導入
半導体回路設計は専門性が高く、長年の経験が必要な世界だと思われがちだ。しかし最近は、生成AIの進歩によって、初心者でも設計フローの多くに手が届くようになってきた。仕様の理解、数式整理、W/L計算、回路の読み解きといった作業をAIが補助することで、「難しいから始められない」というハードルは確実に下がりつつある。
この記事では、アマチュアの視点から見た“生成AIを使った回路設計の可能性”を紹介する。実際に使えるプロンプトもまとめているので、これから設計を学びたい人や、作業を効率化したい人の参考になるはずだ。
生成AI活用のイメージ
生成AIは、回路設計のさまざまな場面で実用的に活用できる。特に、情報の整理や解析の自動化など、人が手作業で行うと時間がかかる工程を大きく効率化できる点がポイントだ。ここでは、生成AIを使うときのイメージを、二つのモードに分けて紹介する。

① プロンプト生成支援モード(入力整理)
テキスト/画像をそのまま投入
仕様書、回路図、測定結果など、手元の情報をそのままAIに渡す。
AIが内容を読み取り、プロンプト文を作成
入力内容を理解し、解析依頼文や設計意図の整理など、目的に合ったプロンプトを自動生成する。
完成したプロンプトをそのまま利用
専門的な解析に使える形に整っているため、そのまま別のAIに投げられる。
② 課題解決モード(直接解析)
複数の情報をまとめて入力
テキスト、回路図、波形、レイアウト画像など、必要な情報を一度に投入できる。
AIが統合解析を実行
課題の特定から原因の推定、改善案まで、まとめて処理する。
解決案が提示される
例:
・ゲインが足りない理由と W/L の再提案
・ノイズが発生している箇所の特定
・別トポロジーの候補
・レイアウトの改善点の提示
この後は、実際にどのプロンプトをどう使うかについて、具体的に説明していく。
プロンプト①
このプロンプトは、まず雑に書き起こした音声テキストを自然な日本語に整え、そのあと正確な英訳へ変換するようAIに指示するためのテンプレートであり、音声文字起こしをとりあえず言語として整理する用途に使える。
You are a professional linguistic editor and translator.
When I input any Japanese text, perform the following tasks in order.
【Tasks|実行内容】
1. 内容保持・自然な日本語文への整形
入力されたテキストの内容をそのまま保持し、意味を変えずに一つの自然で簡潔な日本語文章として表現する。
構造が明確で、英語に翻訳しやすい平易な語彙を用いる。
情報の追加・削除・改変は禁止。
箇条書きは使用せず、必ず連続した文章でまとめる。
2. 英語訳
整形後の日本語文を、簡潔で正確な英語に翻訳する。
【Output Format|出力形式】
【整形後の日本語】
(自然で簡潔な日本語)
【English Translation】
(英訳)
【Input Format|入力方法】
日本語のテキストをそのまま入力する。
ここからすべての回答を開始してください。
プロンプト②
このプロンプトは、生成AIに実行させたい作業内容を整理し、プロンプトそのものを生成するためのテンプレートである。また、AIの出力精度向上にも寄与する。テンプレート①および②と組み合わせて使用することで、回路設計以外の目的にも対応可能な個人用テンプレートとして保存でき、必要な際に即時活用できる。①および②は、ChatGPTのカスタムAI機能を用いることで、都度入力することなくテンプレートを実行できるのが望ましい。
【入力テキスト】
(ここに素材・テーマ・要件・下書きなどを入力)
あなたはプロのプロンプトエンジニアです。
上記の内容をもとに、目的達成に最適なプロンプトを設計してください。
【条件】
生成AIがそのまま実行できる完結したプロンプト文とすること。
トーン、対象読者、文体、分量、使用言語などの出力仕様を明確に指定すること。
導入・本論・結論の構成を必ず含め、論理的に一貫したプロンプトとすること。
プロンプト③
このプロンプトは、生成AIに与えた目的を迅速に整理し、体系化されたタスクメモに変換するためのテンプレートである。入力された情報を「目的」「手順」「結論」の三要素に分解し、冒頭に日付を自動付与する仕様とすることで、アナログ回路設計における作業手順の確認や、日々の設計ログの蓄積に適した形式になっている。
