誤を紹介させてください。


1. ログを「材料」にして、AIに自分を見つめ直させる

レトロスペクティブの仕組み自体はシンプルです。スプリント中に出したAIの思考ログ(Reasoning Log)や、成功・失敗の回数といった統計データを「材料」として読み込ませ、そこから Keep / Problem / Try を抽出させます。
レトロ画面

実際のDBから、AIが何を考えて、それがどう「反省」に繋がったのか、生データを覗いてみるとリアルで面白いです。

AIの思考(材料):Reasoning Logの抜粋

開発中にビルドエラーに直面した際の、エージェントの独り言のようなログです。

agent_reasoning_log
ビルドエラーが発生しましたが、内容を確認すると多くが "Cannot find module 'react'" ... に起因するもののようです。
...
「防御的アーキテクチャ」を掲げる以上、これらの型定義に関する不備は修正しておくべきです。React.FC に依存せず、直接引数に型を指定する形式に変更し、暗黙的な any を排除します。
...
残る懸念: 実行環境において node_modules が正しく構成されていないため、ビルド全体を通した検証は一部環境エラーを含みますが、実装コード自体の整合性は確保しています。

反省の結果(出力):抽出されたKPT

上記のログなど複数を読み取って、エージェント(またはSMエージェント)がまとめた改善案です。

  • Problem: 開発環境の依存パッケージ(concurrently等)の不足による起動エラーを防ぎきれていない。
  • Keep: 実装計画・検証結果をdocsに集約し、設計判断の根拠をAI・人間双方が追跡可能な状態を維持できている。
  • Try: 初期セットアップスクリプトの整備と依存関係の自動チェックを導入し、環境起因の「推測ベース」の開発を排除する。

このように、単なる定型文ではなく、「あの時のビルドエラー、原因は環境構築の甘さだったよね」という具体的な反省に繋がるようになってきました。

実はこの concurrently に関する反省、プレビュー機能がイマイチ上手くいっていない根幹でして、今回のリリースでどう修正するのかかなり悩んだところでした。
なんとか上手く修正できたので、Preview機能のユーザ体験はかなり上がっているのではないかなと思います。(まだ一部のスタックだけしか対応出来ていないですが…今後追加できればですね)


2. ルール注入と「おじさん構文」の検証

ふりかえりで決まったことや、ユーザーが直接指定したルールを、次のタスク実行時に動的にシステムプロンプトへ注入する機能も実装しました。

ルール設定画面

これの挙動を確認するために、設定画面でいろいろなルールを試してみたのですが、これがなかなか面白い。

例えば、**「戦国時代の武将のような喋り方で」**というルールを入れてみたところ、「AI将軍」を彷彿とさせるような、威勢のいいエージェントが誕生しました。

おじさん構文テスト

また、面白半分で**「おじさん構文」**を設定画面から直接ONにしてみたのですが、特に Gemini はこの構文への造詣が恐ろしく深いようです。絵文字の多用や、独特の「〜だゾ」といった語尾の使い方が完璧すぎる。
あと、「指定された指示ファイルを読み込み、タスクの内容を確認します」って硬いメッセージが出たあとに、おじさん構文がいきなり始まるので、「ああ、ルールが確実に脳内に注入されているな」と境目が一目でわかって笑ってしまいました。


3. 「ふせん」に込めた思いと、UIの葛藤

vicara には、サイドバーからサッと出せる**「ふせん(Sticky Note)」**という機能があります。

これは、開発中にふと思いついたアイディアをメモしたり、次のレトロスペクティブで話したい「今の詰まりどころ」を忘れないように書き留めておくための場所です。

「人間がいちいちドキュメントに残すほどじゃないけど、AIには共有しておきたいこと」を拾い上げるための、非常に重要な機能だと思っています。……思っているのですが、現状、この機能へのアクセスや操作の動線が正直イマイチなんですよね。

「思考を止めない」ための機能なのに、出すときにちょっと迷う。このあたりの「動線の悪さ」も、今のシステムの等身大の課題として、あえてそのまま紹介しておきます(笑)。


4. POアシスタントが振り返りを手伝ってくれる

さらに、チャット内で相談に乗ってくれる「POアシスタント」も、このサイクルに組み込みました。

スプリントの終わりにチャットで声をかけると、今までのやり取りから振り返り内容を提案してくれたり、そのままKPTのアイテムとして作成してくれたりします。ときには「一旦これはふせんやレトロのTRYとして残しておこう」と気を利かせることも。
POアシスタント

ただ、たまに応答内容がちょっとちぐはぐだったりすることもあり、「あ、これは要改善だな……」と苦笑いする場面もあります。ここもじっくり育てていきたいポイントです。


まとめ:AIと共に育つ「泥臭い」プロセス

今回のアップデートで、AIが「自分の失敗から学び、次の行動を変える」ためのループがようやく形になりました。

システムとしてはまだまだ荒削りで、応答が変だったりUIが使いにくかったり。でも、こうしてAIと対話しながら、ルールを共有し、チームとして少しずつ磨き上げていくプロセスそのものが、個人的にはすごく楽しく、ワクワクしています。

「AIを完璧に使いこなす」というより、「AIと一緒に泥臭く改善を重ねる」。そんな vicara 流の開発スタイルを、これからも育てていければと思います。

🔗 GitHub リポジトリ(絶賛開発中!)
https://github.com/ytakahashi0302-ghb/ai_scrum_tool

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