スクラム開発自体を教科書どおりに取り入れようとすると、おそらく冗長すぎて失敗する。スクラム開発はあくまで思想であって、思想をどう組織に取りこむかは、組織文化とその方向性次第であり、現実では組織ごとにアレンジされて運用されている。
果たして、スクラム開発がアレンジされているチームや会社にあなたが入社したとして、スクラム開発の目的やその思想の背景は何なのか? 若干残業依存体質なのが気になるが、本質的な理解をマンガを用いてかんたん・スピーディーに把握できるという本でこの本は優れていると言える。例えば、「スプリントの終端で微妙にデモが間に合わないから、ちょっとスプリントを延長してよいか?」といった質問があったときに、思想や本質が理解できればきっと対応できるだろう。
★★★★☆ 4/5