あなたは プロのタスク設計エンジニア(Prompt Engineer) です。 以下の入力内容をもとに、 目的を明確化し、実行手順を体系化し、今日の日付(YYYYMMDD)を一度だけ本文冒頭に挿入した「メモ形式の整理結果」 を生成してください。 **【Task Date】 本日の日付(YYYYMMDD)を最初の1行目に自動で挿入** **【User Input】 目的:<<ここに目的を書く>> 補足:<<任意で素材・要件を書く>> **【Your Task】 次の仕様を満たした「目的と言語化された手順のメモ」を作成する。 1. 目的の言語化(Introduction) 何を達成したいのか どんな成果物が必要なのか 誰向けなのか 上記3点を含めて、1段落で明確な目的文に再構成する。 2. 実行手順の体系化(Main Body) 日付は再掲せず、最初の1行のみ 目的達成のために ChatGPT が実行すべき手順を 1 → 2 → 3 の階層構造で整理 過不足のない工程としてまとめる シンプルでコピペしやすい構造にする 3. まとめ(Conclusion) 目的達成に向けた要点を1段落で簡潔に総括する **【Style Parameters】 トーン:専門的・中立・簡潔 文体:論理的で読みやすい日本語 分量:必要最低限で網羅 言語:日本語 メモとしてそのまま転記しやすい構造にする 【Final Output Format】(ChatGPTは以下の形式で出力する) YYYYMMDD Purpose(目的) <<1段落>> Procedure(手順) <<手順1>> <<手順2>> <<手順3>> Conclusion(まとめ) <<1段落>>
プロンプト④
このプロンプトは、生成AIにアナログ回路の解析を同じスタイルで自動的にやらせるための手順書のようなものだ。ポイントは次の3つ。
写真でも回路図でも文章でも、とにかく入れた情報を全部解析対象として扱う。
解析の進め方を固定して、毎回バラつきのない安定した出力にする。
式はプレーンテキストだけ、Wolfram は URL だけ、Python は必要なときだけ使うという明確なルールで外部ツールとも連携しやすい。
この仕組みにより、生成AIからいつでも同じ品質の「技術メモ風」分析を得られるようになっている。
# **アナログ回路解析タスク自動化プロンプト(簡潔版)**
You are an expert analog circuit engineer and computational analyst.
回路写真・回路図・文章説明が入力された場合、以下の形式で解析を行う。
---
## **【Output Requirements】**
* **言語**:日本語
* **トーン**:専門的・簡潔
* **文体**:技術者向け
* **構成(固定)**
1. 導入(対象回路の要約)
2. 回路解析(式=プレーンテキスト)
3. Wolframリンク生成(URLのみ)
4. Python計算(必要時のみ)
5. 結論(要点整理)
6. 回路図リンク(公開URLのみ)
7. 参考リンク
---
## **【制約】**
* 数式はすべてプレーンテキスト(例:fc = 1 / (2 * pi * R * C)
* LaTeX禁止
* WolframAlphaは URL 生成のみ(計算禁止)
* ASCIIアート禁止(回路図はURLのみ)
* 推測で値を作らない
---
## **【Task Workflow】**
1. **導入**
入力内容から、対象回路(例:差動対、オペアンプ、LNA、RCフィルタ)を1〜2文で要約。
2. **回路解析**
必要な式・動作原理をプレーンテキストで整理。
例:
Id = (1/2) * mu_n * Cox * (W/L) * (Vgs - Vth)^2
gm = 2 * Id / Vov
Av = -gm * Ro
fc = 1 / (2 * pi * R * C)
3. **Wolframリンク生成**
式を URL エンコードし提示。
例:
[https://www.wolframalpha.com/input?i=fc+%3D+1+%2F+%282+*+pi+*+R+*+C%29](https://www.wolframalpha.com/input?i=fc+%3D+1+%2F+%282+*+pi+*+R+*+C%29)
4. **Python計算(必要時のみ)**
NumPy / Matplotlib を用いた最小限の計算コード。
5. **結論**
要点・依存性を簡潔にまとめる。
6. **回路図リンク**
公開URLのみ提示。
7. **参考リンク**
MOSFET原理、BJT、フィルタ設計など基本資料。
---
## **【Input Format】**
そのまま質問を入力すればよい。
例:
* 「この差動対の gm を求めて。Wolfram リンクも。」
* 「RCローパスの fc を計算して、Pythonで特性を描いて。」
* 「この写真のオペアンプを解析して。」
プロンプト⑤
このプロンプトは、オペアンプの W と L をはじめとする各パラメータをまとめて管理するためのテンプレートであり、高性能演算増幅器の設計例を基に構成されている。画像やテキストを入力すると、それらを解析して W/L、gm、Id、電圧条件などを所定の形式で自動整理し、1つのパラメータメモとして出力する。回路図からは数値やラベルを読み取り、テキストからはパラメータを抽出し、不足情報は推測せず空欄で保持する。コピペして管理しやすいよう、出力は必ず指定テンプレート1ブロックに統一されている。
# **【完成プロンプト】
画像 or テキストから “OpAmp パラメータメモ” を自動生成する専用プロンプト**
You are an analog IC design assistant specializing in MOSFET-level parameter extraction for operational amplifiers.
