1.で使用した回路ですが、抵抗値によって影響が出るバイアス電流に関してAIと深堀してみます。

AIに質問:入力バイアスの誤差計算
AIの回答:非反転増幅回路において、オペアンプの入力バイアス電流Ibが原因で出力に発生する誤差(出力オフセット電圧 V_out_error)の計算方法を解説します。
前回の「10倍の増幅回路」を例に、実際にどれくらいの誤差が出るのか計算してみましょう。
1. 誤差の基本計算式
非反転入力端子(+)に接続されている信号源の抵抗が無視できるほど小さい($0,\Omega$)と仮定した場合、反転入力端子(-)に流れ込むバイアス電流 $I_{b}$ によって発生する出力誤差電圧は、以下の式で計算できます。
$$\mathbf{V_{out_error} = I_{b} \times R_2}$$
- 入力バイアス電流($I_{b}$): オペアンプの入力端子から流れ出る(または流れ込む)ごくわずかな直流電流。
- $R_2$: 出力から(-)端子へ繋がっている帰還抵抗。
💡 なぜ Ib×R2 になるのか?
入力(+)端子が 0Vのとき、イマジナリーショート(仮想短絡)によって(-)端子も 0V になります。このとき R1 の両端はどちらも 0V(GNDと(-)端子)になるため、R1には電流が流れません。
したがって、オペアンプの(-)端子が要求するバイアス電流 Ib は、すべて帰還抵抗 R2 を通って出力端子から供給されることになります。この電流が R2 を通ることで Ib×R2 という電圧降下(誤差)が発生し、そのまま出力に現れます。
2. 具体例で計算
(バイアス電流が $100\text{nA}$ のオペアンプの場合)
一般的なバイポーラ型オペアンプ(例: NJM4558など)の一般的な値として、$I_{b} = 100\text{nA}$ ($100 \times 10^{-9}\text{A}$) と仮定して比較します。
① $R_2 = 9\text{k}\Omega$、$R_1 = 1\text{k}\Omega$ の回路
$$V_{out_error} = 100\text{nA} \times 9\text{k}\Omega = 100 \times 10^{-9}\text{A} \times 9\times10^{3}\Omega = \mathbf{900\times10^{-6}\text{V}\ (0.9\text{mV})}$$
- 結果: 出力に現れる誤差はわずか $0.9\text{mV}$ で、ほとんど無視できるレベルです。
② $R_2 = 900\text{k}\Omega$、$R_1 = 100\text{k}\Omega$ の回路
$$V_{out_error} = 100\text{nA} \times 900\text{k}\Omega = 100 \times 10^{-9}\text{A} \times 900\times10^3\Omega = \mathbf{90000\times10^{-6}\text{V}\ (90\text{mV})}$$
- 結果: 出力に $90\text{mV}$ もの大きな直流誤差が発生してしまいます。もし入力信号が数$mV$の微小なセンサー信号であれば、信号が誤差に埋もれてしまいます。
具体例 この回路を+5Vで動く12bitのマイコン内蔵A/Dコンバータにつなげたとき
1bit = 5V/4095(12bit)= 1.22mV なので、回路(a)の0.9mVは問題になりませんが、回路(b)の90mVは 90mV/1.22mV = 73データ もバイアス電流によるオフセット値が加算されてしまいます。
回路(b)でも問題にならないOPアンプを探してみます。
AIに質問:
バイアス電流が1nA以下、+5Vで入出力レイルツーレイルで動く安価なOPアンプ
AIによる解答:
+5V単電源、入出力レイルツーレイル、バイアス電流1nA以下という条件をすべて満たし、電子部品店(秋月電子通商やマルツなど)で1個100円前後〜200円程度で手に入る、圧倒的にコスパの高いおすすめオペアンプを3つ厳選しました。
いずれも条件(1nA以下)を大幅にクリアする数pA(0.001nAレベル)のCMOS型オペアンプです。用途や入手性、ハンダ付けのしやすさに合わせて選べます。
🛒 コスパ最強のおすすめ3選
💡 各オペアンプの詳しいメリット## 1. MCP602-I/P (Microchip) — ブレッドボード工作の決定版
5Vのレイルツーレイルで、とにかく安くDIP(足の長いパッケージ)を使いたいならこれが第一候補です。
- バイアス電流: 1 pA (0.001 nA) = 目標の1/1000。
- メリット: ブレッドボードにそのまま刺さるため、実験や試作が極めて楽です。帯域幅も2.8MHzと、一般的な工作には十分な性能を持っています。
2. MCP6402-E/SN (Microchip) — 省電力・コンパクト設計に
基板を小さく作りたい、またはバッテリー持ちを良くしたい場合にベストな表面実装用ICです。
- バイアス電流: 1 pA (0.001 nA)。
- メリット: 動作電流が1回路あたり約45µAと非常に低いため、常時稼働させるセンサー機器などに最適です。
3. NJU7043D (日清紡マイクロデバイス) — 国産の安心感とタフな出力
「入出力フルスイング(レイルツーレイルと同義)」を謳う、昔からの定番DIPオペアンプです。
- バイアス電流: 1 pA (0.001 nA)。
- メリット: 一般的なオペアンプは出力から数mA程度しか電流を引けませんが、これは強力なドライブ能力を持っています。後段にトランジスタを挟まなくても、ちょっとした周辺部品をそのまま動かせるため、回路をシンプルにできます。
このようにAIを活用することで、最新の安くて有益なOPアンプを探すことが出来ました。
自分で色々探していた時代の労力を極力削減出来て、便利なだけでなく、対話しながら開発しているような感覚もあり、なかなか有益だと思います。