LoginSignup
6
6

More than 1 year has passed since last update.

Power Automate (クラウド フロー) からの DeepL API 使用方法

Last updated at Posted at 2021-08-26

#はじめに
翻訳処理を自動化したいケースがいくつかあると思いますが、この時に、DeepL のサイトや Google 翻訳のサイトを介した GUI 操作で実行するより、API を利用する方が安定性や速度の面でメリットがあります。

この記事では、Power Automate のクラウド フローから、DeepL API を使用して翻訳の自動化を行う方法を記載しています。

#DeepL API の利用方法
ここでは、DeepL API の概要と DeepL API の利用方法を記載します。

##DeepL について
DeepL は、ニューラルネットワークを用いた高品質の訳文を作り出す機械翻訳システムです。

##DeepL API について
DeepL では、開発者向けに API を使用した翻訳機能を提供しています。
今回の記事では、この DeepL API を使用するために、無料の DeepL API Free のアカウントを作成し、Power Automate から使用します。

DeepL API Free は、開発者向けプランで、1 か月に 50 万文字まで無料で翻訳できます。
DeepL API Free は、DeepL の REST API を自身の製品やプラットフォームに統合したいと考える方や開発者のためのプランです。

API が使用可能な開発者プランには、他に有償の DeepL API Pro があり、以下の特徴やメリットがあります。
・万全のセキュリティ対策(テキストは翻訳後すぐに削除)
・1か月に翻訳できる文字数に制限なし
・翻訳リクエストを優先的に処理
・1か月の基本料金630円 + 利用文字数分の料金(1文字あたり0.0025円)

DeepL API Free と 詳細については、下記公開情報をご確認ください。

###DeepL API Free のアカウントの取得方法について

DeepL のサイト にアクセスし、開発者向けタブから [無料で登録する] をクリックします。
image.png

[メールアドレス] と [パスワード] を入力し、[続行] をクリックします。
image.png

[氏名] と [住所] と [本人確認用のクレジットカード情報] を入力します。
image.png
※クレジットカードの情報の入力が必要となるのは、不正利用防止のためで、任意操作で Pro にアップグレードしない限りは課金は発生しないとのことです。

アカウントが作成されると、アカウントページにアクセス可能となり、API 利用の認証キーが利用可能となります。
image.png

以上で事前準備が完了しました。

この記事で使用する DeepL API Free のリファレンスは、以下から確認することができます。

#Power Automate (クラウド フロー) からの DeepL API の利用方法

Web ブラウザーから、コネクタを使ってクラウドサービスなど API を使用してを連携するのが、Power Automate のクラウド フローです。
ここでは、クラウド フローから、DeepL API を利用する方法を記載します。

今回作成するフローの全体像は以下の通りです。
image.png

それぞれの設定を確認していきます。
##1. トリガー (翻訳するキーワードの入力)

このクラウド フローの起点となるアクションです。

[+ 作成] から、[インスタント クラウド フロー] を選択します。
image.png

作成画面が表示されたら [手動でフローをトリガーします] を選択し、[作成] をクリックします。
image.png

[手動でフローをトリガーします] をクリックし、[入力の追加] をクリックします。
image.png

入力の種類で [テキスト] を選択します。
image.png

入力のタイトルを "翻訳(英語)" と入力します。
image.png

以上で、トリガーとなるアクションの設定は完了です。

##2. DeepL API の利用

DeepL API を利用するには、HTTP アクションから REST API を呼び出します。

[HTTP コネクタ] を検索します。(HTTP コネクタは、Premium コネクタです)
image.png

[HTTP アクション] を選択します。
image.png

[HTTP アクション] が表示されます。
image.png
各パラメータを以下の通り設定します

HTTP アクションには以下のパラメータが設定します。
auth_key には、DeepL のAPI 認証キーを設定します。

プロパティ パラメータ パラメータ2
方法 POST
URI https://api-free.deepl.com/v2/translate
ヘッダー Content-type application/x-www-form-urlencoded
本文 auth_key="DeepL の API キー"&text=[翻訳英語]&target_lang=JA
認証 なし

設定後のイメージ
image.png

##3. JSON の解析
DeepL API による翻訳の結果 (API のレスポンス) は、以下のような JSON 形式で返ってきます。

{
	"translations": [
		{
			"detected_source_language": "EN",
			"text": "Hallo, Welt!"
		}
	]
}

シンプルな JSON だと思うのですが、ここでは "JSON の解析" アクションを使用し、あとのアクションで少し使いやすくします

[JSON の解析] アクションを検索します。
image.png

[サンプルから生成] をクリックします。
image.png

[サンプル JSON ペイロードの挿入] で、上記のサンプルの JSON を貼り付けて、完了をクリックします。
image.png

[スキーマ] が設定されたことを確認したら、[コンテンツ] に [HTTP アクション] で取得した [本文] を設定します。
image.png

##4. モバイルアプリへの通知アクション
翻訳処理を行った結果は、通知アクションで、モバイルアプリに結果を通知します。

[Send me a mobile notification] アクションを検索します。
image.png

通知するテキストとして、[JSON の解析] の [text] を選択します。
image.png

選択すると [Apply to each] アクションの中に、本アクションが設定されますが、これで完了となります。
image.png

スマートフォンの Power Automate アプリから、このクラウド フローを実行した結果です。
"Power Automate Desktop August 2021 update" という文章を、翻訳した結果 ("Power Automate Desktop 2021年8月のアップデート") が表示されます。
DeepL通知.gif

#まとめ
DeepL API は、開発者用の Free プランもあり、とても試しやすいです。
また、リクエストも応答もシンプルで、私のような API 初心者でも簡単に使用することができました。
今回は、文字入力したもの翻訳する処理を行いましたが、メールや、他のクラウド サービスから取得した文章の翻訳にも使用できると思いますので、翻訳の自動化に役立つのではないかと思います。

6
6
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
6
6