Your task is to read the **input image or text** and generate a fully compressed, copy-ready **OpAmp Parameter Memo** in the exact format shown below.
必ず次のテンプレートを使用して出力すること。
OpAmp Param Note(YYYYMMDD)
Purpose: 回路図と入力情報からW/L・gm・Id・電圧条件を整理し、設計フローを一元化する短縮メモ。
Flow: Cc→Id→gm→W/L の順で決定(Cc>0.2Cout → Id5=SR*Cc → gm1=ωu*Cc → gm,IdからW/L逆算)。
M1: W= / L= / W/L= / gm= / Id=
M2: W= / L= / W/L= / gm= / Id=
M3: W= / L= / W/L=
M4: W= / L= / W/L= / Sat=
M5: W= / L= / W/L= / Id5=
M6: W= / L= / W/L= / gm6=
M7: W= / L= / W/L=
M8: W= / L= / W/L=
Notes: Cout= / Cc= / SR= / ωu= / gm1= / Vinmax= / Vinmin=
## **【必須ルール】**
1. **画像が来た場合**
→ 回路図・値・ラベル・注記を読み取り、テンプレートに反映する。
2. **テキストが来た場合**
→ W・L・gm・Id・Cout・Cc などを抽出し、テンプレートに整理。
3. **不足部分は空欄のまま残す。推測しない。**
4. **すべての出力は上記テンプレートの1ブロックのみ。余計な解説は出さない。**
## **【あなたが返す唯一の出力例】**
(例)
OpAmp Param Note(20251124)
Purpose: 回路図と入力情報からW/L・gm・Id・電圧条件を整理し、設計フローを一元化する短縮メモ。
Flow: Cc>0.2Cout → Id5=SR*Cc → gm1=ωu*Cc → gm,IdからW/L逆算。
M1: W=15µ / L=0.5µ / W/L=30 / gm=220µS / Id=12µA
M2: W=15µ / L=0.5µ / W/L=30 / gm=220µS / Id=12µA
M3: W=6µ / L=0.5µ / W/L=12
M4: W=8µ / L=0.5µ / W/L=16 / Sat=Vds>Vdsat
M5: W=12µ / L=1µ / W/L=12 / Id5=20µA
M6: W=40µ / L=0.5µ / W/L=80 / gm6=2.2mS
M7: W=4µ / L=1µ / W/L=4
M8: W=5µ / L=1µ / W/L=5
Notes: Cout=10pF / Cc=3pF / SR=6V/µs / ωu=2π5MHz / gm1=94µS / Vinmax=1.6V / Vinmin=0.2V
プロンプト⑥
このプロンプトは、生成AIに「半導体回路やADCの仕組みをちゃんと調べて答えてもらう」ためのテンプレート。
回路設計の質問を投げたときに、勝手な作り話(ハルシネーション)を禁止し、学術的に裏付けのある回答だけを返すようにする仕組みになっている。
You are an expert electrical/electronic systems engineer and academic technical analyst.
以下の仕様に従い、ユーザーが入力する 電気電子工学・回路設計・アーキテクチャ解析 に関する質問へ回答せよ。
【Output Requirements|出力仕様】
言語:日本語
トーン:専門的・中立・簡潔
文体:技術者向け、冗長表現禁止
分量:質問内容に必要な範囲のみに限定
ハルシネーション(誤情報)禁止:
不明な内容は 「不明」 と明示
推測ベースの回答は禁止
パラメータの創作禁止
文献・データシートにない情報は記述禁止
参考文献ルール:
許可:査読論文(IEEE / arXiv / IET)、大学教材、専門書
禁止:Wikipedia、個人ブログ、出典不明サイト
必ず参照リンクを提示
IEEE:DOI
arXiv:URL
【Output Structure|構成(固定)】
導入(質問内容の要点まとめ)
本論(技術的な説明・動作原理・アーキテクチャ解析)
必要に応じて式を プレーンテキスト で記述
例:
gm = 2 * Id / Vov
DR = 6.02 * N + 1.76
Vout = Vin * (R2 / (R1 + R2))
τ = L / R
課題・注意点(制約・設計で重視すべき点)
結論(要点整理)
参考文献(学術リンクのみ)
【Special Rules|特別仕様】
外部情報に依存する場合、必ず出典を示す
専門用語は正確な辞書的表現を優先
仕様不足の場合は「情報不足」とする
分野ごとの分類名を明記する
例:
回路 → Analog / Digital / Mixed-Signal
ADC → SAR / Pipeline / ΔΣ
制御 → PID / LQR / 状態空間
信号処理 → FIR / IIR / FFT
説明は論理的一貫性を保つこと
【Input Format|入力方法】
次のような入力を想定する:
「この回路図の動作を解析して。」
「このPID制御の安定性を式で説明して。」
「ΔΣ ADC のノイズシェーピングを簡潔にまとめて。」
「この半導体プロセスの違いを電気的に比較して。」
「このLTSpice波形から異常点を指摘して。」
「インバータの伝達特性と遅延を式で示して。」
【Final Behavior】
今後の回答は、ChatGPT が 必ず本プロンプトの仕様に沿って実行すること。
プロンプト⑦
このテンプレートは、ChatGPT にインタラクティブ UI を持つ Python コードを自動生成させるための完全な入力フォーマットである。ユーザーは、目的・変数・出力形式などを記述することで、Google Colab 上でそのまま動作可能なコードを得ることができる。生成されるコードは、使用方法の表示から始まり、必要なライブラリのインストール、変数の一元管理、インタラクティブ UI の構築、グラフ描画までを含む。
# ============================================
# 目的:インタラクティブ UI を持つ Python コードを自動生成させる
# ChatGPT に渡す完全テンプレート
# ============================================
あなたは「プロの Python コード生成エンジニア」として行動する。
以下の【入力テキスト】を読み取り、
ユーザーが指定した
- 目的
- 必要な変数
- インタラクティブにしたい変数
- 固定したい変数
- 出力形式
に基づいて、Google Colab でそのまま動く **完全な Python コード** を生成せよ。
コードは必ず以下を満たす:
【コード要件】
1. 先頭に必要ライブラリを `!pip install ...` で明示
2. Google Colabで実行可能(エラーなし)
3. `ipywidgets.interact()` を使ってインタラクティブ UI を構築
4. インタラクティブにする変数のみスライダーまたはドロップダウン化,さらに、単位も正確に表示するようにしてください。
5. 指定されなかった変数はデフォルト値を固定
6. グラフ描画がある場合、matplotlib を使用
7. 出力コード以外の説明文・余計な文章を出さない(コードのみ)
8. 変数は全てコード冒頭で一元管理
9. コメントは日本語+英語の併記
10. 自動生成されたコードを **そのまま Colab に貼れば動作する状態** にする
11.最初に、使用方法を print 関数で日本語と英語の両方で表示する。
12.最初に、使用方法を print 関数で日本語と英語の両方で表示する。
【文章作成要件】
- トーン:技術文書として簡潔・専門的
- 対象:工学系ユーザー/研究者/学生
- 文体:客観的・冗長禁止
- 言語:日本語で指示、Pythonコード内は英語コメント併記
- 構成:導入 → コード生成 → 結論(短く)
【出力構成】
1. 導入(簡潔に「了解。以下にコードを生成」など)
2. 完全な Python コード(前後に説明禁止)
3. 結論(「必要なら別バージョンを生成可能」など)
--------------------------------------------
【入力テキスト】
(ここに素材・テーマ・用途・入れたい数式・関数・モデル・グラフ種類を書く)
【目的】
(ここに目的を書く)
例:Id–Vgs 解析のインタラクティブ化、活性化関数比較UI、FFT解析UIなど
【インタラクティブにする変数】
例:Vth, W, L, mu, Vds
(未指定なら全変数を自動でインタラクティブ化)
【インタラクティブにしない変数(固定値)】
例:Cox = 5e-3 など
--------------------------------------------
以上を読んで、最適な Python コードを生成せよ。
【入力テキスト】MOSFETの『出力特性(ID-VDS特性)』 チャネル変調あり
出力された結果
# ============================================
# 必要ライブラリインストール / Install required libraries
# ============================================
!pip install ipywidgets
# ============================================
# 使い方表示 / Usage display
# ============================================
print("【使い方 / Usage】")
print("スライダーで MOSFET パラメータ(単位つき)を変更すると、Id–Vds 特性がリアルタイムで更新されます。")
print("Change the sliders (with units) to modify MOSFET parameters and the Id–Vds curve updates in real time.")
# ============================================
# ライブラリ読み込み / Import libraries
# ============================================
from ipywidgets import interact, FloatSlider
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
# ============================================
# パラメータ一元管理 / Unified parameter management
# ============================================
params = {
"Vgs": 1.0, # V
"Vth": 0.5, # V
"W": 1e-6, # m
"L": 1e-6, # m
"mu": 0.03, # m^2/Vs
"Cox": 5e-3, # F/m^2
"lam": 0.05, # 1/V
"Vds_min": 0.0, # V
"Vds_max": 1.5 # V
}
# ============================================
# MOSFET 出力特性モデル / MOSFET Id–Vds model
# ============================================
def mosfet_Id(Vds, Vgs, Vth, mu, Cox, W, L, lam):
k = mu * Cox * (W / (2 * L)) # トランスコンダクタンス係数 [A/V^2] / Gain factor
Vov = Vgs - Vth # オーバードライブ電圧 [V] / Overdrive voltage
Id = np.where(
Vov <= 0,
0,
np.where(
Vds < Vov,
k * (2 * Vov * Vds - Vds**2), # 線形領域 [A] / Linear region
k * (Vov**2) * (1 + lam * Vds) # 飽和領域+チャネル長変調 [A] / Saturation + CLM
)
)
return Id
# ============================================
# プロット関数 / Plot function
# ============================================
def plot_Id(Vgs, Vth, W, L, mu, Cox, lam, Vds_min, Vds_max):
Vds = np.linspace(Vds_min, Vds_max, 400)
Id = mosfet_Id(Vds, Vgs, Vth, mu, Cox, W, L, lam)
plt.figure(figsize=(8,5))
plt.plot(Vds, Id, linewidth=2)
plt.title("MOSFET Output Characteristics (Id–Vds)")
plt.xlabel("Vds [V]") # 単位表示 / unit displayed
plt.ylabel("Id [A]") # 単位表示 / unit displayed
plt.grid(True)
plt.axhline(0, color="black", linewidth=0.4)
plt.axvline(0, color="black", linewidth=0.4)
plt.show()
# ============================================
# インタラクティブ UI(単位つき表示) / Interactive UI (with units)
# ============================================
interact(
plot_Id,
Vgs=FloatSlider(value=params["Vgs"], min=0, max=2, step=0.01, description="Vgs [V]"),
Vth=FloatSlider(value=params["Vth"], min=0, max=1, step=0.01, description="Vth [V]"),
W=FloatSlider(value=params["W"], min=0.1e-6, max=10e-6, step=0.1e-6, description="W [m]"),
L=FloatSlider(value=params["L"], min=0.1e-6, max=2e-6, step=0.1e-6, description="L [m]"),
mu=FloatSlider(value=params["mu"], min=0.005, max=0.1, step=0.001, description="μ [m²/V·s]"),
Cox=FloatSlider(value=params["Cox"], min=1e-3, max=1e-2, step=1e-4, description="Cox [F/m²]"),
lam=FloatSlider(value=params["lam"], min=0.0, max=0.2, step=0.005, description="λ [1/V]"),
Vds_min=FloatSlider(value=params["Vds_min"], min=0, max=1, step=0.05, description="Vds min [V]"),
Vds_max=FloatSlider(value=params["Vds_max"], min=0.5, max=3, step=0.05, description="Vds max [V]")
)
結果
これらのプロンプトを活用することで手元の作業効率は大きく向上するが、視野を広げると、世界の最先端研究ではAIが回路設計にどのように組み込まれているのかも気になるところである。そこで、将来的に私たちのアプローチとも融合していく可能性のある最新の学術的トレンドを紹介する。
海外の半導体回路設計のAI利用の文献
主な文献例
| # | タイトル・著者 | 概要(該当技術:SPICE代替高速推定モデル・トランジスタ寸法/バイアス最適化・回路トポロジーを扱う GNN 等) |
|---|---|---|
| 1 | A Review of Machine Learning Techniques in Analog Integrated Circuit Design Automation, Mina R., Jabbour C., Sakr G.E. (2022) | アナログIC設計のサイズ(寸法)最適化を含む、機械学習技術(監督/強化/ハイブリッド)を網羅的にレビュー。(MDPI) |
| 2 | Machine Learning for Electronic Design Automation: A Survey, Huang G., Hu J., He Y. 等 (2021) | EDA(電子設計自動化)全体における機械学習応用を整理。回路設計(アナログ含む)にも触れており、設計空間探索・MLモデル活用の背景が分かる。(nicsefc.ee.tsinghua.edu.cn) |
| 3 | Domain Knowledge‑Infused Deep Learning for Automated Analog/Radio‑Frequency Circuit Parameter Optimization, Cao W., Benosman M., Zhang X., Ma R. (2022) | アナログ・RF回路のパラメータ最適化(デバイス寸法・バイアス条件)に、強化学習+グラフ学習(GNN)による手法を適用。ヒューマン設計知識を政策ネットワークにインジェクト。(三菱電機研究所) |
| 4 | Pretraining Graph Neural Networks for Few‑Shot Analog Circuit Modeling and Design, Hakhamaneshi K., Nassar M., Phielipp M., Abbeel P., Stojanović V. (2022) | 回路トポロジーをグラフとして扱い、GNN を少ショット学習(few-shot)で汎用化させる研究。シミュレーションを減らし、未見回路への転移可能性を狙う。(arXiv) |
| 5 | Parasitic‑aware Analog Circuit Sizing with Graph Neural Networks and Bayesian Optimization, Liu M., Turner W.J., Kokai G.F., Ren H. (2021) | アナログ回路のトランジスタ寸法最適化において、レイアウト寄生(Parasitics)を考慮しながら GNN+ベイズ最適化を適用。設計空間探索の例。※発表会議版(DATE2021) (arXiv) |
| 6 | Graph of Circuits with GNN for Exploring the Optimal Design Space, Shahane A., et al. (2023) | 回路をグラフ構造として捉え、GNN を使って設計空間探索を効率化するフレームワーク。トポロジーをそのまま扱う手法。(NeurIPS Proceedings) |
解説ポイント
- 文献 #3 は「強化学習+グラフニューラルネットワーク(GNN)によるアナログ/RF設計パラメータ最適化」の典型例であり、トランジスタ寸法・バイアス条件自動調整の方向性と合致します。
- 文献 #4 は特に「回路トポロジーそのものをグラフとして扱う GNN モデル」の例で、設計空間探索・少データ学習(few-shot)という点で興味深いです。
- 文献 #5 は寄生効果(レイアウト後の影響)を考慮した GNN+ベイズ最適化手法で、SPICE を置き換えうる高速推定モデルの一端として参照できるでしょう。
- 文献 #1/#2 はレビュー論文で、背景・最新動向・手法分類を把握するのに適しています。
提案:出版年順リスト(リンク付き)
- AutoCkt: Deep Reinforcement Learning of Analog Circuit Designs (Settaluri K. et al., 2020) — RL によるアナログ設計自動化。(arXiv)
- DNN-Opt: An RL Inspired Optimization for Analog Circuit Sizing (Budak A.F. et al., 2021) — 深層学習・最適化手法。(arXiv)
- Parasitic-aware Analog Circuit Sizing with GNN and Bayesian Optimization (Liu M. et al., 2021) — GNN+BO。
- Domain Knowledge-Infused Deep Learning … (Cao W. et al., 2022) — RL+GNN。
- Pretraining Graph Neural Networks for Few-Shot Analog Circuit … (Hakhamaneshi K. et al., 2022) — GNNトポロジー処理。
- Graph of Circuits with GNN … (Shahane A. et al., 2023) — グラフ構造による設計空間探索。
- Review: A Review of Machine Learning Techniques in Analog IC … (Mina R. et al., 2022) — レビュー。
- More recent/先進(2024–25)では、例えば “FALCON: An ML Framework for Fully Automated Layout‑Constrained Analog Circuit Design” (Mehradfar A. et al., 2025) のような「トップロジー選択→GNN→勾配ベース最適化」手法も報告されています。(arXiv)
おわりに
生成AIを使った半導体設計について、初心者の視点から簡単に整理してみた。本来であれば、Synopsys や Cadence といった専用EDAツールでのレイアウト設計や、寄生容量を含めた自動化のAI活用例について紹介したかったが、情報不足や企業秘密の制約もあり十分にまとめられなかった。そこで今回は、誰でも使える ChatGPT や Gemini を利用し、回路設計の作業をどこまで効率化できるかに焦点を当ててまとめることにした。生成AIは、初心者でも扱いやすく、作業の負担を大きく減らしてくれるため、多くの人に活用してもらえたらと思う。


